タクシードライバーのレビュー・感想・評価
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映画「タクシードライバー」の感想
タイトルなし(ネタバレ)
トラビス(ロバート・デニーロ)は議員を殺そうとする一方で、アイリス(ジョディ・ホスター)を助けようとして「英雄」として新聞に載る。
物語の冒頭、トラビスはタクシードライバーに応募する。そして「自分の殻だけに閉じこもり一生過ごすのはバカげている。人並みに生きるべきだ」と考え、選挙事務所で働くベティに声をかけるが振られる。議員をタクシーに乗せたときには、「悪を町から無くしてほしい」と訴える。ベッツィに冷たくされたトラビスは議員を殺そうと計画し、一方でアイリスに売春婦をやめて両親のもとに帰るように説得する。
トラビスがベッツィと初めてお茶したとき、彼女は言った。「預言者で麻薬の売人、事実と作り話が半々の歩く矛盾」。言ってることは預言者のようでありながら、やっていることは麻薬の売人。悪をなくしてほしい、と心に思いながら、拳銃を買い、体を鍛え、モヒカンにして、自分で決めた「悪」を殺そうと計画する。
ラスト、世間がトラビスが「悪」を殺したことを賞賛して終わる。議員を殺した場合、世間はトラビスを非難しただろうし、アイリスを助けたことはたまたまトラビスと世間の「悪」が一致したことになる。
重い映画だけど、トラビスの心情を考えさせられる映画。マーティン・スコセッシ監督が出演しているシーンも見所。
なんでモヒカン?
物語はすごくおもしろかったし
ハラハラしてずっと見てましたが、
ムキムキになった主人公(モヒカン)が気になって仕方なかった。
映画が作られた時代に斬新な髪型だったのでしょうか?
気になって仕方なかったー…
デニーロの最高傑作
主人公の偏った正義感にある種の共感をおぼえる。デニーロの演技はもちろんだが、子役のジョディ・フォスターの演技も素晴らしい。当時、子役としては、アカデミー賞を受賞したテータムオニールとどっちがうまいっかって比較されたけど、結局残ったのは彼女のほうだった。トム・スコットのサックスが心憎いまでに雰囲気を盛り上げてくれる。最後、主人公が生き残ってくれた点に救われる。日本人が作ったら、殉職?でしょうけど。
時代は変わった
今回20数年ぶりにWOWWOWでの放映を年末休みに見直したが、ベトナム戦争直後アメリカで覆われていた虚無感に悩み苦しむ若者をロバート・デニーロが見事に演じている。
しかし、私自身歳をとったせいか、あるいは、平和ボケか、どうもこの虚無感を肯定的に捉えられなくなっている。また、これは基本的にスコセッシ監督の作品に共通していえることだが、その思いを正義感に名を借りた
暴力で訴えるという手法にかなり違和感を感じてしまう。
公開当時は、共感する人もたくさんいたからこそ、これだけ注目される映画になったのであろうし、私自身若かりし頃に見たときはもっと衝撃やら感情の高ぶりを覚えた記憶があるが、時代の移り変わりを感じてしまう。
彼だからこそ
アメリカン・ニューシネマ
素晴らしい映画であり個人的に最も共感できる映画の一つ。この映画は明らかに好き嫌いを分けるし、理解できるか、共感できるかを分ける映画だと思うが、まずはアメリカン・ニューシネマによくあるマインドを理解しなければ正当に評価しづらい映画であると思う。
世間に対して「もう我慢ならん」という気持ちをどこかに抱えている人はトラヴィスの気持ちに共感できるだろうと思う。ジョディフォスターの役みたいに、いい子なのに頭が弱くてつけ込まれている女の子を見るあの感じとか、街中でたむろしている若者を見るあの感じとか、今でも正義感の強すぎる者には我慢ならない感情としての共感はあるはずだと思う。
2度見るとさらに理解に近づく映画で、トラヴィスは映画のスタートからもう精神的に限界なのが感じられる。
この映画を観ていて違和感を感じた部分には実はちゃんと理由(撮影方法など)があることも多いため、特典の音声解説みたいなものを見たら新たに発見があるはず。
それにしてもこの映画のデニーロほど笑顔が怖い登場人物はなかなかいないと思う。
デニーロの瞳
監督スコセッシと俳優デニーロの評価を決定づけた1976年作品。
自分が今さら言うまでもない傑作なのだが改めて映画館で観ると実に良い。
当時のニューヨークの風景とデニーロの風貌。常にウエットで寂しげ。撮影も素晴らしい。
サウンドトラックが印象的だがちょっと大仰に聴こえたな。
デニーロが決意し、肉体改造やガジェットを作り出したシーンには思わずキターと(心の中で叫び)
最初観た時のラストの不思議な感じは今回も変わらず。
殺伐としたままでも(もちろん)ハッピーエンドでもない、日常に戻るが前とは確実に変わってる、とでも言うような。
孤独を抱えた人間は必ず影響されてしまう危険な映画でもありますね。
凡人であるということ。
何者でもない平凡なくらしに埋没していく日々。同僚は、自分が負け犬であることを認め、あまり考えずに生きろ、と。
それでも、何かを為したい、と模索するトラビス。
ベトナム帰還兵、それに起因する(と思われる)不眠、精神の瓦解、社会的孤立。
春を売る、12歳半の少女アイリスとの出会い・邂逅。そして、物語は想定外の結末に向かい加速していく。
それは、トラビスが、アイリスが、望んでいたものだったのだろうか?
何かを為したい、でも、何もなし得ていない、という人間が私も含めて大半。
都市部における人間関係の希薄さは、各国の経済的発展に伴い、加速度を増している。
現在、そして、未来にも通じる処のある、息の長い作品。さすが名作と感じました。
AKB襲撃事件?
ルサンチマン爆発
現代の日本はまるでベトナム戦争後のアメリカ
タクシードライバーという映画で一番大事なことは、このデニーロがベトナム戦争から帰ってきた男の持つ特有の虚無感を持っていることだ。
現代の日本人は、この虚無感を抱えながら生きている。
デニーロの持つ厨二くささは現代人が生きているうえで隠しながらそれでも巨大なネット掲示板などで発散しているものと似ているように思える。それでも何かを変えたい。
それは閉塞感のなかから生まれる虚無感だからだ。
現代日本は閉塞感しかない。
開放的なムードはどこかへ行ってしまった。まるでこれからだれかと戦争をするみたいだ。
この作品は現代日本人に何かをちゃんと残せるような作品であるように思うし、今の日本人にはこれが必要な映画のように思える。
これぞ真のダークヒーロー
街を守るため。
その使命は決してアメコミヒーローと変わりない。
武器はお手製。頑丈なスーツなどの装備なし。
見る限りではただのタクシードライバー。
世間は変わり者と言うかもしれないが、ヒーローの心をもった街を守るダークヒーローなのだ。
スタイリッシュでクールなデ・ニーロが痺れる!!
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