恋愛小説家のレビュー・感想・評価
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年齢を経て観る作品
公開当時に上映した際はやはり、中高年の客が多かった。
小説家の変わり者が恋愛して変わっていく姿は微笑ましい。
軽く夢のような甘い内容ではあるが余裕のある人なら「こんなのもアリか?」と楽しめるだろう。
若年層には向いてないと思う。
「高齢者の恋愛など興味が無い」と思う方止めた方が良い。
特殊な老人の話だから高齢とは言え若者と変わらない心の反応とか見ると面白い。
リアルな老人会でもそうだが、昔美人(美男)だった同級生がくる…となると参加者が増えたり、服を一張羅にしたり化粧が濃くなったり(笑)恋愛は誰もがおかしくなるものである。恋愛に歳は関係ない(笑)
難しい役を見事愛される人に
アカデミー賞、主演俳優&女優賞受賞作品なので、演技がすごい!
こういった派手さがないストーリーなのに飽きずに観れたのは演技力がすごいからだなと思いました。
主人公は偏屈なおじいさん。本来なら観客を不快にする難しい役どころを、チャーミングでおもしろく演じています。
「また、やっちゃった〜!」と何度も思いながら楽しく観れました。
メルビンの不器用さが共感出来たり、優しさに惹かれたりするからなんでしょうね。
特に隣人の犬との交流は微笑ましく癒し効果抜群!
メルビンの不器用な心の機敏を感じる程におもしろさを感じる映画だと思うので、その辺りが難しいかも…。人の内面を考察するのが好きな人ほど評価が高くなるタイプの映画だと思います。
この映画が好きな人は観る程に(メルビンのいう人間を知る程に)おもしろさを感じると思います。
次に観た時は、もっと余韻が残るかも。
辛さを抱えた3人が、辛いということは同じでも、異なる悩みを持ってるから支え合えるのが素敵でした。
最後のセリフは、恋愛小説家に相応しい、女性なら言われたい名ゼリフ!
小説家ならではの毒舌が鋭かった欠点が、愛を知ることで長所になるって素敵でした。
また、嫌な自分を変える決心がついたのは、大切な人を失いそうになったからでした。危機感がないと、人間って行動に移せないなとしみじみ思いました。
<ノーカット? 字幕>
スープが濃厚すぎて味がわかんなくなった系
タイミングが合わずにスルーしてたタイトル。もう公開から20年以上も経つのか。
ニコルソンが出ると映画全体が彼の色に染まる、良くも悪くも。この映画も完全にそう。主人公のクセが強すぎてかなり馴染むのに苦労する。恋愛映画にこれは中々にシンドイ。その上に時間が長い。どうも観客を試している節がある?
そうして見ていくうちにニコルソンだけでなくヘレン・ハントも濃いキャラということに気づく。うーむ、一筋縄ではいかない。だがアカデミーはこの二人に最優秀主演男優賞と最優秀主演女優賞を与えたわけで、こういう濃厚さが受けたのかしら。
グーッとズームで寄るタイミングが絶妙でまさにそこに心も動かされたのは確か。最後も悪くはなかったが、キャラ作りが濃すぎなのでその後も平穏ではいかないだろう と思ったよ。恋愛映画の鑑賞感とは思えぬテイストでしたな。
変人小説家の恋
思い出しレビュー18本目。
『恋愛小説家』
演出、脚本、テンポ、洒落た雰囲気、芝居…。
それらが揃った、ハリウッド大人のロマコメの傑作!
偏屈、自己チュー、潔癖症の恋愛…いや、変人小説家。
ちょっとした仕草、表情、細かすぎる性格付けまで、計算し尽くされたようなジャック・ニコルソンの名演に唸らされる。
ヘレン・ハントもシングルマザーを、ほんのり色気と生活臭を滲ませて魅力的。
グレッグ・キニアの繊細な演技も絶品。
本当に役者の巧さが光る作品だ。
それを引き出したジェームズ・L・ブルックスの手腕が光る作品だ。
言葉だけならどんな美しい愛だって語れる小説家メルヴィンに訪れたロマンス。
でも、現実はそう上手くはいかない。
こっちの思う通りにならない。
相手の気持ちが分からない。
つい、要らん事を言って、せっかくのムードをぶち壊してしまう。
変人である以上に、不器用なのだ。
だからどうしても憎めず、彼の恋を応援したくなる。
少しずつ、距離を縮めていく。
朝早く、二人で朝食を買いに行くラストシーンが堪らなく好きだ。
メルヴィンの心を最初に開いた、あのワンちゃんの可愛さは反則!
やっぱりワンちゃんは、根はいい人の事分かるんだね。
不器用な大人の恋
男も女も重ねてきた年の重さ分、身に鎧をつけていた。たぶん、今まで通りの生活でもこの先も生きては行けたはず。でも、我が道をちょこっとだけ、誰かと歩いてみたくなり、歩幅を合わせてみても良いと思えるようになってきていた。そんな時に目の前にいた人。形成された重い鎧はなかなか上手に脱げない。紆余曲折しながら、それぞれが勇気とパワーを以て、成就した恋。
ジャック・ニコルソンのラブ・スト―リ―は『恋愛適齢期』についで2作目でしたが、こちらの方が好きです。本当にはまり役だと思いました。噛めば噛むほどに味わいのある俳優さんだと思います。相手役のカレン・ハントさん、半ヌードの後姿の美しさが目に焼き付いています。
そして、忘れてはならないのが隣人のゲイとわんちゃん。あのわんちゃんにも演技賞あげたいくらい!逐一動作が可愛かったですし、体は小さくてもとても存在感ありました。お散歩シーンは名場面といえます(笑)
素敵だけでは終われない、味わいある大人のラブ・ストーリーでした。
数少ない登場人物の演技力と存在感
総合:70点
ストーリー: 60
キャスト: 80
演出: 65
ビジュアル: 70
音楽: 70
物語は平凡なのだが、登場人物の存在感が強い。社会性がないために独りよがりで毒舌でそれゆえに恋愛経験どころか友人もいない変人のニコルソンと、シングル・マザーでその日その日を病気の子供のために精一杯生きるハント。また隣に住むキニアの存在も面白い。
素直にものが言えなくて人付き合い能力のないニコルソンの不器用な恋愛映画なのだが、それとは別にこの三人の演技力がなかなか楽しい。
自分が好きになっちゃった。
見終わった感想を一言で言うと、『自分が好きになっちゃった。』
誰しも、主人公のような不器用さがあって、
本当に言いたいことがいいタイミングで言えなかったり、
不意に人を傷つけてしまったり、
今になって思うと『なんであの時・・・』というようなことがたくさんあるもの。
そんなことをこの主人公は繰り返します。
それがとっても、もどかしくて、かわいくも思えてしまった自分に気づきました。
まるでスクリーンの中に自分を見ているような気分に。
また、
こだわっている部分があったとしても、
それを打ち破ってでも進まねばならないときもあるし、
打ち破ることで世界が開け、
幸せな日々が待っていることもある、
ということも教えられた映画でした。
「出会い」から始まる美しい化学反応
ジェームス・L・ブルックスは人間の描き方が上手い。
主役だけでなく脇役さえも苦難と葛藤に直面させ、その様子を主演と同じ位詳細に感情的に描く。
そしてもう一点、彼は人と人の出会いによって生じる化学反応を心得ている。
人生の転機を鮮やかにロマンチックに映し出す。
このように演出にも見所はあるが、この映画が評価される何よりの理由は主演2人の演技だろう。
終始、女性の魅力全開だったが恋愛物のステレオタイプにはまらないヘレン・ハント、観客さえもイライラさせる神経質で皮肉屋を演じたジャック・ニコルソン、この2人の存在無くしてこの映画は成り立た無いだろう。
見ると、大人になったことを実感する映画
前に観たのは大学生の頃だった気がする。
評判が素晴らしくよかったので、楽しみに見たのに、あんまり良さがわからず、がっかりしたのを覚えている。
でも、今回、何の気なしに見てみたら、とてもよかった。
セリフが素晴らしい。
素敵なセリフってどきっとするものだけれど、この映画にはそんな素敵なセリフが満ち溢れている。
セリフって陳腐な言葉だとげんなりする。
でも、恋愛小説家では、予測していたやりとりとは違う方へ会話が流れ、聞いているとうなってしまうような素敵なセリフがたくさん出てくる。
主人公が実際は偏屈なのに恋愛小説家だっていう設定がおかしい。
この人は、こんな性格でどうやって恋愛小説なんて書くのだろうかと、映画を見ている人は思ってしまう。
でも、ヘレン・ハントやグレッグ・キニアに向けられる言葉や姿の一つ一つから、偏屈に見せるその奥にロマンチストな面が隠れているのだと納得させられる。
ヘレン・ハントに怒られてしゅんとなる姿がとても愛おしい。
そして、自分と同じように道路の継ぎ目をまたぐ犬を満面の笑みでほめる姿が愛くるしい。
映画が終わる頃には、主人公の完全なる味方になっているのだ。
生き方が不器用な友人を応援するような気分になっている自分に気づく。
そして、最後のセリフに拍手喝さいを送りたくなってしまう。
ヘレン・ハントは素朴できれい。
相手に惹かれつつ、偏屈さにとまどって、一歩踏み出せないとか、気持はとてもよくわかる。
たぶん大学生の頃には、あんなおじさんに惹かれる理由がわからなかったんだと思うんだけど、今は、なんとなくわかってしまうのだ。
いっぱいいっぱいに生きているときに、不器用ながらも一生懸命愛してくれる人が現れたら、惹かれるよね。
それが一回りとか違う人でもありだなぁと自分の恋愛観が変わっていることを感じる。
あーそうか、私が大人になってるんだなぁ・・・と思った。
観終わった後の余韻に浸りながら、自分が過ごしてきた時の流れにも思いをはせてしまうというまれな体験ができた。
秀逸な作品ですね。
観てびっくり!
あれ、このストーリーどこかで…?と思ったら、ドラマ「結婚できない男」とそっくり!!
あのドラマすごく面白かったと思ったら、この映画のパクリだったんだね…。
ジャック・ニコルソン演じる偏屈な小説家は、とてもかわいらしいというか、憎めない変人。
愛する人のために変わろうと努力する姿が、いじらしい。
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