ブレックファスト・クラブのレビュー・感想・評価
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心が死んでない、大人になるために
イリノイ州の高校。
5人の生徒が“補講”として土曜の朝に図書館に集められ、
作文を書くよう言われる。
集まったのは、お金持ちで学校のお姫様クレア(モリー・リングウォルド)、レスリング一流選手アンドリュー(エミリオ・エステヴェス)、ガリ勉でナードなブライアン(アンソニー・マイケルホール)、 変わり者のアリソン(アリー・シーディ)、不良のジョン(ジャド・ネルソン)。
それまで何の接点もなく、名前さえ知らなかった5人が図書館という閉鎖された空間の中で
反発しあいながらも、 先生への反抗から連帯感が生まれたり、
マリファナ・パーティでハイになって心のうちを語り出したり…
でも、ここですぐに“仲良し”になっておしまい…なキレイ事にしないのが、
ジョン・ヒューズ映画。
ブライアンが、
「月曜になったら、僕たちどういう顔して会うのかな?」と問うと、
クレアの答えは、「無視するわ」
そこからさらに深い葛藤が生まれ、心のもう一つ深いところへと踏み込んでいきます。
当時は、エミリオ・エステヴェスのファンだった私。
アイドルっぽい俳優から比べるとかなり地味な印象だったので、
「私はあのナイーヴな雰囲気が好きなのであって、面食いではない!」
と思っていたのですが、いやいや。
見直したら、背は低いけれど、
めちゃくちゃ端正でキレイな顔ではありませんか!!
ちょっとジェイク・ギレンホールとかに通じるような、不器用そうな系統。
そして、そのエミリオとは『セント・エルモス・ファイアー』でも
共演していたジャド・ネルソンの
ねちっこ~くイヤらしいこと!!!
清潔な感じの俳優が好きなジョン・ヒューズは、この役を
アンドリュー・マッカーシーにやらせたかったらしいですが、
私なら、ロバート・ダウニー・Jrにやってほしかったなあ、と。
でも、ジャド・ネルソンの“旬”をとらえた、という意味では、
このキャスティングで正解で貴重だったのでしょう。
モリーは、この作品でもはやりめちゃくちゃおしゃれで可愛いです。
しかし、この映画でスバラシイのはアリー・シーディ!
こうゆう“不思議ちゃん”キャラが、
主役級としてスクリーンに登場した
最初の作品なのではないでしょうか?
目の周りを黒く縁取るちょいゴスなメイクも、
アリー本人のアイデアだとか。
そのアリソンの言うセリフ
「大人になると、心が死ぬのよ」
・・・
そうそう、当時はそう思って見てたんだよなあ、、、
じゃあ、今はどうなんだろう…と、ふと考えてしまいました。
そしてこの映画には、ラストシーンで
アンソニー・マイケルホールを迎えに来るパパの役で、
ョン・ヒューズ本人がチラっと出ています。
偶然だったのですが、
今回の特集のラストにまさにふさわしい作品でした。
ちなみに、、、
この作品の印象的な写真は、アニー・リーボヴィッツが撮影したものだとか。
なるほどーーーーと、これも深く納得。
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