スケアクロウのレビュー・感想・評価
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古い価値観がギラギラと映像に染み出ていて、当時も今も、全く共感出来ない。
高校生の時に見た記憶があるが、最初と最後の場面しか覚えていなかった。古い価値観がギラギラと映像に染み出ていて、当時も今も、全く共感出来ない。あっけない幕切れでつまらない。
最近見た映画で『ウェンディ&ルーシー』に似ているかなぁと思ったが。『ノマドランド』とかね。同じ赤貧のロード・ムービーで、その元祖なのだろうが、こんなチープな話だとは思わなかった。全く生活感がなぃのが、欠点だと思うし、Gに対する偏見が払拭されていないし、寧ろ助長している。
【”俺たちは案山子なのだ・・。愛するモノを守るために”自分はそこに居なくても”畑に立つ案山子なのだ・・。”何ら関係性の無かった男二人の心が繋がれていく様を描いたロードムービーの秀作である。】
ー 1970年代のアメリカを舞台に、旅の途中で出会う事件や人との関わりにより、牢に繋がれていたマックス(ジーン・ハックマン)と5年振りに妻の元に向かう妊娠中の妻を残してきたデトロイトに帰る途中の元船員・ライオン(アル・パチーノ)が偶然、出会いデトロイトに向かう2人の心情が微妙に変化していく様を名優二人が好演している作品。-
■刑期を終えたマックスは、故郷のピッツバーグで開業を考えていた。マックスはカルフォルニアのハイウエーで、妊娠中の妻を残してきたデトロイトに帰る途中の元船員・ライオンと出会う。道中を共にするふたりはトラブルに遭いながらも、心を通わせていく。
◆感想・・になっていません。
・ソコソコ、映画を観てきたが、ロードムービーが好きである。
何故かと問われると、巧く表現出来ないが、ロードムービーとは、登場人物の人生を反映してるからではないかと、思う。
・今作では、何の繋がりもなかった二人の歳も離れた男、マックスとライオンが、道中を共にする中で傷ついた心を癒して行く様を、名優二人が見事に演じている。
<若きアルパチーノ演じるライオン(先日、「ハウス・オブ・グッチ」を鑑賞したばかりなので、時の移ろいを感じてしまう。)の未だ見ぬ子供への想い。
それに対し、妻の苦渋の嘘。
その姿を見たマックスの温かき行為。
佳き、作品である。>
ハックマンとパチーノの演技が素晴らしいアメリカ・ニューシネマの秀作
大国アメリカが世界一の顔を持ちながら、その自慢の社会・文化の成長を堂々と描く自信と誇りが無いのだろうか。アーサー・ペンの「俺たちに明日はない」から現れたアメリカ・ニューシネマは、その殆どが単に純粋で気楽な娯楽趣味は薄れ、切実で憐れで傷だらけの人間の姿、紛れもなくアメリカの高度成長から落ちこぼれた人たちのドラマが、アメリカ映画の特徴になって来た。映画の形として、それはラストシーンに表れている。ハッピーエンドが見当たらない。
確かに笑って終わる映画は安堵感と満足感に満たされるが、悲しい結末のラストシーンは現実的な共鳴力がある。楽しむことより自分が置かれている境遇に共感できる映画は、その孤独の慰めになるからだ。夢に憧れる非日常の映画の世界観ではなく、同じような失敗や悩みを抱えてもがく現実を見つめ直す映画経験。映画の形はより幅広いものになっている。
この映画は、そのニューシネマの良さを持った秀作であると思う。大男マックスと小柄なライアンスの友情をたった一つの救いとして、その絆の優しさを乱すことはない。ラストシーンの物足りなさを唯一の欠点としても、あてのない二人旅の物語に吸い込まれて見惚れてしまった。その微妙な関係の温もりを何時迄も観ていたいと思わせる映画の良さがある。この自然で作為の無い流れは、構成力の高い正攻法の演出では不可能であった。シークエンスを断片的につなぎ合わせたようなシャッツバーグ監督の演出タッチが、結果的に上手くいったと判断する。
主演二人の演技には、ほとほと感心した。日本映画では観られない、テクニックを感じさせない自然な演技の競演とバランスの良さ。乱暴で粗野なマックスの憎めない愛嬌と繊細な性格を表現するジーン・ハックマンの演技の味わい。5年の船乗り生活から戻り、子供会いたさに元妻に電話を掛けるライアンスの、道化で誤魔化す男の生真面目さを演じるアル・パチーノの表現力の豊かさ。どちらも素晴らしい。脚本の完成度は高くないが、この二人の名演と自然な演出タッチが噛み合ったロードムービーのニューシネマ。柔らかく温かい、そして悲しいアメリカの姿を映し出した映画。
1976年 10月16日 高田馬場パール座
アメリカ映画では多いパターン?友情は育まれる
今や日本でヒッチハイカーを見ることはほぼないが、当時のアメリカでは多いんだろうな。
刑務所あがりと分かっても、人として深く付き合っていく。自分もそうでありたい。ヒヤヒヤしながら観て、エンドの唐突感は鑑賞者の想像に委ねているのか。。。と思ったが、役者同士の喧嘩とは、譲らない個性のぶつかり合いなのか、それはそれで文化をとらえよう(笑)
本来の脚本がどうだったのか知りたいなぁ。
没作にすべきのような
色々と話が煮詰まってきたとこで、マックス(ジーン・ハックマン)が駅で切符買うとこで、唐突に終了。「は?」となったので、ネット検索すると「アル・パチーノとジーン・ハックマンの仲が折り合わず、最後まで撮り終えることなく終了した作品」との情報(―このサイトのレヴューでも同様の情報)が。
…との経緯からして、「無理矢理、完パケした作品」なので、結末の唐突感も納得。しかし、こういう「未完の映画」が、市場流通されるのはキツイな。例えば、エイゼンシュタインの『イワン雷帝』みたいな、「"政治・社会情勢"による"未完"」やと、理解できるけど。
結局、公開したのは、製作費回収のための、ビジネスが理由やろうけど、さすがに、そんな理由での「未完映画」は「没」にせなアカンのちゃうんかな。個人的には、レンタル屋で数百円だったから許すけど、映画館で数千円払わされて、これやとキツ過ぎるし。
ロードムービー、ラブ
「レインマン」、「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」しかり、この映画しかり。ロードムービーは時間を共有することによって相手を理解していく過程を観客も共有することで主人公たちの心情を理解していく過程が好きだ。
なんでこんなところで二人がヒッチハイクしているのか、というところから始まるこの映画。誰も信じることができないマックスがライオンと二人で旅を続けていくことでだんだん変わっていく。ライオンの唯一の希望である赤ん坊のことでうそをつかれて壊れてしまうライオンを見捨てない。「俺はおれがいないとだめなんだ」。精神的に居所のないマックスが見つけた居所。泣ける。。。
全然本編とは関係ないけど、別のところのレビューでハックマンがストリップもどきのことをするシーンでほかの客が大うけするシーンが分からないとのコメント。当方、遅まきながら最近「Britain's got talent」や「America's got talent」などをyou tubeで見るようになった。出演者が演じていると観客がすごく盛り上げる。楽しもう、という雰囲気というのか。それがすごくうらやましい。
生きづらさを抱えた二人の旅
ジーン・ハックマン演ずるマックスは、今でいう発達障害ではなかろうか。執拗なこだわりがあり、他人との距離をうまく測れない性格。
一方で、アル・パチーノ演ずるライオンは、陽気でまともな人物に思えたが。パートナーが妊娠したことを知りながら、5年前突然家を出た過去がある。その深い理由について映画では何も説明されない。しかし私にはその心情が少しわかるような気がしている。子供が出来、家庭を持つことによって失われる「自由」に目が向いた時、「オレは本当にこれでいいのか」と、逡巡してしまう気持。そして、失意のもと再びパートナーの元へ帰ろうとしているわけだが。
'70年代の雰囲気満載の作品である。『カッコーの巣の上で』とよく似た感じだと思う。
若きアル・パチーノの演技に魅了
表情豊かに演じる若きアル・パチーノに、
ラスト迄見入ってしまいました。
性格の異なる2人の男達が行動を共にして
いくうち、本気でお互いを思いやるように。
字幕での放送。(感謝!)
アル・パチーノの細やかな演技が光る。
NHKBSを録画にて鑑賞
切なくも微笑ましい男達の旅
スケアクロウとはカカシのことであり、アルパチーノの演じるライオンは「カラスはカカシを笑っているんだ。だからカラスは畑を襲わないんだ。」と語る。相棒のジーンハックマン演じるマックスは頭に血が昇りやすい性格で、いつもいざこざを起こす。そんなマックスにライオンは「お前もカカシになるんだ。」と言うがマックスは変われるのか?
男二人組の素晴らしい青春映画です。
スケアクロウ
何年ぶりかで見たけど、こんなジーン・ハックマン、やっぱりこの映画の中でしかお目にかかれない。マックス。心から愛すべきキャラクターだ。男の友情映画っていえば簡単だけど、やっぱり深い。不器用で熱い友への思いに、心の中で嗚咽が漏れる。こんな映画、今の時代じゃ二度と作れないだろうな。
二人の名優を見るロードムービー。 ジーン・ハックマン、迫力あります...
二人の名優を見るロードムービー。
ジーン・ハックマン、迫力あります。ほんとヤバイ奴に見えます。
に比してアル・パチーノ、やや押され気味か。と思ったら、ラスト、持っていってしまいました。
この競演、引き分け、って感じ。
アル・パチーノの子ども役、ほんとそっくりで笑えました。
アメリカの刑務所では、必ず男にヤラレるのでしょうか?
どうでもの感想二つでした(笑)
ライオン万歳!
A・パチーノのコミカルな愛嬌とG・ハックマンの豪快で偉そうな感じが最高。
一体、何枚服を着てんだよ!?って異常な寒がりで可愛く思える一面も持ち合わせて何気にライオンを見守り気に掛ける優しさにラストの悲しさ。
ブーツの底からナイフでのドル札も渋い。
ボッコボコに殴られ酷い顔に変形してしまうライオンの姿には目を覆ってしまう残酷さ。
序盤からライオンを毛嫌いするマックスだが最後にはライオンの存在が絶対的になり寂しそうな弱々しいマックスの姿に哀愁漂う。
人間臭さがいい映画
テレビを観てたらこの映画が始まり、
なんとなく気になって最後まで観ました。
主演2人のことは知らなかったので、
ほんとに何気なく観ていました。
アル・パチーノという名前は聞いたことあったけど。
何度かクスクスと笑ったり、
2人のおかしな行動に
突っ込んだりしながら観てました(笑)
ケンカしたりしながらも、
お互いを気にかけていて
いいコンビだな〜と思っていたのに。
最後はとても悲しくなりました。
マックスがライオンに必死に呼びかけるシーンでは
涙が出そうになりました。
ライオンが、悲しみを乗り越えて
ハッピーエンドになったと信じたいです。
桃源郷
かれこれ 10年振りに観たが、やはり本作の Gene Hackman は頗る(スコブル)良いっっ!!
こんな表情の Gene Hackman て他にも有るんですか??
(↑有るなら是非とも教えて下さいっっ!!)
あの丸眼鏡が肝やと思うのは私だけ!?
そして勿の論っ、如何にも“演技を楽しんでいる”如く瑞々しい Al Pacino も秀逸♪♪
無骨で手が早く(←女も喧嘩も/笑)寒がりな(笑) Hackmanと、自らの細やかな悲しみを覆い隠す様に垣根なく周りに笑いを振り撒く Pacino。
そんな二人が流れるままに仕事の相棒となる約束を交わして America を横断する。
何とも 洗 練 さ れ て な い 感じが堪らないでは ないか!!
この先、益々 更なる洗練された世界(堅苦しい、とも言う)へと進むで あろう我々に とって、最後の utopia なのかも知れない。。。
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