プロヴァンス物語 マルセルの夏
劇場公開日:2018年8月4日
解説
フランスの国民的作家マルセル・パニョルの自伝的小説「少年時代」3部作をもとに映画化した「プロヴァンス物語」2部作の第1作。お針子の母オーギュスティーヌと教師の父ジョゼフのもとに生まれた少年マルセルは、幼い頃から読み書きが得意だった。やがて弟や妹も生まれ、9歳になったマルセルは家族や伯父夫婦と共にプロバンスの丘陵でひと夏を過ごすことに。狩猟の名人である伯父に誘われて狩りに出た父は、はじめは頼りなかったものの見事にヤマウズラの王バルタベルを仕留める。楽しい日々はあっという間に終わりを告げ、マルセルは愛するこの丘と、ここで知り合った親友のもとに留まるべく奮闘する。監督は「わんぱく戦争」のイブ・ロベール。2018年、デジタルリマスター4K版で2部作同時にリバイバル公開。
1990年製作/111分/フランス
原題:La gloire de mon pere
配給:オンリー・ハーツ
日本初公開:1991年8月24日
スタッフ・キャスト
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2021年1月5日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
フランスの長閑な田舎を舞台にしたコメディ映画「わんぱく戦争」「ぐうたらバンザイ!」のイブ・ロベール監督の作品だが、以前のユーモア溢れる作風は影を潜めて、淡々とした大らかな演出が19世紀末の時代を再現する。小学校教師の厳格な父親と若くて美しい母親を尊敬し愛する9歳の少年が過ごした夏の日の出来事。母の妹夫婦と家族同様に触れ合う描写も良く、当時のフランス中流階級の生活感が偲ばれるノスタルジックな作品。夏のバカンスの舞台になるプロヴァンス地方の荒涼としながらも原始的な美しさが残る自然の背景、、その中で寛ぐ家族の生き生きとした表情が羨ましい。想い出の中では美化された記憶が蓄積していくであろうが、それを承知しても、この映画の温もりは失われた人間らしい安らぎの時を刻んでいる。ロベール監督がユーモアの先にある温もりに到達した愛すべき佳作。
2020年10月19日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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映画は主人公マルセルの生い立ちから小学生の頃を描きます、時代は19世紀から20世紀の狭間、フランスのマルセイユ暮らしの教師一家と伯父さん一家が連れ立ってプロバンスの田舎の別荘でバカンスを楽しむ様子を長男のマルセル・パニョールの視点、ナレーションで綴っています。
子供の頃の夏休みの思い出は誰にでもあるでしょう、時代や生まれも違うので当時のフランスの人々ほど共感できない面は否めませんね、それにしてもこの映画、異様なほど平板です。
幸いにも事件らしい不穏なことは起こらず只管、愛情に満ちた家族のスケッチが続きます、微笑ましいものの、まるでマルセル一家のホームビデオを見せられているようで違和感を抱きましたが作者のプロフィールを知って氷解しました。
映画では描かれませんが母のオーガスティンは36才の若さで感染症で亡くなっていますから母と過ごした日々は忘れがたい宝物だったのでしょう。今思えば母が手酌で泉の水を飲むシーンで一瞬、躊躇したような演出や洞窟での細菌の話など暗喩だったのかもしれません。
マルセル自身、執筆前に2才の娘を亡くして失意の底にありました、自伝的小説を書き始めたのは幸せの光に満ちていた少年時代に戻りたかったのでしょう。平凡な一家の幸せ物語の裏に秘められた悲話、作者の心を思えば平板なことに執着した真意が理解できたような気がします・・。
2018年8月26日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
123本目。
ショックウェーブ観ようと思ったら、ほぼ満席。
そんな訳で恵比寿へ。
行って気付いたリマスターかっ。
新作かとばかり思ってた勉強不足。
でも画の質感とかが懐かしく感じ、またストーリーも相まって何かワクワク。
童心に帰ったかの様。
ああ戻りたい。
2018年8月18日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
いやーなんて平和な話なんだ。ここに描かれるのは少年の日常の風景。特に大きな事件は起きないけどずっと見守れれる。雰囲気は赤毛のアンとか、ハイジみたいな。
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マルセルにとってパパは世界で1番尊敬してる人間で、パパの威厳が傷つくことを嫌がる。だから狩猟の時パパが獲物を取れるようにアシストしたり、なんて良い息子なんだ!.
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時代を感じたのは、叔母さんが妊娠したとき29歳でだいぶ高齢出産だねって言われてたこと。今なら29歳なんて適齢期だし、もっと歳いってから産んでる人なんて星の数ほどいるし(笑).