レッド・オクトーバーを追え!のレビュー・感想・評価
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ショーン・コネリーは永遠に
あの荘厳なテーマ曲を何度リピートしたことか。何を言ってるのかわからないロシア語と思しき歌詞を発音だけ真似て、ショーン・コネリーの顔を脳裏に浮かべながら歌うこと数しれず。水面に顔を出した潜水艦の上で憂いある表情を浮かべるコネリー(&サム・ニール)の勇姿にあの曲が被さるだけで、この映画は成功したようなものだった。
「薔薇の名前」に始まるコネリー後期のキャリアは、ジェームズ・ボンド役で手にした名声を凌ぐほどに光り輝いていた。「レッドオクトーバーを追え!」で母国を旅立つラミウス艦長は、いま思えばジェームズ・ボンド役からの脱却を図るコネリーの姿にも重なって見える。その後のラミウス艦長の人生が、コネリーの後期キャリアのように光り輝くものであったと夢想すると、さらに味わい深い。
話がややこしい
数十年ぶりに再見しましたが、話が複雑で舞台が限定されているために味方と敵の判別がつきづらく、WIKIであらすじを何度も確認しても何だかよくわからないだらけの作品でした。
ただ、話が分かれば映像作品として緊張感があり秀作であることは認めます。
前評判でだまされた
『ダイハード』のジョン・マクティアナン監督。そして悪役?にショーン・コネリー。鳴り物入りのトム・クランシー原作のジャック・ライアン、シリーズ一作目にして最高傑作というようなあおり文句に期待値を最大級に上げて見たところ、なんとも持って行き場のない失望感に襲われた。
特にアレック・ボールドウィンの優男(やさおとこ)ぶりにはがっかりで、その後同じ主人公をハリソン・フォード、ベン・アフレック、クリス・パインという錚々たる俳優たちがそれぞれに持ち味を発揮して演じることになるが、ボールドウィンは最も煮え切らない印象だ。
個人的にはクリス・パイン『エージェント・ライアン』がいちばん好きな映画になったが、世間的な評価は圧倒的にハリソン・フォードに挙がるだろう。とにかく、この映画に関してはそんな感想しか出てこない。
緊迫した潜水艦でのスリリング!
スターチャンネルの吹き替え(TBS版)で観ました。
潜水艦をテーマに潜水艦艦長とCIAのそれぞれの視点から視た作戦がスリリングに感じました。
最後の2人の会話もなんか平和的会話で良かったんじゃないかと思いました
余談
艦長役(ショーンコネリー)の吹替を担当した若山玄蔵さんの声は役にはまっていたのでイーストウッド=山田康雄と並ぶキャストだと思います。
(僕の勝手な予想ですが)もし、またショーンコネリーの吹替をやるとしたら若山さんの没後の人は若山さんと声質が似てる役所広司さんでお願いします。
名優ショーン・コネリーをもってしても…
今夜U-NEXTで観ました。映画の殆どのシーンが潜水艦内での戦略で知能戦です。
その為、この手のジャンルが好きな人にはどハマりすると思いますが、そうでもない人にとっては苦痛か退屈になるでしょう。私もそのひとりです。
確かに潜水艦内のセットの完成度は高く見え、見応えはありますが、それだけでは集中して観られません。
乗組員全員、狭い空間でどれだけのストレスやフラストレーションを抱えているかなど、感情移入して観ると潜水艦内での作業の恐ろしさが見えてきます。
いわゆる「潜水艦モノ」としては異色だが…
<映画のことば>
「モンタナに住めますか。」
「どこにでも、好きなところに住める。」
「よかった、モンタナで暮らします。アメリカ女と結婚してウサギを飼う。夕食はウサギ料理。ピックアップ・トラックにキャンピング・カーも買う。州から州へ旅行もする。許されますか。」
「ああ」
「許可証は?」
「要らない。旅行は自由だ。」
「冬は別の場所で暮らします、アリゾナです。…妻がふたり要りますね。」
「少なくともな。」
<映画のことば>
「静かに釣りをしたい。子供の頃のように。艦に乗って40年になる。海で戦ってきた。実戦なき戦争だ。無益だ。死傷者だけが…。妻は未亡人も同然だった。死んだ日も私は海にいた。」
ふつう「海の男」といえば、海軍軍人も含め、「七つの海を股にかけて生活する」という猛者として描かれることが普通でしょうし、まして、いわゆる「潜水艦モノ」「戦争モノ」なので、その方面を「カッコよく」描く作品かと思いきゃ、軍隊生活に嫌気がさした、ロシア軍人の亡命の話ということでした。
こんなに主人公が弱気な設定の軍隊モノ・潜水艦モノというのは、他にあまり例がないかも知れません。
本作はアメリカ側の視点から描かれたロシア側という話ですから、他のレビュアー諸氏が指摘するとおり「旧ソ連流に対するアメリカ流資本主義のブロパガンダ映画」という色彩は、やはり拭えないのかも知れません。
実際、コンピュータでの解析ではマグマの変動かクジラの交尾にしか聞こえないというロシア最新鋭潜水艦のキャタピラーの音を、アメリカ潜水艦のソナー員なら、優秀で、聞き分けられるという話でもあります。
いずれにしても、船乗り(海員)の労働は、離家庭性にあるといわれます。日帰りで家に帰れる船もないわけではありませんが、多くの船はいったん出港すると数ヶ月は船上(洋上)での生活を強いられる労働です。その点は、海軍の軍人だって変わらないということでしょう。
かてて加えて、軍用の船(や飛行機)には、いわゆる安全装置というものは積まれていない。そんなものを積むくらいなら、機銃の銃弾や爆弾、魚雷など、より多くの兵装を積んだほうが良いという設計思想なのでしょう。必然的に、操船・操縦を誤れば、すぐさま死傷事故に直結してしまうという「危なっかしい」乗り物になってしまうわけです(一頃は話題になったオスプレイだけでなく、軍用機は、おしなべて墜落しやすい)。
以前に、機会があって陸上自衛隊のヘリコプターに乗せていただくことがありました。
短い時間の搭乗でしたが、用務を終わって降機する際に、操縦の隊員から「乗り心地なんていうことは少しも考えられていないから、短い時間の搭乗でも、疲れたでしょう。」といたわりの言葉をかけていただきました。
本作も、勇猛果敢と一般には受け取られがちな海軍の生活のまた別の一端を垣間見せる作品と評したら、針小棒大という指摘を受けてしまうでしょうか。
少なくとも、普通の「潜水艦モノ」とは異色な作品として、そんなことにも思いを至らせる一本になりました。評論子には。
(まったくの余談)
<映画のことば>
感電しないように、このアース棒を。ヘリの静電気は、シカゴの街を灯すほどの量だ。
ショーンコネリーの男っぷり
ショーンコネリー扮するマルコラミウス大佐は、ソ連原子力潜水艦レッドオクトーバーの艦長として処女航海を任された。しかしラミウスは密かにアメリカへの亡命を考えていた。ソ連上層部はレッドオクトーバーを撃沈せよと命令を下した。
事態をある程度把握した西欧諸国は如何に行動するのか。腹をくくったラミウスの覚悟に破壊工作も見られた船員たちはどうするのか。世紀の一大事だね。
髭を蓄えたショーンコネリーの男っぷりが素晴らしい。つくづく惜しい俳優を亡くしたものだ。
プロパガンダがこの映画でもあった
ショーン・コネリーの存在感が際立った映画。密室の中というのが余計にそう感じさせる。
ショーン・コネリーの英語発音は素晴らしいと聞いたことがあった。
今回はロシア語もしゃべっているがきっと綺麗な発音だったのだろう。ロシア語はちんぷんかんぷんなのでしらんけど。
不思議なのはロシアの潜水艦の隊員達も結構英語でしゃべってた。そこはしらけた。ロシア語でずっと通したら、もっと緊張感が伝わってきたのではないか?
良き理解者を一人亡くしたが最後のシーンの穏やかな光景が海中での出来事と対照的で亡命した感が伝わってきてそこは良かった。
大統領補佐官のペリスの「俺は政治屋で、嘘もつけば、汚い駆け引きもいとわないし、いやな野郎のご機嫌取りもする。赤ちゃんのキャンディーも盗む」(正確ではないかも)といったセリフがあった。
一番強く共感を得た場面だった。アメリカの政治家も日本の政治家と似たり寄ったりか???
007シリーズに飽きたあなたに 是非ご覧頂きたい作品です
トム・クランシーのベストセラー小説の映画化
軍事スリラーというジャンルを作った人です
1960年代、70年代に活躍したフレデリック・フォーサイスに、軍事テクノロジーの進化を反映させたようなスタイル
かといって007のような荒唐無稽なものでなく、一定の現実の情報が濃密にあるものです
80年代後半から90年代にかけて一世を風靡しました
空港の売店のペーパーバックの回転スタンドはどこも一時期、彼の分厚い本で占拠されていたものです
日本語訳の文庫本も書店の平積みの常連でした
類似の軍事スリラーものも、退役軍人の書いた中身の濃いものが山ほど発売されて読みふけったものです
そのなかでも元祖の本作が矢張り断トツに面白いとおすすめできます
ライアン側のストーリーと、潜水艦側のストーリーがやがて交錯する筋運びも秀逸です
潜水艦映画としても楽しめます
007シリーズに飽きたあなたに
是非ご覧頂きたい作品です
ショーン・コネリーの魅力満載です。
CIAの分析官が、亡命を希望するソ連原潜を巡って活躍する物語。
ジャックライアンシリーズ第1作で、数ある潜水艦物の中で、クリムゾンタイドと並んでベストと感じている作品です。
亡命を求めるソ連原潜。しかしアメリカ側ではその意図を把握出来ずに、戸惑い、混乱します。
深海で対峙する2隻の原潜。二人の主役の心理戦に緊迫感を感じることが出来ます。
勿論、潜水艦同士の戦闘シーンも迫力満点で興奮することが出来ます。
また、ソ連原潜艦長を演じたショーン・コネリーが秀逸です。亡命を決意する歴戦の勇者を、堂々と繊細に演じます。
ショーン・コネリーの魅力も含めて、満点評価です。
ジャック・ライアン、デビュー
ソ連の最新型ステルス原潜レッド・オクトーバーがアメリカに向かう。
艦長(ショーン・コネリー)はアメリカに亡命するつもりだが、ソ連が黙って手をこまねいているはずがない。
一方、アメリカは艦長の意図が分からなかったが、CIAの分析官、ジャック・ライアン(アレック・ボールドウィン)が解いていく。
原作はトム・クランシー、監督はジョン・マクティアナン 、とても面白い潜水艦映画だ。
ジャックライアンシリーズで一番面白い!
なぜかWOWOWで突然やっていたので10何年ぶりに再鑑賞。改めてトムクランシー作品の中でも最も面白い事を再発見した。映像こそ一昔前感は否めないが、裏で必死の情報収集を行いつつ、表は何食わぬ顔で駆け引きを演じるところがあまりに痛快。俺はアナリストなのにとか文句を言いながら否応なしに舵取り役になっていくライアンが新しいヒーロー像で新鮮だった事を思い出した。
アメリカ・バンザイ?
公開時、劇場で鑑賞したときはさほどピンとこなかった気がする。
改めて観て潜水艦なんて乗りたくないなぁって思う。ってくらい潜水艦の危うさやデリケートさ、閉塞感と静寂の描写は秀逸。
アメリカ万歳の結末は深みがなくていまひとつ。はいはい、ソ連に勝ってよかったですねー、である。
潜水艦ならではの緊張感
潜水艦ならでわの緊迫感と見えない相手との心理戦が面白かった。
また艦長がそれぞれお国柄を表した戦術と性格なのが面白い。
他のシリーズ作ではハリソン・フォードがライアンを演じてて良かったが、本作はアレックスだったがライアンの主張がやや少なめになり、それはそれで良かったと思う。
潜水艦 緊迫 静寂
潜水艦乗っ取って亡命したい。
結構数がありそうだけど、始めてな潜水艦映画。
見つかるか逃げられるかを左右する「音」が大別なファクターである事もあってか、音楽や無音の演出が上手だと感じた。
潜水艦も合わせ、冷戦時代の緊迫感がよく伝わって面白い。戦争映画?としては良かったけれど、個人の内面がもう少し見たかった。冷戦を描いた映画はもっと見てみたい。
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