殿方ご免遊ばせ

劇場公開日:

解説

「忘れえぬ慕情」のアネット・ワドマンと「乙女の館」のジャン・オーレルの共同原案をオーレルと「遥かなる国から来た男」のジャック・エマニュエル、それに監督ミシェル・ボワロンの三人が脚色したパリ娘お色気行状記。監督のボワロンはルネ・クレール門下の新鋭。なおワドマンが台詞を担当している。撮影監督は「野性の誘惑」のマルセル・グリニョン、音楽はいずれも新進のアンリ・クロラ、ユベール・ロスタン、アンドレ・オディールの三人。主演は「素直な悪女」のブリジット・バルドー、「幸福への招待」のシャルル・ボワイエ、「リラの門」のアンリ・ヴィダル。アンドレ・リュゲ、「巴里の不夜城」のナディア・グレイ、「遥かなる国から来た男」のマドレーヌ・ルボウ、それにクレール・モーリエなどが助演する。

1957年製作/フランス
原題:Une Rarisienne
配給:東和
劇場公開日:1957年12月21日

ストーリー

フランスのローリエ首相(アンドレ・リュゲ)の一人娘ブリジット(ブリジット・バルドー)はブロンドの髪も豊かな美少女である。政界の最高責任者である首相も、この娘には甘い父親でしかない。このブリジット、首相の秘書役である官房長のミシェル(アンリ・ヴィダル)に、ぞっこん惚れこんでいたが、好男子で女友達に事欠かぬミシェルはブリジットなど小娘にしか見えない。てんで相手にしないのだ。業を煮やしたブリジットは、首相主催の野鴨狩りが行われるのを幸い、狩りの場へ父の名をかたりミシェルを秘かに呼寄せた。が、首相は、この日わざとミシェルを呼ばなかった。反対党の党首エルブレエが、かつてミシェルの情婦だったカロリーヌと結婚したばかりで、ミシェルと会わせては、いざこざのもとであり、そうなれば自党の得票数にも影響する……と考えたからだ。ところが、ブリジットが父の名をかたって呼んだためミシェルは狩りに現われて大騒動。その夜、ブリジットは秘かに狩りの行われた森の別荘のミシェルの部屋に忍び込んだが、そこで、まだミシェルに未練たっぷりのカロリーヌと顔を合せてしまったのである。そこへまた浮気な妻を監視していたエルブレエが現れたが、彼がそこに見つけたのはスリップ一枚のブリジット。これを見たのが、またローリエ首相であった。首相はスキャンダルの拡がるのを恐れ、無理矢理ミシェルに娘との結婚を承知させた。楽しい新婚旅行--が、結婚したもののブリジットは今度はミシェルの女友達に悩まされ始めた。そんなある日、中国のグレタ女王がシャルル公(シャルル・ボワイエ)と同伴で公式に訪問してきた。その歓迎パーティでブリジットはミシェルに、腹いせに、シャルル公と浮気してみせると断言した。ブリジットの手練手管にシャルル公は彼女と意気投合、翌日二人はニースに飛んで、時季はずれの水泳をしたり思いがけぬアヴァンチュールを楽しんだ。一方、ブリジットの広言を信用してもいなかったミシェルも、さすがに妻のことが心配になってきた。妻の姿が見えず、シャルル公も公式会見に欠席している。事情を察したミシェルは大使館へ出かけ公に会見を申込んだ。するとそこへ姿を現わしたのが当のシャルル公。バツの悪い思いで帰宅したミシェルを何喰わぬ顔のブリジットが迎えた。二人は熱烈なキスを交した。グレタ女王、シャルル公、帰国の日が来た。機上の人となろうとする公の口から大きなくしゃみ、すると見送り人の中にいたブリジットも大きなくしゃみ……季節はずれの水泳で、二人は風邪を引いたのだ。が、これは二人だけの秘密。ブリジットは今や最も愛している夫のミシェルの肩に顔をうずめていた。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

2.0見所もなくバルドーの魅力を生かせず

2013年3月7日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

萌える

総合:35点
ストーリー: 30
キャスト: 65
演出: 50
ビジュアル: 70
音楽: 65

 ブリジッド・バルドーの魅力を取り上げてそれを全面に押し出そうとしたのだろうが、物語がとにかくつまらない。好きな人に相手にされないからといって、何とか気を引こうとあれこれするというだけの三文小説のような安い喜劇。冒頭からそれだけに終始するし、それが面白ければまだいいのだがその演出も安い。残念ながらバルドーの素材の良さを生かすことが出来ず、退屈なだけだった。

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