ビッグ・リボウスキのレビュー・感想・評価
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ノンジャンルの隠れた名作!?
1998年の作品ですが、映像がもう少し古く見えます。監督のこだわりでしょうか。
不精な男“デュード”がトラブルに巻き込まれてしまうストーリーですが、リアクションに困る展開で、先の展開に何が起こるか分からず、ある意味スリリングな映画でした。
笑えるシーンもあり面白いシーンもあるのですが、やはりリアクションには困ります(笑)
なので、ウケ狙い(と見られる)字幕は少し興が削がれました。この作品の空気感はコメディでは無いので、翻訳の方は察して欲しいです。
タイトルにある通り、“ノンジャンル”映画なので、楽しいシーンから急展開で残酷なシーンにもなり得るので、ある種ジェットコースターの様なスリルを感じられるかも知れません。
観た後にぶり返してくる様な、あと引く映画だと思います。映画好きの方には一度ご覧頂きたい映画です!
【”あんなオカシナ人たちがいるボウリング場でボウリングするのは、嫌だ!”人生のガーターに落ちかけているオカシナ人達が繰り広げる、オカシナ物語。登場人物たちのキャラクターが、濃すぎます・・。】
■1990年代に入ったのに、いまだ70年代のヒッピー生活を引きずる中年独身男・ジェフ・リボウスキ(ジェフ・ブリッジス:自分では自らを”デュード”と呼んでいる・・。ここら辺が、おバカ。)は、ある晩、女房の借金を返せとチンピラ二人組に襲われ、絨毯の上に小便をされる。(不条理だが、オカシイ。)
どうやらチンピラは同姓同名の大富豪と間違えたようだ。
怒りが収まらないデュードは仲間と共に大富豪の元に押し掛けるのだが…。
◆感想<Caution! 内容にやや触れています。>
・”デュード”のボウリング仲間(含む、ライバル)が、絶妙にどこかオカシイ人が多い。
1.ベトナム帰りを矢鱈口にする、粗暴な太った男ウォルター(ジョン・グッドマン)。
2.男色家の、ベルベットの服に身を包んだクインニーナ(ジョン・タトゥーロ)。ボウリングの玉を舐めてから、投げクネクネ歩く。
ー 絶対に、プリンスがモデルである。-
3.真面なのは、小心者のダン(スティーブ・ブシェミ)のみ。
- で、可哀想・・。-
・お金持ちのジェフ・リボウスキの妻、バニーが誘拐され、”デュード”がドンドン、オカシナ人達に理不尽な事をヤラレルシーンも可笑しい。
・お金持ちのジェフ・リボウスキの娘、モード(ジュリアン・ムーア)も、相当オカシナ人物である。父が金持ちな理由を”デュード”に教え、子供を作ろうとする・・。
<奇妙で精神的にオカシイ、キャラクターの存在が、この作品の強烈な、スパイスになっている。
破綻しそうでしないストーリー展開も面白い。
一番、可哀そうなのは、真面目で小心者のダンである・・。間違いない。>
『ファーゴ』からさらに不条理シュールで理解の範疇を超える
劇場公開時鑑賞。
何というか本当に困る映画。某ハードボイルド小説を下敷きにしていると聞いたことがあるが、それしてみるとさらに困惑することになる。
そんなわけで降参。
形容不能の妖しい魅力
一応コメディに分類されてますが、コーエン君特有の観客を小ばかにしたようなシニカルな味わいです。ファーゴ同様、好きな人には麻薬的なカルト臭満載で、文章で形容することはできません。
ただ、合わない人には滅茶苦茶つまんないでしょうね。
コーエン兄弟の真骨頂、ダメ人間ばかりが飛び出すゆるゆるクライムコメ...
コーエン兄弟の真骨頂、ダメ人間ばかりが飛び出すゆるゆるクライムコメディ。妙に噛み合わない群像劇や、人間臭い馬鹿ばかりが登場する、特に中身のない映画だが、おバカすぎて微笑ましい。夢想シーンや遺灰を海に撒くシーンなんか最高すぎる。
ホワイト・ルシアン
コーエン兄弟の風刺ベースのコメディ映画。不条理極まりないストーリーだけど、どこか魅力的で笑いのセンスに溢れる。
キャストが豪華であり、何気ないロケーションが独特で渋い。進行も絶妙で一歩間違うと崩壊する脚本をギリギリで繋げて何故か退屈しないコーエンワールドだった。
これぞカルト映画
これぞカルト映画である。カルト映画とは要するに、共感できる人は少ないけど、共感してしまえば感情移入を通り越した神秘的体験ができる映画。デゥードの生き方のあの何とも言えない魅力とは、「束縛のない自由」であり、なおかつ一番大事なのはその結果を甘んじて受け入れている姿だと思う。束縛とは家庭や仕事だけではなく、世間体や他者の評価、見えない競争といった明確ではない「何か」のこと。
現代の幸せ像は、「家族をもち、一軒家を持ち、たまに家族旅行」なんていうステレオタイプはご健在だ。子供の頃からせっせと勉強して、大人になってもせっせと働くのは、この暗黙の幸せ像があるからだ。ここに虚栄心を満たす経済的な豊かさ、存在に気付かないくらいの万全な健康状態、社会での地位が加わる。
そうはいっても現実はデュードのように生きるのは至難の技。だから米国ではリボウスキ祭で現実逃避するカルトファンが沢山いるんだろう。
追記
町山さんの映画ムダ話を購入して拝聴
コヘレトの言葉(旧約聖書)、虚無主義、ロンググッドバイがキーワード。
的ハズレなユーチューブの解説動画が乱立してる昨今、町山さんは信頼できることを再認識。
サイテーでサイコー
ノーデータで観始めたらまさかのコメディ。しかも下品。
コーエン兄弟監督で、ジェフブリッジス主演でここまで下らないとは、どこかで深刻な事態になるんだろうなと思ってたら、どうしてどうして、終始下らなかった。これはやられた。ジョングッドマンが共演でいたから何となくコメディ要素はあるとは思ってたけど。
雰囲気が「探偵はBARにいる」に似た、コメディサスペンスに感じた。一応謎解きはするし探偵みたいなことはする。しかし基本打ち込んでいることといえばボウリングくらいの不労者。友だちはベトナム帰還兵。割と救いようがない。
Jブリッジスの脱力具合も良かったが、Jグッドマンの、なんでもかんでもベトナム戦線に絡めて話す会話は絶妙。安息日の件は腹抱えた。崖の上での二人の行動もサイコーです。でも謎解きに関しては浅いかな。バニーは結局何がしたかったんだ?
気軽に観てください。ホントに下らないです。
構えて観てた自分が恥ずいわ~。
ボウリング仲間
なんとも愉快なボウリング仲間たち。ベトナム帰りのちょっとキレ気味のジョン・グッドマンの演技もいいし、ジェフ・ブリッジスの脳天気ぶりも最高だ。もう一人の仲間、スティーヴ・ブシュミは活躍していないが、トリオ漫才の一番目立たない存在といった役どころであり、何度も「だまってろ」と言われる。これが絶妙で、3人の雰囲気を上手く表現している。
個人的には、金持ちの秘書、フィリップ・シーモア・ホフマンがおすすめだ。真剣に誘拐事件の話をする後ろで確信犯的なくらいに笑いを誘われる。デュードが何度も注文する「ホワイト・ロシアン」という酒も飲みたくなってくる。
音楽の使い方も好きだ。ラテンバージョンの「ホテル・カリフォルニア」やタクシーの中でのイーグルス。監督の趣味なのだろうか。
雰囲気の良い(ブラック)コメディ
コーエン兄弟に詳しくはないけど、まさに期待通りのコメディ作品。
特に主人公の友人、ウォルターの面倒臭さはキャラとしてかなり好き。
現実にいたら絶対に近寄りたくないタイプだけど。
ストーリー的に全然ハッピーじゃないのに、
人生いろいろあるけど生きてりゃまずOK
そんな気分にさせてくれる、良い映画だった。
一難去って唐突にまた一難!?
とにかくチョイ役の出演者が豪華で間抜けなフリー然りタトゥーロのインパクト大な変態さ加減が良し!
威勢の良いことばかり口にするが全て的外れなウォルターにイラッとするが仲の良いデュードとの関係性が素敵で邪険にされるドニーも面白い。
コノ三人以外のキャラも曲者揃いで間髪入れずに意味の解らない事柄が次から次に起こってゴチャゴチャのまま物語が進むのも堪らない。
コーエン兄弟が楽しく撮っている雰囲気が映像全体に伝わって寧ろ溢れ出している!?
ピンチョンの雰囲気がプンプンと!?
ウォルターが面倒くさい(笑)
コーエン兄弟の作品は本作が2作目。評判もいいので鑑賞した。
ストーリーは主人公ビッグリボウスキが同姓同名の人と間違えられ、複雑な事件に巻き込まれるというもの。
緻密な脚本とカントリーロック中心のサントラ、ジェフ・ブリッジスの好演により、見ていて痛快なコメディ映画になっている。ウォルターのラストまでの面倒くささは見ているこちらが腹が立つくらい(笑)。
ラストもセンスを感じる。
シュールな笑いや、食い違いによる笑いなど絶妙なユーモアで鑑賞者を笑わせてくる。これがコーエン兄弟の得意とするユダヤ的笑いやブラックコメディなのかと痛感させられる作品であった。
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