「役所広司がしゃべらなすぎてもどかしかった」ビッグ・ガン ツネさんの映画レビュー(感想・評価)
役所広司がしゃべらなすぎてもどかしかった
・冒頭から公衆トイレを生業としている役所広司の日常を最後まで描いていて、小~中くらいの離婚して別れた娘が突然現れたり、同僚が突然辞めたり、懇意にしてる小料理屋の奥さんに男が現れて、と今まで観てきた映画の感覚からしたら弱く感じてしまった事件はあった気がするけど個人的に大きな事件は何も起きないまま映画は終わった。でも、主人公の役所広司からしてみたらとんでもなく大きな出来事が続いたのだと観終わってから少しして思った。どれも何かが起こりそうで起こらないっていう。
・役所広司がしゃべらなすぎてもどかしかった。
・どうして今の暮らしをしているんだろうという疑問は解消されないまま終わった。
・映画だし役所広司の抱えている問題って何だろうとか思いつついまいちわからず、それを乗り越えられたのかなとかと考えたけど、そういう事もないのが日常だよなとか思ったりした。
・東京には沢山変わってて綺麗な公衆トイレが沢山あるんだなと思った。それを掃除する人たちが家から直行して直帰している日常がよくわかる描き方で良かった。
・毎日が同じルーティンで、家の真ん前にある細い自動販売機から缶コーヒーを買って、昼は多分同じサンドイッチで、帰宅したら多分同じ居酒屋で同じメニューを食べている印象で、そんな中、朝いちで乗る軽ワゴン車でかけるBGMのカセットテープは気分で変えていたのが印象的だった。どれも知らないけど、とてもいい曲だった。
・ラストで役所広司が泣きながら笑っていた。正直、どういう感情何だろうとわからないままだった。小料理屋の元夫の命が短いから可哀そうとかだろうか。
・最後の最後、木漏れ日の話が出た。同じものはない、みたいな説明だったと思う。役所広司のような同じような繰り返しも、細かく見たら変化がある、それを拾っていくことが、パーフェクトデイズ?とか考えたりした。
・にしても役所広司はうなぎや素晴らしき世界とか暮らしが似てる映画何本出てるんだろう