チャンプ(1979)のレビュー・感想・評価
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TJが可哀想
完璧な親なんていない。賭け事や酒に溺れたり、自分のやりたい事を優先したりする中での「親」と「我」このバランスをとりながら曲がりなりにも、育てていたチャンプを観ているのはとても良かった。しかし、格好つけようとして死んでしまうのはどうなんだろうか。私は負けて生きた方が良かったと思う、落ち目でもTJにとっては「チャンプ」何だから。
「パパは僕だけのチャンプなんだぁー!」「おおっ!息子よぉ」(号泣) こんな終わりだと思ってたのに何だよアレは。医者来るの遅すぎるし、何で誰も蘇生とかしようとしないんだよって、違う意味で悲しくて泣いた。 TJ可哀想すぎるって。
やっぱり・・・泣いてしまう・・・
大好きな2本の映画、「真夜中のカーボーイ」のジョン・ボイトと「俺たちに明日はない」のフェイ・ダナウェイ。その二人の渋くて泣かせる演技だけでももうたまらんのに、相乗効果を与える名子役リッキー・シュローダーの好演。むかーし観て泣いた映画。30年を経た今観ても同じように、いやその時以上に泣いてしまいました。名作です。
大人の事情で実の息子であるT・Jを所謂シングルファーザーの境遇に追いやった母親役であるフェイ・ダナウェイ。セリフは少なかったけれど、その苦悩を表情としぐさで絶妙に演じていたと思います。年を重ねてこそこの人の名女優ぶりがうかがえます。
ストレートでシンプルで心に直接入ってきます。時間を忘れさせる作品です。こんな映画、これからもどんどん出てきて欲しいものです。
心が石 の人以外泣く
ゼフィレッリ監督には合っていない題材だが、俳優陣は豪華
(姪っ子を映画に連れて行くのに選んだ映画。「ロミオとジュリエット」のフランコ・ゼフィレッリ監督作の親子愛がテーマの良作と踏んだからである。評価は佳作扱いだが、読み返して文句しか書いていないのに自分でも呆れて驚いた。一応そのまま転記してみます。)
ボクサーの元チャンピオンが落ちぶれた生活から這い上がろうとして、遂には亡くなってしまう人情悲劇なのだが、残された元妻と子供にしてみれば、いつ迄も哀しみに暮れる、というのが想像できない。その妻をフェイ・ダナウェイが演じて、現代の華やかなキャリア・ウーマンのファッションデザイナーとして成功を得た設定だからだ。そして再婚相手の現在の夫が、常に温かい眼差しで見つめてくれる。また、物語の半ばで父親が暴力沙汰で牢獄入りした時には、この子供は母とは知らされぬままではあるが、一緒にヨットのクルージングを楽しみ豪華なひと時を過ごしている。このような経済的な豊かさを見せつけられて、本筋の家族愛とか人が生きるとはの素朴なテーマを感動的に見せられては堪ったものでは無い。つまり、この題材にして、アメリカンライフの豊かさが父と子の絆を見捨てたような扱いになっていないかの違和感である。これを貧乏人の僻み、と言えなくもないのが辛い。監督のゼフィレッリはイタリア人である。牢獄で父が子を殴るところや、その前に父が博打の後始末で暴力事件を起こし、子供の目の前で手錠に縛られる無残な姿を見せてしまうところに、少なからずデ・シーカ監督の「自転車泥棒」を想起させたのは、やはりその演出タッチにイタリア気質の家族愛が感じられるからだ。つまり、イタリア人のゼフィレッリが持つ本質が、背景にアメリカの豊かさが侵入したことで、この人情劇の感動が嘘っぽく見えてしまったのである。
結果論だが、これはゼフィレッリ監督が演出すべきではなかった。アメリカ映画の二流監督で十分だし、その方が作品として纏まったのではないだろうか。主演がダナウェイとジョン・ボイドのキャスティングゆえにゼフィレッリ監督になったのか、またはその反対なのかは解らないが、どちらにしても豪華すぎる。子役のシュローダー少年がまたいい演技を見せてくれるのが、勿体ない。役者がみんな上手すぎる。でもこれは、貧しさ苦しさの本質を忘れていない俳優でいいのである。そうすれば、このアメリカンヒューマニズムという幸運なストーリーを、誰もが感動的に受け止めたのではないだろうか。また、ゼフィレッリ監督はシェイクスピア演劇とオペラ演出のプロフェッショナルだ。その堂々とした演出も題材に合っていない。ストーリーは良く出来た人情ものとして感動がない訳ではないが、心が揺すぶられるまでには至らなかった。
1979年 8月9日 スカラ座
一寸読み返して恥ずかしい程である。要は貧乏学生から見た妬みだ。せめて成功する前の平均的な母親の設定であれば感情移入していたかも知れない。映画の観方で、観る者の生活水準がバレるのも困りものである。
ストレートに良い映画です
●T.J名演
結論を知ってから観てしまった
総合65点 ( ストーリー:65点|キャスト:70点|演出:65点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )
感動作品と友人に勧められたのだが、それと同時に、観る前に結末をばらされた作品でもある。どうなるのかわかったまま観てしまったからなのか、思ったほどには感動しなかったし悲しみに浸ったわけでもない。よってこの映画の評価は難しい。では結末を知らずに観たら、もっと素直に感動できたのだろうか。多分そうだろう。
でもそれで心が震えるほど感動しただろうかと言われれば、それはやはりないだろうな。子供がいい役柄をこなしているのが高く評価されている本作品だし、それはある程度認める。でもこの子供、何があってもチャンプを完全に信頼しきっていてあまりにいい子過ぎる。いくら元世界王者といえども酒を飲んだくれて賭け事に熱中する父親に、それはないんじゃないの。そうじゃなくても8歳の子供なんて、我侭を言ったり間違いをするもの。この疑いを知らぬ完全な振る舞いをする子供に、何か白々しさを感じてしまうのだ。人としての弱さにはまり落ちぶれた駄目お父さんも無条件に好きになれるわけではない。
悪くはなかった。子供は可愛いし、離婚した親子の愛情は伝わってきた。何とか子供と心を通わせたい母親と、子供のためにも頑張るお父さんの姿も格好良かった。でも最高の感動の映画でもなかった。
それと7年ぶりの復帰戦で世界ランクにも入っていないだろうに、いきなり世界王者決定戦というのは無いと思う。
泣きのツボにはいる
子供の純粋で無償な絶対的愛の前では、父も母も必死に応えようとするのが精いっぱい。
今作品もそんな親子の愛を描いた傑作だと思う。ストーリーが見えてしまっても心の底から吹き上がる熱い涙を流さずにはいられなかった。
父と子の絆が主軸だが、大人の事情で離ればなれとなり、別世界に身を置いていた母親の、我が子に対する複雑な想いにも胸が痛んだ。
子役のリッキー・シュローダーくんは大人顔負けの豊かな感情表現の持ち主、本当に素晴らしいとしかいいようがない。ラストを思い返しただけで彼の叫びが聴こえてくる。
かなり主観になるが、理由を挙げるのは野暮なほど泣けるある種の韓国ドラマと同じ感覚を味わった。もちろん泣かせるだけではない、親子愛をきちんと心に刻んでくれる名作。
泣けなかった→俺は……
絶対泣けると言われている良作チャンプを、TSUTAYAさんの発掘コーナーで発見し、鑑賞。
泣けなかった……むしろ、イライラした!この親父はダメ親父!ボクシングシーンはホントラストのみ。
小山先生のコミックがんばれ元気と似てましたね。まぁこの映画は、親父死んでないけど。
がんばれ元気5点
チャンプ0点
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