幻の女(1987)
劇場公開日:1989年10月20日
解説
新作の製作にあたって主演女優を探し出そうとする映画人たちの姿を描く。エグゼキュティヴ・プロデューサーはジェラール・リューエ、製作はジャン・ルイ・ポーチェ、監督・脚本は「わが心の炎」のアラン・タネール、撮影はパトリック・ブロシェ、音楽はアリエ・ジェルラトカが担当。出演はジャン・ルイ・トランティニャン、ジェイコブ・バージャー、ラウラ・モランテほか。
1987年製作/102分/スイス・フランス合作
原題または英題:La Vallee Fantome
配給:巴里映画
劇場公開日:1989年10月20日
ストーリー
映画を撮る、ということに失望を感じている監督のポール(ジャン・ルイ・トランティニャン)は、その混沌の中でかつて放棄したシナリオの主演女優を探し出す決心をする。それは単なる役者以上のもの、新たな活力を生み出す必然性をもった存在でなくてはならなかった。そんな彼の前に、映画学校を卒業したばかりのジャン(ジェイコブ・バージャー)が現われ、ポールははずみで彼をアシスタントとして雇うことにした。ある日一枚の写真で、ポールはダラ(ラウラ・モランテ)というイタリアの女優と再会し、今やスクリーンから姿を消してしまった彼女を、いつしか自分に必要な登場人物である、と確信するようになり、すでにローマを去り故郷の村に戻っていった彼女を、ジャンに探させに行かせる。村のレストランでダラに会ったジャンは、彼女の唯一の願いであるアメリカに移住した父(レイ・セラ)を訪ねることを条件に、彼女を演技の世界へ連れ戻すことに成功する。そしてニューヨークへ旅立つ前夜、二人は一夜を共にした。ダラの父親はブルックリンで食堂を経営し、新しい妻(ジェーン・ホルツァー)もいて、もうイタリア語も忘れかけていたが、二人は再会を心から喜んだ。二人を追ってニューヨークにやってきたポールは、早速映画製作にとりかかるが、ダラに恋心を抱いていたジャンは自分がのけ者にされていると思い、ポールと対立し、一人ニューヨークを去ってゆく。キオッジアで3人が再会した時、それぞれの感情のしこりはなくなていた。そしてポールの心には再び創造の魂が戻ってき、映画製作の意欲に燃えるのだった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- アラン・タネール
- 脚本
- アラン・タネール
- 製作総指揮
- ジェラール・リューエ
- 製作
- ジャン・ルイ・ポーチェ
- 撮影
- パトリック・ブロシェ
- 音楽
- アリエ・ジェルラトカ
- 編集
- ローラン・ユレール
- 字幕
- 石木まゆみ