ムアンとリット

劇場公開日:

解説

「女は水牛、男は人間」と呼ばれた19世紀後半、女性の権利と愛のために闘った最初のタイ女性の半生を劇的につづった歴史大作。日本で一般公開された初のタイ映画となった。監督はタイ映画界の巨匠とチャート・ソンスィー。史実に基づく脚本は、トム・タートリーとチャンニパー。エクゼクティヴ・プロデューサーはチャルン・イヤムプンポーン、撮影はアヌパープ・プワチャン、音楽はチャムラット・セワタポーン。主演は共にタイ映画のトップスターであり、私生活では夫婦であるチンタラー・スッカパット(「グッド・モーニング・ベトナム」)とサンティスック・プロムシリ。

1994年製作/タイ
原題または英題:Muen and Rid
配給:大映
劇場公開日:1995年9月16日

ストーリー

嵐の日、若き僧侶リット(サンティスック・プロムシリ)は川で溺れる若い女ムアン(チンタラー・スッカパット)を助けた。その日からリットに恋したムアンは彼のそばにいたいために、少年僧たちと一緒に文字を習いたいと申し出る。老齢の和尚は「女が男と文字を習うなどとんでもない」と追い返そうとするが、粘り続ける彼女についに根負けする。ムアンはリットの希望を聞き入れ、家族と同居していた祖母と共に習い始めた。ムアンは素直に喜ぶが、リットは彼女の思慕に困惑を隠しきれない。ところが金持ちのプーがムアンを見初めて求婚したため、博打好きの彼女の父親は、借金のカタに差し出そうとする。かつて夫と本妻から虐待された過去を持つムアンの祖母は、孫娘を自分と同じ目に遇わすのは忍びなかった。だが、たった一人の味方である祖母が死ぬと、ムアンはプーの元へ連れて行かれる。プーの家での日々に耐えられず、ムアンは脱走してリットに会いに行くが、涙ながらに愛を訴える彼女に、彼は自分が環俗する気はないことを告げる。再びプーの元に連れ戻されたムアンは、今度は火事に乗じて川に身を投げた。リットは初めて彼女の愛に気づき、後悔から環俗する。ムアンはリットの家族によって救出されていた。二人は結婚するが、プーは彼らを姦通罪で訴える。裁判で、女性の人権を叫んだムアンは監獄へ入れられた。彼女は監獄での辛い日々にも決して屈伏しなかった。嵐の夜、リットは彼女を嵐に紛れて脱走させるが、彼女は逃げずに最後まで堂々と闘おうと決意する。彼女の直訴状を受け取った国王は1865年、親が娘を売り夫が妻を売る法律を廃止するよう勅命を下した。

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