「異常に饒舌な殺し屋」パルプ・フィクション odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
異常に饒舌な殺し屋
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冴えない殺し屋コンビの異常に饒舌なセリフ劇、殺し屋って大概は無口でクールという設定だろうと当惑したがタイトル通りの三文小説風に遊んでみたかったのだろう、この前提を踏まえて気楽に観ないと疲れます。
ちんけなボニーとクライド風カップルが強盗するなら穴場はどこかと薀蓄を語り合うと思ったらおしゃべりの止まらないおじさん二人の場面へ転換、話が分からないまま気弱な不良少年らはからかい半分に撃ち殺される。この映画、兎に角登場人物がどなったり喚いたりよくしゃべる、心の声までセリフにしているようで頭が痛くなる。
次なるエピソードは極道の妻ならぬ愛人のお守り役、トラボルタのダンスシーンが見せたかったのだろう、トマトのギャグは入れどころが絶妙でした。
ダイハードのヒーローも八百長ボクサーとは情けない、日本刀を持ち出したのはキルビル風、極道の親分の尻の穴を責める変態保安官は警察への面当てなのか、人物設定、キャラが飛び過ぎていて理解不能、ブルース・ウィルスもよく引き受けたものだ。
やたらと血が流されて人が死ぬ、流石にタランティーノもやり過ぎたと思ったのか最後は聖書まで持ち出して身勝手な理屈をつけてカップル強盗を逃がしてやるが非道の言い訳としては虫が良すぎる。数々の賞をとったようだがエピソードのカットバック、ソナタ形式のような構成手法は当時としては斬新だったのだろう。
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