劇場公開日 1999年10月23日

「ギャングたちも病院の患者も下ネタギャグのオンパレード。」ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ギャングたちも病院の患者も下ネタギャグのオンパレード。

2021年4月29日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 マーチン・ブレスト(シュヴァイガー)は脳腫瘍。病室でいつもタバコをぷかぷか。そこへ骨肉腫のルディ(リーファース)が同室になり語りあうが、「海を見たことがない」と告白する。ギャングの二人組、ベルギー人ヘンクとアラブ人のアブドゥル(モーリッツ・ブライブトロイ)が少年を撥ねて病院へやってくる。マーチンとルディは運よくキーが見つかったので乗り逃げ・・・GSでも文無しで給油。服を買うために銀行を襲ったが、その直後にギャングも銀行へ(笑)

 逃亡劇も長期戦になった。機転を利かせたマーチンがルディを人質にとった風に装ったからだ。ニュース番組ではヘルシンキ・シンドロームについて話題となっている。やがて警察とギャング双方に銃撃されたりするが、マーチンがプレスリーのようにピンクのキャデラッ九を母親にプレゼント。そして、車の中で見つけた金は銀行やGSに返すようにする。死ぬまでにしたいこと。二人の女とヤル・・・運悪く、そこはギャングのボスの店・・・絶体絶命のピンチ!

 最後に美味しい役どころ、ボスが金を返す相手の大ボス・カーティス(ルドガー・ハウアー)が渋い。拳銃を向けられた二人に「最後にやり残したことは?」「海を見たい」「じゃ、行け。天国じゃ海が話題になるからな」

 笑えて、緊張して、泣けてくる映画。何度も発作で苦しむマーチンもいいし、それに従順に従うルディもいい。もちろんおとぼけギャングたちも。ギャングの金100万マルクにしても、迷惑かけた人たちに贈って、ほとんど残らなかったところも。ラストの海はほんとにすがすがしい。おまけの映像も・・・あの警官もあほだ。

kossy