ふたり自身

劇場公開日:

解説

初夜で妻に幻滅した男が、ハネムーン先で見初めたブロンド美人に恋をする。現代の若い男女の恋愛と結婚の機微を描く青春映画。製作は「傷だらけの挽歌」のエドガー・J・シェリック、監督はマイク・ニコルズとコンビを組んで舞台で名をなした「おかしな求婚」、「おかしなホテル」の女流監督エレイン・メイ。ブルース・ジェイ・フリードマンの短編小説「プラン変更」をニール・サイモンが脚色した。撮影はオーウェン・ロイズマン、音楽はサイ・コールマンとバート・バカラック、編集はジョン・カーターが各々担当。出演はチャールズ・グローディン、シビル・シェパード、ジェーニー・バーリン、エディ・アルバート、オードラ・リンドリー、ウィリアム・プリンス、オーガスタ・ダブニー、ミッチェル・ジェイソンなど。

1972年製作/106分/アメリカ
原題または英題:The Heartbreak Kid
劇場公開日:1973年5月26日

ストーリー

スポーツ用品のセールスマン、レニー・カントロー(チャールズ・グローディン)は、27歳のニューヨーカーである。ある日、サード・アベニューでライラ・コロドニー(ジェーニー・バーリン)を見初め、デートを申し込んだ。やがて求婚し、式を挙げた。地味なレセプション後、新婚旅行に出発した。初夜はバージニアのモテルで過ごすことになったが、車中、レニーは、デイト期間中は気付かなかったライラの特異な性癖が判ってきた。たとえば彼女はおしゃべりであり何かと彼を質問責めにした。その初夜のベッドでの質問はあまりにもはしたないもののように思えた。マイアミ海岸に到着する頃、レニーはライラが鼻につき始めた。ライラは泳げないので、レニーは彼女から逃げるように浜辺へ飛び出した。そして、ケリー・コーコラン(シビル・シェパード)という若いブロンドの美人と近づきになった。両親と共にバカンスを楽しむケリーは典型的なアメリカ娘、スマートで、水泳がうまく、ライラとはまるで違うようにレニーには思えた。彼はたちまちケリーに参ってしまった。一方、ライラも海岸へでてきて日光浴をしていたが、翌日肌は真っ赤にやけ、眼はあかないくらいはれあがってしまい、歩くことすらできなかった。 喜んだのはレニー、これ幸いとばかり口実を設けてケリーと遊び回った。彼女の父親(エディ・アルバート)と母親(オードラ・リンドリー)とヨットに乗ることになったが、レニーは終始黙殺された。それでも2人はヨット遊びを楽しんだ。やがて、レニーはケリーの父親に、彼女との結婚を申し込んだ。すると、一家はケリーを連れてミネアポリスへ引きあげてしまった。ライラと離婚する決意を固めたレニーは、ライラを強引に納得させ結婚解消を承知させた。彼は早速ニューヨークへ帰り、弁護士をしている従兄のラルフ(ミッチェル・ジェイソン)に手続きをしてもらい、ケリーを追ってミネアポリスへと飛んだ。ケリーの家をたずねた彼は、父親に門前払いされたがこのままひきさがることはできなかった。ミネアポリス大学にケリーを捜しにきたレニーだが彼女の態度はあまりにそっけなかった。ケリーは、彼を受け入れるか突っぱねるかを決めるため、テストをすることにした。レニーを人里離れた小屋に連れていき、何もしないという条件で互いに裸になって向かい合った。レニーは彼女に手出しをしなかったためにテストは合格した。レニーは両親たちと夕食を共にすることになった。食事がすむと父親はレニーを書斎に呼び、金はいくらでも出すから娘から手を引いてほしいといったが、彼の態度は変わらなかった。これにはさすがのケリーの父親も屈服せざるを得なかった。2人の結婚式は、ライラと結婚したときと同じくプロテスタントの牧師主宰のもとで型通りに行なわれ、彼は新しい隣人たちや、将来友だちとなるべき人々に引き合わされた。地味なレセプションも前のときと少しも変わらなかった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第30回 ゴールデングローブ賞(1973年)

ノミネート

最優秀主演男優賞(コメディ/ミュージカル) チャールズ・グローディン
最優秀助演女優賞 ジーニー・バーリン
最優秀脚本賞 ニール・サイモン
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