ノッキン・オン・ヘブンズ・ドアのレビュー・感想・評価
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実に酒が呑みたくなる作品
たまたまレンタル屋で目に止まった作品。
おお!と、懐かしさもあって久々に観たくなりました。
「海を知らないと天国で寂しいぞ?」なんな理由で二人海を目指すクライムロードムービー。
主演だけでなく、脚本・制作にも参加したティル・シュヴァイガーの出世作でしょう。
マフィアの車を盗んで海へ向かう旅。そんなスタートからですが、まぁとにかく破天荒。後先の事を全く考えない行動はむしろ爽快。
しかしただ愉快な旅だけでなく、時折現れる発作が確実に近づいている死を思い出させます。
そんな、死を覚悟した二人が手を握るのが実に印象的。
そしてやっと海にたどり着いた二人。その浜辺を歩く姿はとても感慨深いものでした。
言葉もなく海を眺めながら回し呑みするテキーラ、それはとても美しかった。
こうして二人の旅は終わり、そしてこれ以上ないタイミングで流れる「ヘブンズドアー」。
本当、実に酒が呑みたくなる作品です。
煙草とテキーラと海
新宿ピカデリーありがとう💕映画館で、それもライブ音響上映で見ることができるとは!見る前から嬉しいのとワクワクで涙目でした。やっぱりいい。音楽の良さもよくわかりました。ドイツ映画のかっこよさがぎっしり。(2022.11.04.)
エルヴィスに倣って、エルヴィス・ファンの母親にピンクのキャデラックをプレゼントするシーンがあることを強烈に思い出した。今日、映画「エルヴィス」を見るからだ。ピンク・キャデラックの場面がなかったら怒るぞ!楽しみ~。(2022.7.5.)
若い世代が作った自由でかっこよくてドイツ映画の金字塔ポジションの映画。なんと初めて見た。勿論知ってた。やっと見ることができた。ティル細くてかっこいい!(「イングロリアス・バスターズ」でも会ったね!)ブルーの目が美しく救急車の中でにこっと笑った目がいたずら小僧でかわいかった。プライプトロイいい味出しててお腹痛くなる程笑えた。移民の役が彼は本当に上手くて移民ドイツ語を話させたら右に出る者なし!そして間抜けのルンルン警官ケラー!
脚本、キャスティング、映像、カメラ、音楽、編集、衣装、セット、カーアクション、ヘリ、色んな車、ドンパチ、セリフ、全てが最高に良かった。ドイツらしさとドイツらしくなさがうまくブレンドされたジャンル超越映画。
死は生の一部だよ。天国はそりゃいいところだ。そこで流行ってるのは海の話なんだから、海を見たことなけりゃ話に入れないよ。何しろ天国での暮らしは長く続くんだから。「怖がることはないよ」ドイツは詩人と思想家の国。この映画を見てセリフを聞いたら素直にそう思える。
ユーロでなくてマルク、携帯なくて公衆電話の時代だったんだ、ほんの少し前と思ってたのに。権威もヒエラルキーもなくて若い世代が家族みたいにして作った映画愛たっぷりのドイツ映画。
おまけ
2017年ドイツ公開の映画でもブライプトロイ大活躍!大麻&幼なじみとの友情話。大笑いできる映画!(タイトルは "Lommbock")
ギャングたちも病院の患者も下ネタギャグのオンパレード。
マーチン・ブレスト(シュヴァイガー)は脳腫瘍。病室でいつもタバコをぷかぷか。そこへ骨肉腫のルディ(リーファース)が同室になり語りあうが、「海を見たことがない」と告白する。ギャングの二人組、ベルギー人ヘンクとアラブ人のアブドゥル(モーリッツ・ブライブトロイ)が少年を撥ねて病院へやってくる。マーチンとルディは運よくキーが見つかったので乗り逃げ・・・GSでも文無しで給油。服を買うために銀行を襲ったが、その直後にギャングも銀行へ(笑)
逃亡劇も長期戦になった。機転を利かせたマーチンがルディを人質にとった風に装ったからだ。ニュース番組ではヘルシンキ・シンドロームについて話題となっている。やがて警察とギャング双方に銃撃されたりするが、マーチンがプレスリーのようにピンクのキャデラッ九を母親にプレゼント。そして、車の中で見つけた金は銀行やGSに返すようにする。死ぬまでにしたいこと。二人の女とヤル・・・運悪く、そこはギャングのボスの店・・・絶体絶命のピンチ!
最後に美味しい役どころ、ボスが金を返す相手の大ボス・カーティス(ルドガー・ハウアー)が渋い。拳銃を向けられた二人に「最後にやり残したことは?」「海を見たい」「じゃ、行け。天国じゃ海が話題になるからな」
笑えて、緊張して、泣けてくる映画。何度も発作で苦しむマーチンもいいし、それに従順に従うルディもいい。もちろんおとぼけギャングたちも。ギャングの金100万マルクにしても、迷惑かけた人たちに贈って、ほとんど残らなかったところも。ラストの海はほんとにすがすがしい。おまけの映像も・・・あの警官もあほだ。
知ってるか?天国では海の話をするんだぜ。
とても久しぶりに観賞。やっぱり凄くいい。余命宣告をされた二人の男が「海を見に行こうぜ」って周囲に散々迷惑をかけながら旅をする話。
ご都合主義でけっこう笑えないことをしてるんだけど、そういう常識を映像のポップさと登場人物の魅力でねじ伏せる映画力に満ちた作品。ラストシーンは、ショーシャンクみたいな突き抜けるような爽やかな青でなく、荒く波打った少しくすんだ海だけどそこがまた素晴らしく余韻の残るポイントでもある。
ピンクのキャデラック
理由はどうあれ、散々シッチャカメッチャカに暴れマクりな好き放題で、主人公二人に対して周りが甘やかし過ぎる展開が続く。
ギャング二人はアホ丸出し、ルトガー・ハウアーが登場に最後まで甘やかされ、あれだけ銃撃戦を繰り広げる中、死人はゼロって誰も傷付きすらしない。
スケボー少年の悪態を突いた口の悪さがナイスキャラで、一番笑えて印象に残る場面だった。
味のある名作
ストーリーはそんなに捻られてない、わりとシンプルな進行なのにとても印象に残った作品。
余命少ない2人の男が海に向かうって2人とも会ったばかりなのに深い友情ができて薬をもらう為に嫌いな銃を相手につきつけるシーンなんかはぐっときた。
マフィアのボスがとても優しいのが印象的。
もしこれが拷問シーンとかになったらこの映画はだいぶイメージが変わっただろう。
ラストシーンはすごくよかった。全然綺麗な海じゃないのに笑
悲しい気持ちもなく明るい余韻を残してなんだかグッと刺さった。
日本でリメイクしてる予告をみたが、うーんそっちはテーマをはき違えてる感。
10代の時に出会っていれば…
1997年のドイツ映画。
余命幾ばくもない若者二人が、病院を抜け出して海を見に行こうとするけど、偶然が重なってギャングや警察が追われるようになり……というストーリー。
基本、のアールコメディーなんだけどイギリスやハリウッドのようなドライさはなくて、ラストシーンもエモーショナルでいい。
もしこの映画に10代の頃出会っていたら、生涯ベスト級に好きな作品になっていたかもしれない。
この作品に出会えて良かった
余命宣告された若者二人が病院を飛び出し、最後のときを駆け抜ける。
コメディタッチて笑いを誘うが、それが返って切なくて。
主人公を演じた二人がさわやかでかっこいい。
この作品に出会えて良かったな。
天国では海について話すのが流行っているらしい
同じ結末に向かうであろう2人の男同士の友情や、一癖も二癖もある周りを巻き込んだ破茶滅茶な道中。
まさしくエンタテインメントに相応しい作品だと思います。
いつか天国に行った時に目一杯話せるように、海をこの目に焼き付けておきたいと思います。
コメディ
久々に観たら、
カッコ良かったイメージだったけどコメディだった。
やってる事はめちゃくちゃだけど、
二人がどんな人生を送って来たかは想像でしか分からないけど、神さまからのご褒美と見えなくもない。
車で遠くまで逃げてるようだけど、割と近場で事が収まっているのは、まぁ置いといて頭と終わりが同じところだったり、気持ち良い場面がいくつかあった。
特にダメな二人のギャングとのすれ違いはクスッとする。
死ぬんじゃないか?と言う不安をノッキンオンヘブンズドアのイントロだけ流して煽るのはせこいけど、ある意味発明なのかな?と思いました。
今観るとツッコミどころも多いけど、最期に信頼する人と共にするのは人生最大の喜びなのではないかと思います。
ドイツ版ニューシネマ
「天国じゃ海の話をするんだぜ」セリフがなんとも文学的。最期にやりたいことは何か、見たい景色は何か?死期を前にして、どう生きるのか?
これは、何も死期がすぐ目の前に迫った人間の話ではないと思います。そう、「海を見ること」を明日にまわすんじゃない。
フィルムもかっこいいし、ドイツ版ニューシネマって、感じでした。ニューシネマも名言が多いし。男性はより一層、ハマるかもです。
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