地獄の黙示録のレビュー・感想・評価
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理性を狂気として突きつけられる時、人間は自らの本当の問いに出会う。...
これ、見ていいの?見せてええの? 今も世界のどこかで行われている戦...
映画史に残る名作・・
神の不在
今一度見るべき狂った傑作
立川でリバイバル上映されていると知り、鑑賞してきました。
凄まじいとの前評判があり、傑作戦争映画と名高い本作でしたが、いまいち前情報が入ってこず、凄いと聞きながらストーリーを一切知らずに鑑賞しました。
率直に言って、本当に狂ってる。全て、狂ってる。そして、傑作だ、と言わざるを得ませんでした。
最初のうちは、戦争状態であるにもかかわらず、どこか他人事のように、ある種呑気な上官たちなど、見たとおり狂ったものばかりでしたが、物語が進むにつれ、そこにいる人全てが、狂っていると思えてしまいます。その内面にある秘められた狂気が、沸々と表に滲み出るのが、戦争というものなのでしょうか。
そこにある人、敵、軍、果ては政治全てを狂わしす戦争。この物語が事実かどうか知りませんし、関係ないです。正直、僕はこの物語を全て理解出来ていません。あまりにも難解だと思います。でも、この映画が傑作であることには変わらないでしょう。
ちなみに、これは前情報なのですが、マーロン・ブランドや、デニス・ホッパーがえらくテキトーな演技をしていたらしいのですが、やはり凄まじい存在感でした。痩せて来るべきブランドが超デブになってきたらしいのですが、やはり怪優というべき人物でした。
いつか理解できるようになるのだろか?
立川の極爆音響上映で鑑賞。昔一度テレビで見たが、そのときは全く意味が解らず、途中で観るのをやめてしまった。で、今回は…何となく言いたいことは分かったような気がしないでもないが、終盤が全く分からず、結局モヤモヤした感覚を残して終わってしまった。
音響のせいもあるかも知れないが、有名な「ワルキューレの騎行」のシーンや、橋での地獄絵図なんかの迫力は十分恐ろしいものだったし、明らかに常軌を逸しているキルゴアの振る舞いや、逆に「船を進めるだけ」というチーフの言動を見ていると、主人公が度々「欺瞞だ」という戦場の姿は実感(?)できる。ただ、やっぱ最後の大佐との邂逅以後、二人が何を考えているのか、いまいちピンと来なかった。十年ほど前よりは話の内容が理解できるようになったように、また見たら少しは理解できるようになるんだろうか?あんまなりたくない気もするが。
年齢に応じて違う感じ方になる作品のひとつ
イカれてるのオンパレード
●ワルキューレ・・
ベトナムのリアル
観るたびに新たな発見のある名作です...
本邦初公開時(1980)もノーカット版公開時(2001)も,ともに劇場鑑賞機会を逃してきたので,これがホントの初体験。もちろんそれまでDVDでは数多く観てきたので,ストーリーは全て頭に入っている。
今回はデジタルリマスター版とのことだったので,個人的にはサウンド面に特に注目していたが,やはりその違いを最も実感したのが「ワルキューレ」の場面。 無慈悲な場面なので本当はイケないんだが,背筋が寒くなった..。 「ドラン橋」の場面では「この世の地獄は現世にあり」を思わされたし,「運搬船検問時に乗員を誤射」の場面では「現実もコレと同じようなコトが腐るほどあったんだろうなぁ..」と思えて実に哀しくなった。 平凡で大人しい一般市民ほど,戦争の極限状況に置かれると,正常な神経が飛んでしまい,感情のバランス感覚が亡失してしまう... 戦争の持つ最大の愚かさを訴えるシーンが各所に観られ,そのような道に進んで行かないような気持ちを持ち続けていくことの大切さを改めて実感させられた。
反戦をテーマにした映画は無数にあれど,この作品の持つメッセージを超越する作品はそう多くは無いと信じる。 公開から40年近く経っても今だ色褪せない不朽の名作と言って良い。
今度は「ノーカット版」の劇場再公開を是非期待したい。
狂気の世界
非日常=日常となるとき。
伝説の名作
1979年公開なのに今なお衰えない作品である。
特にキルゴア中佐のワルキューレを流しながらのヘリコプターでの強襲シーンはこの2016年に観ても凄まじい演出であり、1979年とは思えない現代でも通用するシーンであるというかこのシーンをこえるヘリコプターシークエンスが今なお出ていないほどのモノ...恐るべしコッポラー...
そしてどんどんと物語が進んでいくごとに狂気を増していく世界観と雰囲気、とんでもなく不気味で怖いです...つーか軽くホラー、とにかく戦争の狂気と恐ろしさをふんだんに描いてあって言葉で表すなら「地獄絵図」と言った所、とにかく凄まじいです。
はっきり言った話しこれほどの作品はなかなかお目にかかれない、伝説の名作です。
地獄、なう
ワルキューレの騎行
総合:75点 ( ストーリー:40点|キャスト:70点|演出:90点|ビジュアル:90点|音楽:80点 )
この作品の見せ場は、何と言っても騎兵隊がワーグナーの「ワルキューレの騎行」を大音量で流しながらベトコンの村を襲う場面に尽きる。本物の兵器を取り揃え、本物のナパーム弾を投下して椰子林を焼き払い、大金をかけて作り上げた村をを攻撃し破壊する。ロケット弾になぎ倒されるベトナム兵、怯えてヘリから降りるのを嫌がる兵士、こっそり手榴弾を持って近づく女、みんなが殺し合いをしている中で、波乗りのことで頭がいっぱいの意外に信頼のある隊長が、銃弾の飛び交う中でも早速波乗りを強要する。
映画の売上が順調でもあまりに本物にこだわり個人資産からも大金をつぎ込んだコッポラ監督を破産させてしまったほどだったが、それがゆえに映画史に残る大迫力の戦闘場面となった。この場面だけならば映像と演出は100点です。
その村を過ぎてさらに川を上る船は、だんだんとそのようなアメリカの優勢さを示すものがなくなり、どこにいるかわからないベトナムの勢力の怖さや戦争の持つ狂気的な雰囲気に包まれていく。そしてカーツ大佐と彼の支配する部落がまた狂気に支配されているように思える。牛を切り倒す場面も狂気のように撮影されて印象が強い。
これが戦争のもたらした狂気なのか、それとも脚本が狂気に触れて暴走して収集がつかなくなったのか。途中からの展開は難解で意味不明となる。
このように後半が何なのかわけがわからないのがいただけないのだが、その部分も含めて強い印象を残す作品になった。個人的にコッポラ監督という名を意識させられた最初の作品である。
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