ブロードウェイと銃弾のレビュー・感想・評価
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『お熱いのがお好き』に比することが出来るほぼパーフェクトなコメディ。
①練りに練った脚本の行間からは”皮肉”の二文字が匂いたって来るようだ。
正に「人間の世界は皮肉さに溢れている」と云っている喜劇。
②全く作り話(フィクション)以外の何者でもない話だが、その中に世の中の真実、人生の真実、人間の真実を、声高に叫んだり押し付けたりせずに感じさせたり思いを馳せたりさせるのが映画。
そういう意味ではとても洗練されたコメディ映画といえる。
③ウディ・アレンの演出も好調そのもの。
④
よくぞこれだけのセリフを書いた!!
なんか、みんながみんな目が回るほど喋り続けてる感じ。
舞台は1920年代のNY。
大成夢見る劇作家が、ドタバタしながら傑作を仕上げていく、というお話。
ギャングがスポンサーについてしまったがために、ドヘタな女優(ギャングのボスの女)を使う羽目になり大騒ぎ。
でも、めっけもんだったのが、この女のお目付け役に送り込まれたチーチというギャング。
最初は嫌々ながらリハーサルを見ていたくせに、だんだんと劇作家としての才能を開花させていく。
それぞれのキャラが立った映画だけど、このチーチが秀逸。
ウディ・アレンの頭の中って、さぞやかましいことになってるんだろうなぁ。
わかりやすいウディ・アレン
2020年8月20日
映画 #ブロードウェイと銃弾 (1994年)鑑賞
久しぶり #ウディ・アレン の映画を見たけど分かりやすくて単純に楽しめた
ウディ・アレンの映画と言えば長ゼリフ多用のイメージがあったけどそこまで感じなかった
主人公が偏狭的で妄執的なところは相変わらず。ジョン・キューザックも好演
アーティストってなに?
昔見て面白かったので、再見してみた
今度は細部にも目がゆくようになり、やはり面白かった
マフィアの家のお手伝いが ヴィーナス(黒人でおデブ)というのや、ワーナーの腹がだんだん膨れてゆくところも なんとなく…おかしい
ヘレンの豪華な衣装と、誰かを彷彿とさせるウィーストの演技
(誰だろう… アメリカ人にはピンと来るのか?)
パープリンなボスの愛人の警護をしながら、劇作家に的確なアドバイスをしているうちに 作品が自分の色に染まってゆくと、愛人の演技に我慢出来なくなってゆくチーチに 実際に劇作家でもあるパルミンテリを配している
芸術至上主義的なイタリア系なのか
(これが劇作家達の本音だろうか?)
ヘレンとブロードウェイの胡散臭さ、依存症になりやすいストレス社会も理解し、自分の才能にも見切りをつける正常な感覚の劇作家をキューザックが演じている
虚構の世界の周辺とその住人の不思議さ、おかしさが上手くエンターテイメントとして まとめられている
劇場型劇場コメディ
最後の「僕はアーティストじゃない、口に出して肩の荷がおりた」というジョン・キューザック扮する主人公の劇作家が印象的。自分の限界を認めて、後は心底人生を楽しめばいいじゃない、というウッディ・アレンのメッセージが伝わってくるよう。
女優2人が上出来
総合:70点 ( ストーリー:65点|キャスト:80点|演出:75点|ビジュアル:75点|音楽:20点 )
自分のことを勘違いしている馬鹿丸出しのヤクザの愛人オリーブと、昔の栄光が忘れられない大物女優ヘレンが好き勝手に自分の思いをぶつけ、殺し屋たちは銃を撃って人を殺した後で何を食べに行くかを話し合う。何かと誇張された演技・演出がこの時代の裏側をくさくならない程度に映し出していて楽しい。物語は結末があまりにあっさりと寝返る部分も含めてくだらなくてそれまでの話がぶち壊しになってしまったと思うけれど、全体の雰囲気の良さと演技が良くて面白かった。特に女優2人の演技が上出来だった。
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