柔らかい殻
劇場公開日:2024年10月4日
解説
画家や小説家としても活躍するイギリスの鬼才フィリップ・リドリーが1990年に発表した初長編監督作。小麦畑が一面に広がる田舎町を舞台に、暴力や性、痛みに満ちた大人たちの不合理な世界と恐ろしい出来事を、幼い少年の目を通して幻想的かつ耽美的に描き、カルト的人気を誇る一作。
1950年代のアメリカ、アイダホ州。小麦畑が広がる田舎町に暮らす8歳の少年セスは、孤独なイギリス人女性ドルフィンにいたずらを仕掛けたことで母親に叱られ、謝りに行かされる。セスは、ドルフィンが語る亡き夫への愛や悲しみの話に衝撃を受け、父が読んでいた吸血鬼小説に描かれていた絵にドルフィンがそっくりだったことからも、彼女は吸血鬼なのではないかと思うようになる。ほどなくして、セスの友人のイーブンが行方不明になり、井戸の中で死体になって発見される事件が起こる。セスはドルフィンを疑うが、父に容疑がかけられ、そこから思わぬ悲劇が連鎖していく。
主人公セスの兄役で「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズで知られる以前の、キャリア初期のビゴ・モーテンセンが出演。ドルフィン役は、ローレンス・オリビエ賞受賞者で「アリス・イン・ワンダーランド」「アバウト・タイム 愛おしい時間について」などでも知られるリンゼイ・ダンカン。セスを演じたのは当時9歳のジェレミー・クーパー。2024年10月、リドリー監督自身の監修によるデジタルリマスター版でリバイバル公開。
1990年製作/93分/イギリス
原題または英題:The Reflecting Skin
配給:コピアポア・フィルム
劇場公開日:2024年10月4日
その他の公開日:1992年3月13日(日本初公開)
原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。
スタッフ・キャスト
- 監督
- フィリップ・リドリー
- 製作
- ドミニク・アンシアーノ
- レイ・バーディス
- 製作総指揮
- ジム・ビーチ
- 脚本
- フィリップ・リドリー
- 撮影
- ディック・ポープ
- 美術
- リック・ロバーツ
- 編集
- スコット・トーマス
- 音楽
- ニック・ビキャット