ボーイズ'ン・ザ・フッドのレビュー・感想・評価
全10件を表示
テレビの報道番組では・・
こういうのをやってないのかな? 非常にやるせない映画だった こういうものはテレビで日常的に報道して行くのが一番いいんじゃないかな。 なんで映画館で厳しい 悲しい現実を見せられなきゃいけないのか・・ ただ これはテレビで表現できないことを表現したかったのかもしれない。 皆さんはフィリピン人 や ベトナム人と一緒に働いたこともあるだろうか ?私が住んでるのは愛知県中央。全国屈指の外国人労働者が多い地域だ。ある集会でいろんな会社の人が集まって東南アジア人の話が出た。そこでみんなが言ってたことがある。 彼らは 単純作業が得意だ と。単純な 組み立て作業などを指示すると何時間でも何日間でも黙々とその作業を続けるという。 そして出来栄え も とても良いと。日本人にそれをさせると2、3日でやめてしまう。とか、集中力を失って休み休みになってしまうとか下手するとその日のうちにギブアップしてしまうという。これは 国民性とか 民族性の問題であって 教育とか訓練の問題では全くない。日本とフィリピンやベトナムなんて大して離れてないような気もするのだが・・人間というものはそんなにも違うものかと 驚いた。ヨーロッパとアフリカ もさして離れてないように見えるが・・・ 狼の死因のナンバーワンは隣の群との争い。 人間も人口密度の比較的高いジャングルの中では・・・
真水みたような黒人映画
クロマティ主演の黒人版青春映画的な始まりから黒人社会の実態を淡々と描く作品です。 映像の印象は「ムーンライト」の陰鬱と「ドゥザライトシング」の派手さのちょうど中間ですので、換言すれば毒にも薬にもならない真水です。 監督と脚本でオスカー候補になったので佳作なんでしょうが、最後に少し展開があるものの全体的に、よく言えば淡々、悪く言えば退屈な作品です。
将来を考えて生きていく。
1984年、ロサンジェルスのサウスセントラルのクレンシャーウ( Crenshaw)地域の話である。そして、7年後、クレンシャーウ高校に通っている近所の仲間同士のそれぞれがどう判断し行動するかによって、自分の道が決まってくるという現実的な体験が描かれている。残念だが、高校での様子がまるっきり描かれていないので、平日も週末も勉強しないで過ごしているのかもよくわからない。高校の図書館でSATテストを受けている様子とトレーJason "Tre" Styles III のガールフレンド、 Brandi Nia Long が机に向かって勉強しているシーンだけだったと思う。
トレー(Jason "Tre" Styles III ーCuba Gooding Jr.)と兄弟、ドウボーイ( Darrin "Doughboy" Baker ーIce Cube )とリッキー(Ricky Baker ーMorris Chestnut)の三人が中心人物だ。トレーは親が離婚していて、ダリーンとリッキーは母子家庭で成長していく。トレーの父親はLaurence Fishburne は黒人社会の中で賢く生きてきた人のように思える。だから、彼のアドバイスはトレーの迷いの決断力となる。
コソドロに入った男の頭を撃ち抜くことはまたそれが、他の兄弟を殺すことになる父親は言う。トレーはこの言葉を理解していないがこのような父親の言葉が必ず心に残っていく。
海辺でのシーンが一番好きだ.ここで、どう生きていくか父親が教えている。父親が 『リーダー?それとも人の後についていく人になる?』そして、三つのルールを確認させる。1)人の目を見て話す。そうすれば、尊敬される2)質問するのにおそれをなすな。なんでもきけ。3)盗みは必要ではない。
尊敬し返さない奴は尊敬するな。新しくセックスについても、『誰でも子供は作れるが、本当の男は子供を育てる』とトレーは子供の時、教えられる。それから自分の経験談を話す。17歳で子供、トレーができ、泥棒仲間に入れと言われたが、『子供ができるから』と拒否。『I wanted to be somebody you could look up to だからベトナム戦争に行ったけど、息子よ、軍に入るな』と。黒人は軍に入っても、何にもになれない。居場所がないよと。
三人は高校生になる。父親は高校生になった息子とリッキーをコンプトンのあるエリアに連れていく。ビリボードの意味を話す。ここはまるで、キリストが説教を始めると人が周りから集まってくるシーンと同じようだ。そこで、『Cash for your home』と書いてあるビルボードの意味を説明する。それが、ジェントリフィケーション Gentrification だと。
貧しい地域の人々が住んでいる家を現金で買って、その一帯の黒人が住んでいる地域を一掃して、土地の価値をあげる。そして、他の金のある人に(黒人以外)に売る。父親はこの場所を黒人の住む場所にしておく必要があると。
私もジェントリフィケーション Gentrificationをこの目で見た経験がある。何年も前だが、市が同和地区の家々を買い占め、そこをプールや競技場にした。同和地区の人々はどこに引っ越したんだろう。その同和地区と新しくなった地区の光景がまだ目に残っている。
父親の話の後、ある爺さんが家の価値を落としているのはここにいるギャングどもだと。麻薬を売ったりしてるから。父親は『どうやって麻薬がこの地域に入ってくるのかと。どうやって銃がここに?テレビでこの問題をとりあげていても、黒人地区では問題はないが、アイオア州の白人だけの土地に行けば問題になる。銃や酒屋は黒人の地域の隅々にある。でも、ビバリーヒルズにはない。なぜだかわかるか?黒人同士をお互いに殺させるためさ。黒人同士を殺し合いさせて、人類を消滅させるためさと。』まあ.........こんなようなことを父は話す。
最後のシーンはそれぞれの道が決まってくる。ドウボーイはトレーがギャング仲間に入らないかを理解する。そして、アメリカのメディアが
国内の黒人の争いを報道しないのか疑問を抱いている? これはトレーの父親がビルボードの下で話たことと結びつく。トレーの父親の家に泥棒が入った時も、一時間もかかって警察がやっとくる始末だからね。
エピローグのテキストではリッキーは翌日埋葬され、ドウボーイは二週間後の殺される。トレーはジョージアのモアハウス大学にMorehouse college, ガールフレンドのブランディもモアハウス大学の近くのスペルマン大学Spelman collegeに通うことに。
存在の軽さ
お父さんはカッコよかった。
成長した息子は…え?という感じ。
似てない親子。
二人組の警官が何度か出てきたが、黒人警官の方が厳しいのはなぜか。
ああいう場所では警察も守ってくれないわけか。
リッキーを殺した3人、そして3人を皆殺しにしたダウボーイ。
そのダウボーイもまた…。
この街ではニュースにもならないと言っていたが、本当に人の存在の軽さには驚く。
ダウボーイの母親はひどいな。
相手にされない街や人の姿を見た気がする
黒人として生まれたがために、嫌でも苦しみを背負うことになった姿を描いた話し...と前半は思ったのですが、青年になってからは軽い男女のナンパ話しで青春映画のような路線になり、しばらくは黒人問題から脱線します(苦笑) 途中「売春婦で一番多いのはカトリック」なんて言ってたな。そうなんですかね。 あと、お父さん(ローレンス・フィッシュバーン)はいいこと言ってます。ウォール街には黒人の姿がない、何故か?銃やドラッグの誘惑・魔力を使って不要な黒人どもを自滅させるため上手く仕組まれているのだと...なるほど、今の日本で言えば「勝ち組」とか「底辺」て言いますが、何かメッセージ性を感じました。また、友達への復讐を阻止しようとする時も、このお父さんは立派でした。 愛情が素晴らしい! ただ、キューバグッディングjr のこの頃の演技は、少し固いですね。 相手にされない街(人)に対して重みある映画でした。格差はズルいな。 余韻に浸りたかったのに、映画が終わって即ラップ・ミュージックのテロップが始まったのは少々コケてしまったけど(苦笑)
反知性の恐ろしさ
この映画の見所は主人公の父親の言動に集約されている。彼の主張は一貫して「責任を持って行動するべき」という事である。「責任を持って行動する事」とは即ち「自分自身で考えて決断し、風潮に流されずに行動する」という事の言い換えである。
「仲間と共にギャング襲撃に向かう際、一人車を降りる」「セックスの直前に結婚の話をする」など、湧き上がる衝動に打ち勝って、このような冷静な行動をとる事が出来るのは磨かれた知性の賜物だろう。
冒頭の〝STOP〟という標識も象徴的である。知性を得る事で、皆が流れるまま同じ方向へ向かう時も立ち止まって考える事が出来る、というメタファーか。
知識人として女性蔑視に立ち向かう母親の姿も然り、主題が一貫しており、強いメッセージ性が感じ取れる。
暴力の連鎖
時代が違うので、話しの流れが分からないことは多かったが 実際に起きていることなのだろう 女性とすれ違えばナンパ、タムロ、薬の売人、ムカつく警察、差別 復讐すれば、また復讐されることは分かっていたのだろう それでもやる。 難しい世界だとは思うけど、やはり教育が世界をよりよくしていくのかなと思った。
子どもたち、弟妹たちを守り導く熱い想い
大人、親世代にも、子ども、若者世代にも、それぞれに多くの学びがあると思う。 黒人男性の21人に1人は殺されている という文字が全てを語る。 母親はどんな目にあって欲しくないか、どんなふうになって欲しくないかをため息混じりに息子に語り 父親はもっと具体的に強く絶望的に希望とチャンスにかけて21人のうちの20人になれるよう息子に生きる術、知っていることを全て教えようとする。 どんなに気をつけていても避けられない事態、その遭遇確率の高さを思うとやりきれない。
暴力は暴力を生むだけ…
内容を忘れる程昔に観た作品(笑)。 凄く久し振りに観たけど、ローレンス・フィッシュバーン演じる主人公の父親の言葉が、胸に突き刺さった。 黒人が受ける不当な扱いや、そう生きざるを得ない環境… そんな中で、父の教えに従い 懸命に(真っ当に)生きようと努力する息子。 訴え掛けるものが多く、社会派の作品として 物凄く考えさせられる重いテーマを担った作品だと思う。
全10件を表示