レ・ミゼラブル(1957)

劇場公開日:

解説

ヴィクトル・ユーゴーの原作を「みどりの学園」のジャン・ポール・ル・シャノワ監督が映画化した作品。脚色はルネ・バルジャヴェルとル・シャノワの共同。撮影をジャック・ナトーが受けもっている。音楽ジョルジュ・ヴァン・パリス。出演するのは「可愛い悪魔」のジャン・ギャバン、「殺意の瞬間(1956)」のダニエル・ドロルム、ベルナール・ブリエ、フェルナン・ルドウ、セルジュ・レジアニ、アンドレ・ブールビル、シルヴィア・モンフォール、ベアトリス・アルタリバ、ジャンニ・エスポジト、ジミー・ウルバン等。テクニカラー・テクニラマ。オリジナルは217分。

1957年製作/186分/イタリア・フランス合作
原題:Les Miserables
配給:中央映画社
劇場公開日:1959年6月24日

ストーリー

ジャン・バルジャン(ジャン・ギャバン)はツーロンの獄で重労働に従った。一片のパンを盗み、五年の刑を言渡されたのだ。が、脱獄で刑が重くなり、十九年がそこで過ぎた。--出獄後、職を求めて流れ歩いた。デイニュで、司教ミリエルは彼を暖く迎えいれた。朝、彼の姿はなく、銀の食器もなかった。彼は憲兵に捕えられてきた。司教は銀器はさしあげたのだと、ジャンの弁解を保証した。司教は二本の銀の燭台を彼に与えた。彼は自分の行為を恥じた。--数年後、モンルイユにマドレーヌという大工場主が現れた。慈善家で、人望を集め、市長にさせられた。新任の刑事ジャベール(ベルナール・ブリエ)は彼にどこか見覚えがあった。荷馬車の下から馭者を彼が強い力で助けだしたとき、ジャベールはツーロンのジャンを思いだした。看守の息子だったのだ。ジャンには、煙突掃除の少年から銀貨を強奪した罪で終身懲役が待っている。彼は市長を告発した。が、ジャンはすでに捕えられていた。昔の仲間の証言もあった。マドレーヌ氏は身辺を整理し、その法廷に名乗りでた。自分に似ていたため無実の罪を着た男を助けだすために。しかし、ジャンは脱獄したのだ。なぜなら、ファンティーヌ(ダニエル・ドロルム)という娼婦と、その死に際に固い約束があったから。彼女の幼い娘コゼットを、欲ばりの宿屋の亭主テナルディエ(アンドレ・ブールビル)から引取るのだ。彼はそれを果すと、ジャベールの追跡を逃れ、パリの修道院にコゼットと隠れ住んだ。一八三二年、王党派と共和派の対立で、パリの街は不穏だった。ジャンは成長したコゼット(ベアトリス・アルタリバ)と街でパンを盗んだ少女を群衆から救ったが、その父はテナルディエだった。コゼットは気づかなかった。その隣室には、コゼットが毎日公園でみかける青年マリウス(ジャンニ・エスポジト)が住んでいた。テナルディエはワーテルローの戦いで夜盗を働いたとき、マリウスの父を助けたことがある。マリウスはアンジョラ(セルジュ・レジアニ)の指揮する革命派の蜂起に加わった。相愛のコゼットを残して。ジャンはコゼットの心を知り、マリウスを救おうとバリケードに行った。そこには警部ジャベールが捕えられていた。身柄をあずかったジャンは彼を逃してやった。戦いののち、バリケードは落ちた。アンジョラは死んだ。ジャンは傷で失神したマリウスを背負い、下水道をつたって逃げた。出口で、ジャベール一味が待っていた。ジャンはマリウスをその祖父の家まで運び、それから縛につこうとした。外のジャベールの姿が消えていた。彼は河へ身を投げた。マリウスとコゼットは結婚した。ジャンはマリウスに自分の過去を告げた。マリウスは彼に姿を消してくれと頼んだ。後になってマリウスは命の恩人がジャンであることを知った。彼はコゼットをつれ、ジャンを訪ね、ゆるしを乞うた。が、そのときすでにジャンは病いにおかされていた。彼は二人を祝福すると、大往生をとげた。その枕頭には、あの二本の燭台がかざられてあった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.0愛を持って人を幸せにする人自身は、幸せな人生を送ったのだろうか。

2016年6月30日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

はじめて観ました。名作と呼ばれるこの作品。
愛が人を生まれ変わらせ、
生まれ変わった人が愛を伝播していく。
ただ、その愛を持ってしても変わることのない
悪党は存在し、人の人生の歯車を狂わせる。
狂わされたコゼットの母の変貌ぶりを観るのがつらかった。
3時間は長かったけど、体感時間は短かった。
愛を持って人を幸せにする人自身は、幸せな人生を送ったのだろうか。
2010/6/28@メディアラボ

フランス映画
監督:ジャン=ポール・ル・シャノワ
主演:ジャン・ギャバン
上映年:1957年
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うえあおい
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