レッド・バイオリン

劇場公開日:

解説

伝説の名器の4世紀に渡る旅を、5ヶ国に渡る壮大なロケで綴る芸術大作。監督は「グレン・グールドをみぐる32章」のフランソワ・ジラール。脚本はジラールと同作のドン・マッケラー。製作はヨーヨー・マのテレビ映画などを手がけているニブ・フィッチマン。撮影はアラン・ドスティ。音楽は「レボリューション めぐり逢い」のジョン・コリリアーノ。ヴァイオリン演奏はジョシュア・ベル。オーケストラ演奏をエサ・ペッカ・サロネン指揮のフィルハーモニア管弦楽団が担当。美術は「グレイス・オブ・マイ・ハート」のフランソワ・セガン。衣裳は「心の地図」のレニ・エイプリル。出演は「交渉人」のサミュエル・L・ジャクソン、「魅せられて」のカルロ・セッテ、「エーゲ海の天使」のイレーネ・グラツィオーリほか。カナダ・ジェニー賞主要8部門を受賞。

1998年製作/131分/カナダ
原題または英題:The Red Violin
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
劇場公開日:1999年5月22日

ストーリー

モントリオールのオークション会場で、高名なバイオリン職人ブソッティ(カルロ・セッテ)の作品「レッド・バイオリン」が売り出された。時はバイオリンが生まれた1681年に遡る。ブソッティの妻アンナ(イレーネ・グラツィオーリ)は家政婦に「将来は長い旅をする」と予言される。しかし、彼女は子どもを死産、自らも命を落とす。ブソッティはその夜、バイオリンにニスを塗る。1792年、バイオリンはオーストリアの修道院で天才児・カスパー(クリストフ・コシツェ)の手に渡る。カスパーは才能を認められるが、バイオリンと一体化しすぎたため夭折。1893年、イギリスの作曲家で演奏家のホープ(ジェイソン・フレミング)がバイオリンを手に入れ、素晴らしい音楽を生み出す。しかし彼もまた自殺する。1965年、上海に渡ったバイオリンは、文化大革命のもとで弾圧を受ける。持ち主のシャン(シルヴィア・チャン)はバイオリンを町の音楽教師に託す。教師の死後、バイオリンは中国政府がオークションに出品。修道院、ホープ財団、中国人のミン、音楽家のルセンスキーがバイオリンを狙い、ルセンスキーが競り落とした。だが、それは鑑定士のモリス(サミュエル・L・ジャクソン)が本物とすり変えた模造品だった。モリスはバイオリンのニスにブソッティの妻アンナの血が混ぜられていることを知り、どうしても手に入れたくなったのだ。モリスはバイオリンを大事に抱え、「お土産があるんだ」と子供にそっと電話をした。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第57回 ゴールデングローブ賞(2000年)

ノミネート

最優秀外国語映画賞  
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映画レビュー

4.0一本のバイオリン(正確には一挺の)

2021年8月13日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 観終わった後、修道院での演奏とジプシーの演奏をまた観たくなった。全体的にみると、オムニバス風なので後半に緊張感が解けてしまうのが残念だった。中国の辺りでも同じ効果が見れるのではと期待していたが、現代までの期間が短すぎたようだ。バランスは占い師によって保たれているようなもので、オークションはしつこすぎるとも感じた。

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kossy

5.0何が大切?あなたのとって。

2019年5月22日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

楽しい

興奮

『レッド・バイオリン』(英: The Red Violin, 仏: Le Violon rouge, 独: Die Rote Violine, 伊: Il Violino Rosso, 中: 紅提琴)1998年カナダ映画 バイオリンコンチェルトはあまり聞かないので、ジョシュアベルの演奏は迫力があってよかった。最初のシーンでSamuele Amighettiという少年は(バイオリンのオーデションに行った少年)俳優でなくて、バイオリンニストだそうだ。この映画のあとジョシュアベルとコンサートをしたらしいが、このビデオを見つけることができなかった。 中国の文化大革命のさなか、バイオリンをある教師によって保存されるシーンにジーンときた。西洋の文化を敵とする思想で、各国からきた西洋文化が育っていった時代から、毛沢東共産党時代に移行する時のなか、失われるものが多すぎたが、命をかけて守る人もいる。

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Socialjustice

4.5まだ旅は終わらない

2014年12月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

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ゼリグ

3.5バイオリンの虜

2014年11月30日
iPhoneアプリから投稿

楽しい

興奮

単純に、楽しめました。 ひとつの楽器にこれほどの歴史がつまっていると思うとロマンを感じます。自分自身、音楽を奏でる側に少しでもいたことがあったので、とても感動しました。タロットカードをモチーフに4つの時代を行き来する構成も物語の壮大さを感じられて面白い。 でもなんといっても素晴らしいのは劇中の音楽です。もっと演奏して!と思ったのはこの映画が初めて。恥ずかしながらジョシュアベルの名は知りませんでしたが、バイオリンを主人公にするに値する素晴らしい演奏です。 妖しさをちらつかせたり、演奏者を食うような音で鳴いたり。バイオリンという楽器は間違いなく女を象った物なのだと、確信できる映画でした。 追記:2014年11月現在、DVD版が発売しているようです。レンタルで見れますよ!正直なぜ今までVHSしかなかったのか不思議。ぜひ一見あれ。

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かゆ鏡