地下室のメロディー

ALLTIME BEST

劇場公開日:1963年8月17日

解説・あらすじ

フランス映画界の2大スター、アラン・ドロンとジャン・ギャバンが共演を果たし、カジノ襲撃計画の顛末をスリリングに描いたクライムサスペンスの名作。5年の刑期を終えて出所した老ギャングのシャルルは、かつての仲間マリオから、カンヌのパルムビーチにあるカジノの賭金を強奪する計画を持ちかけられる。刑務所で知り合った青年フランシスと彼の義兄ルイも仲間に引き入れ、周到な準備の末に計画を実行に移す。首尾よく大金を奪い去り完全犯罪は成功したかに思えたが、思わぬ事態が起こり……。

1963年製作/121分/フランス
原題または英題:Melodie en sous-sol
配給:ヘラルド
劇場公開日:1963年8月17日

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(C)1962 Cite Films

映画レビュー

3.5 【”儚い夢”今作は強かな老ギャングを演じたジャン・ギャバンの貫禄ある姿と、チンピラを演じたアラン・ドロンとの対比や、後年クライム映画に影響を与えたと思われるシーンが満載のクライム映画である。】

2025年10月26日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

知的

ドキドキ

■5年の刑期を終え出所した老ギャング・シャルル(ジャン・ギャバン)。妻は彼を長い間待ち、出所した彼に”真面目に働いて。”と求めるが、彼は刑務所で目をつけていたチンピラ青年・フランシス(アラン・ドロン)と彼の真面目な義兄ルイを仲間に引き入れ、カンヌのパームビーチにあるカジノでの強盗を計画する。
 そして決行の夜。シャルルらは自らの役割に従い、首尾良く任務を遂行するが、フランシスの軽率な行動により、夢は消えるのである。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・今観ると、シャルルが若いフランシスに指示する”メイドにはチップを弾め。””スイートに入っても、浮かれるな。”などと、渋い低音ヴォイスで諭す台詞が、憎いのである。

・だが、粋がっているフランシスは、彼の言う通りにはナカナカ動かずに、ため口をきくのである。

・個人的に印象的だったのは、フランシスの真面目な義兄ルイの言葉である。この言葉がラストのシニカルなシーンに効いていると思ったのである。
”役割は果たす。けれども分け前は要らない。楽をして大金を手にすると、真面目に生きる事が馬鹿らしくなるから・・。”
 正に、老ギャング・シャルルの事を差していると思ったのである。

・フランシスが如何に上流階級を装っても、うわべだけと見抜く彼を誘おうとした年配夫人の”私の眼も、落ちたモノね。あんな下品な男。”と言う台詞も又、フランシスの致命的なミスを予測させるのである。

■身軽なフランシスが通気口を伝い、エレベーターの昇降ロープを降りて、金庫室に乗り込み、一週間分の上がりを奪うシーンなどは、後年のクライム映画でよく見る。
 この作品から影響を受けたのではないかな、と思ったのである。

・ラストシーンでの、警官がうようよいる為にフランシスがバッグふたつに入った金を、プールサイドのチェアで待つシャルルに渡せずに、焦ってプールに沈めた後に、プールの水の還流で口が開いてしまい、プールの表面に札束が次々に浮いてきて、それを見て項垂れるフランシスと、サングラスを掛けたまま、チェアに憮然とした表情で座るシャルルの表情・・。

 <今作は強かな老ギャングを演じたジャン・ギャバンの貫禄ある姿と、チンピラを演じたアラン・ドロンとの対比や、後年クライム映画に影響を与えたと思われるシーンが満載クライム映画である。>

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共感した! 5件)
NOBU

3.5 映画終活シリーズ

2025年3月23日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

単純

1963年度作品
先日鑑賞したスタンリー・キューブリックの「現金に体を張れ」に、似てる
ラストもそっくり、笑

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共感した! 1件)
あきちゃん

3.5 ドロンとギャバン初共演の犯罪映画の渋さとアンリ・ヴェルヌイユ演出のシャープさ

2024年11月6日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波、VOD

興奮

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共感した! 10件)
Gustav

3.5 中身とあのメロディー

2024年11月1日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

知的

1963年に公開されたフランス映画。今年の9月25日にBSで放送されたのを録画していたので観ることができました。

白黒の実写映画が好きです。漫画本のように想像力が掻き立てられ、合成映像もなぜか許せてしまいます。

今作の主人公は犯罪者側です。地下にある金庫から大金を盗むために計画し準備し実行します。アラン・ドロンが格好良かったです。コンパクトなオープンカーが乗ってて楽しそうでした。実用的というわけではありませんが、ホテルの上客の振舞い方は勉強になります。ハラハラドキドキのラストは印象に残ります。

特徴的なBGMがキャッチーで良かったのですが、あのメロディー、昨日観たばかりなのに忘れてしまいました。バッグの中身を持って逃げられなかった彼らのように、あのメロディーを自分のものに出来なくて悔しいです。

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Don-chan