ルビイ

劇場公開日:

解説

「東は東」と同じくジョセフ・バーンハードとキング・ヴィダーが共同製作にあたった1952年作品で、監督はキング・ヴィダー。アーサー・フィッツ・リチャードの書きおろした女性メロドラマで、脚色は「失われた心」のシルヴィア・リチャーズ。「果てしなき蒼空」のラッセル・ハーランが撮影し、「ヴァレンチノ」のハインツ・ロームヘルドが音楽を担当した。主演は「悪魔をやっつけろ」のジェニフ・ジョーンズ、「アロウヘッド」のチャールズトン・ヘストン、「波止場」のカール・マルデンで、トム・タリー(「月蒼くして」)、バーナード・フィリップス、ジェームズ・アンダーソン、ジョセフ・ハッチンスン(「令嬢画伯」)らが助演。

1952年製作/アメリカ
原題または英題:Ruby Gentry
配給:20世紀フォックス[極東]会社
劇場公開日:1954年11月16日

ストーリー

ノース・カロライナの寒村ブラドックに住むルビイ(ジェニフ・ジョーンズ)は、多感な性質の女で、かねてから南部の貴族の息子ボーク・タックマン(チャールズトン・ヘストン)を熱愛していたが、ボークは心ならずも金持ちの娘と結婚せねばならなくなり、彼女を落胆させた。ルビイは紐育へ向かおうとして、ジム・ジェントリイ(カール・マルデン)という男にひきとめられた。ジムはこの土地きっての富豪で、瀕死の妻の看病をルビイにたのんだ。妻の死後、ジムはルビイと結婚したが、村人たちはこれを快く思わなかった。ある日、村のクラブでパーティーが開かれ、ルビイのことでジムはボークに打ちのめされた。ジムはルビイを売女だとののしったが、彼女はひたすらジムの許しを請うた。翌日、ジムとルビイは仲直りに舟遊びをしたが、そのときジムは偶然の事故で海に転落して果てた。村人たちは当然ルビイが殺害したものだと信じこみ、彼女を迫害した。ルビイはその仕返しに、ジムに金を借りていた村人たちの土地や財産を取り上げた。更に、彼女は自分の体と財産をボークに与えようとして断られると、彼の土地も腹いせに取り上げた。こうして彼女は復讐することはできたが、1番大切なボークの愛を失ってしまった。ある日、ルビイがひとり沼地を歩いていると、ボークが襲いかかって彼女を絞め殺そうとした。そのとき銃声が聞こえた。かねてからルビイの素行に不満を持っていた彼女の兄ジュウェルが撃ったのである。再びルビイへの愛がよみがえったボークは、彼女をかばい身代りとなって死んだ。ジュウェルは更にルビイを狙ったが、彼女はジュウェルを射殺した。ボークを失い、自ら非を悔いたルビイは、村人たちに土地を返してやり、平穏な生活を送る決心をした。

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