遥かなる子熊の森
劇場公開日:1976年12月25日
解説
ロッキーの大自然のなか、ベトナム帰還兵と子熊との交流を描く。製作は「地球の頂上の島」のウィンストン・ヒブラー、監督はTV出身日本初登場でこれが第3作のバーナード・マックビーティ、脚本はジョン・ウェドン、原作はロバート・フランクリン・レズリーの同名ノンフィクション(草思社刊)、撮影はテッド・D・ランドン、音楽はバディ・ベイカー、主題歌「スィート・サレンダー」はジョン・デンバーが各々担当。出演はパトリック・ウェイン、チーフ・ダン・ジョージ、アンドリュー・デュガン、マイケル・アンサラなど。
1974年製作/アメリカ
原題または英題:The Bears and I
配給:ブエナ ビスタ映画
劇場公開日:1976年12月25日
ストーリー
ベトナム帰還兵ボブ・レズリー(パトリック・ウェイン)は、奥カナダ森林地帯ホワイト・バードを訪れ、亡き戦友の遺品を父のピーター・アタスカネー酋長(チーフ・ダン・ジョージ)に手渡した。この地は大自然の真只中にあり、ボブは戦争に疲れた身を癒す為、雑貨店を営むインディアンのオリバー・レッド・ファーン(マイケル・アンサラ)より湖畔の小屋を借りた。辺りには野性の動物が多く住んでおり、日がたつにつれ、初めは敵意に満ちていた酋長も、母子熊達も、時々彼の小屋にやって来るようになった。ある日、母熊がガイドのサムと2人の猟師に殺され、ボブは残された3頭の子熊を育てる事にした。毎日森へ連れて行き、野性の動物から身を守る方法を教え、彼らは互いに親しくなっていった。子熊をインディアン村に連れて行くと、ロープに繋がれた子熊を見て村人は驚く。ボブが説明しても、サムは捕われるなら殺す方が熊の為といい、子熊を撃とうとし、2人は掴み合いになる。仲に入った酋長は、サムが母熊を殺したと知り一応納得するが、熊を自由にしないと一族に災難が振りかかると警告する。が、ボブは子熊を育てる決意を固めた。数日後、公園局の役人がボブにこの地に新しい国立公園を建設する為、インディアンを移住させたいと相談に来た。動かない彼らに話だけはするとボブは約束するが、かえって一族から政府の手先と誤解されてしまう。冬の間、両者は沈黙を守り、この間オリバーは子熊を放してくれとボブに頼みに来た。春になり、公園局は結着をみぬまま、工事にかかり始めた。サムはこれに腹立ち、子熊を1頭撃ち、ボブの小屋に火を放つ。火はみるみる拡がり、山火事と化した。撃たれた子熊はインディアンの薬により息を吹き返し、火も収まるが、一族は強制的に村を追われる事になる。ボブは責任を感じ、熊を放つ。その傷心のボブにある日オリバーと酋長がやって来、ボブの提案を役人が受け入れ一族全員が森林警備隊代理として残る事になったと言う。これもボブが熊を自由にした為、災難が去ったからだと酋長は言った。その時ふと森から放った子熊が姿を現わし、ボブに近寄る。ボブがカヌーに乗っても、まだ追って来る。子熊を大自然に戻す為、ボブは人間の恐ろしさをロープで子熊を打ち、教えた。子熊は泣くように去って行く。そして、それを悲しげに見守るボブであった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- バーナード・マケビティ
- 脚本
- ジョン・ウエドン
- ジャック・スピアーズ
- 原作
- ロバート・フランクリン・レスリー
- 製作
- ウィンストン・ヒブラー
- 撮影
- テッド・D・ランドン
- 音楽
- バディ・ベイカー
- 歌
- ジョン・デンバー
- 字幕
- 鈴木菜穂美