ブレイキング・イン(1989)

劇場公開日:

解説

ベテラン金庫破りと若きアマチュアの奇妙な関係を、「シルビーの帰郷」のビル・フォーサイス監督が淡々とした語り口で描くコメディ。製作はハリー・ギッツ。エグゼクティブ・プロデューサーはアンドリュー・メイヤーズとサラ・ライアン・ブラック。脚本は「メイトワン1920」などの監督兼小説家ジョン・セイルズ。撮影はマイケル・コールター。音楽はマイケル・ギブスが担当。

1989年製作/アメリカ
原題:Breaking In
配給:フジエイト=CFD
劇場公開日:1991年6月8日

ストーリー

独特の犯罪美学を持つ、プロの金庫破りアーニー(バート・レイノルズ)はある夜、押し入った家で、もう一人の泥棒と出会った。彼の名はマイク(ケーシー・シマスコ)、ただ他人の家に侵入して住人の生活に触るのが好きだという変な青年だった。彼に泥棒の才能を見い出したアーニーは泥棒のテクニックを伝授し始めた。しかし、マイクの興味は女と車だけ。二人のコンビは順調に進むが、マイクは天狗になってしまう。アーニーの最後の仕事である遊園地襲撃に成功した後、マイクは金遣いの荒さをみとがめられ、警察に逮捕されてしまう。マイクの黙秘のお陰で逃げ切ったアーニーは、ある日、刑務所に面会に行くが、そこにいたマイクは刑務所仲間に得意げに盗みのテクニックを講義していた。自分のキャリアがすっかりマイクに盗まれていることに気づいたアーニーは、老いた自分の姿に気づく。

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映画レビュー

4.0クズなんだけど憎めない

2017年5月27日
PCから投稿

笑える

レンタル落ちのVHSを購入し、四半世紀ぶりに視聴した。
名作『ローカル・ヒーロー』でビル・フォーサイス監督が存分に発揮した、シニカルだけれども人間臭い笑いが、本作でも堪能できる。
ケイシー・シーマスコー演じる若者が、アホでクズなのだけれど、娼婦のサービスを真に受けて惚れ込んだり、強盗を働いた福祉施設の人々に情が移ってしまい良心を苛んだりして憎めない。
それなりの才能はあるのに、その価値に気付かず、周りは気を揉むのだけれど、本人はいたって飄々と世間の底辺をかいくぐって生きている。
そこが本来いるべきところなのかどうか、それは誰も知らない。誰が決めるべきことでもない。生きることはかくも皮肉なものだ。
『ローカル・ヒーロー』に通じるテーマが、通奏低音となって見え隠れする。
大上段に振りかぶることなく、肩の力を抜いてビル・フォーサイスが教えてくれる。

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