ZOO(1985)

劇場公開日:

ZOO(1985)

解説

「英国式庭園殺人事件」「コックと泥棒、その妻と愛人」など唯一無二の芸術的センスで数多くのアーティストに影響を与えたイギリスの名匠ピーター・グリーナウェイが、動物の腐敗過程を記録することに没頭する双子の兄弟を描いた作品。

オランダ、ロッテルダムの動物園で働く双子の動物学者オズワルドとオリバーは、交通事故で同時に妻を亡くしてしまう。車を運転していた女性アルバは一命を取りとめたものの、片足を失った。悲しみに暮れるオズワルドとオリバーは、何かにとり憑かれたように動物の死骸が腐敗していく様子を映像に記録することにのめり込んでいく。やがて兄弟はアルバと親しくなり、アルバも彼らに好意を抱くが……。

アルバ役に「終電車」「最後の晩餐」のアンドレア・フェレオル。グリーナウェイ監督作を多く手がけるマイケル・ナイマンが音楽を担当。

1985年製作/116分/イギリス
原題または英題:A Zed & Two Noughts
配給:JAIHO
劇場公開日:2024年3月2日

その他の公開日:1987年12月19日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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(C)1985 Allarts Enterprises BV and British Film Institute.

映画レビュー

5.0美しい狂気を飼い慣らす

2024年6月3日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ピーター・グリーナウェイ監督作品。 アヴァンクレジットまでのシーンで傑作だと確信しました。鳥肌が立ってしまった… 高校時代に会田誠の画集を開いてしまった時と同じ感覚。 絵画的な構図によるシンメトリーは腐敗によって朽ちていく… それは空間でありつつ、双子の様相でもあるし、片足を失ったアルバでもある。 人間も含め動物が蠢く様子をクローズ・アップでみると気持ち悪いし、逆に死んで朽ちていくのは美しい。鰐も白鳥も犬もシマウマも双子も朽ちさせるのだからショックだ。けれど死は生命に等しく到来するし、腐敗していくのは美しい。生命のもつ対称性を崩すドキュメントは倫理に反するが、その美しさを知ってしまった。それはとても危険だ。 私たちが健全に生きるために。それには「美しい狂気」を飼い慣らすしかないのだと思う。

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まぬままおま

3.0双子とシンメトリーとフェルメール。タナトスの誘惑に彩られたメメント・モリA to Z。

2024年8月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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じゃい

2.0さっぱり、ワケわからん(笑)

2024年5月17日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

やっぱり、さっぱり、ワケわからん(笑) 奇抜でシュールな世界観(苦笑) 付いてけない(苦笑) あと、生命の尊厳的に疑問を感じ、不快でした。

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RAIN DOG

5.0ZOO 神戸にある元町映画館 にて鑑賞2024年4月3日(火) オ...

2024年4月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

興奮

知的

ZOO 神戸にある元町映画館 にて鑑賞2024年4月3日(火) オランダのロッテルダムの動物園。動物学者であるオズワルド(ブライアン・ディーコン)とオリヴァー(エリック・ディーコン)の兄弟はそこで働いているが、自動車事故で同時に妻を亡くした。車を運転していた女アルバ(アンドレア・フェロル)は生命はとりとめたが事故で片脚を切断した。 残された兄弟は悲しみにうちひしがれていたが、やがて二人は死んだ動物が腐ってゆく過程を記録する実験にとりつかれ、生物の進化をたどったフィルムを憑かれたように見始めた。 二人はアルバに魅かれ、彼女も二人に興味を抱いた。そんな三人の様子が外科医ヴァン・メイハラン(ジェラード・トゥールン)と助手のカテリーナに監視されていた。アルバと兄弟の間には愛が生まれた。 ヴァン・メイハランはアルバのもう片方の脚も切断しようと企てる。動物園の内部で動物の肉が取引され、ゆすりが行われ、腐敗が渦巻き、動物を自由にすべきだという兄弟と彼は反発し合う。 三人は共同生活を始め、アルファベットの数だけ子供を産みたいという彼女に、兄弟は惹かれていく。アルバは二人の子どもを身篭った。二人が動物園を退職した直後、アルバは双子の男の子を産んだ。しかしその直後衰弱で死んでしまう。残された兄弟は自ら撮影の実験体になり、互いに命を断つのだった。 監督 ピーター・グリーナウェイ 音楽 マイケル・ナイマン 1985年イギリス マイケル・ナイマンは映画「ピアノ・レッスン(The Piano」で知られている。 この作品は「獣姦」が扱われいた。エスカルゴ(カタツムリ)がうじゃうじゃ登場し、最後のシーンでは死んだ兄弟の遺体を覆いつくすほどに溢れているという「恐怖」を感じた。

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大岸弦