地獄の黙示録のレビュー・感想・評価
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凄まじいの一言に尽きる
語り継がれている映画だけあって、すごい作品だった。
有名なワルキューレの騎行の爆撃シーンをはじめ、とにかく映像のインパクトが凄まじい。死体が転がりまくりのカーツ大佐の王国のヤバさとか、カーツ大佐自身の異様なまでに陰影のついた描写とか、脳裏にこびりついて離れない。内容も含めあまりに非日常なので、映画館で観るから印象に残る、とも言えるかもしれない。
狂気と恐怖が蔓延した映画だが、実はメインの登場人物はみな本質的には正常で普通の人たちなのかな、と感じた。
登場人物の誰もが、戦争に意味を見出していない。だからか、カーツもキルゴアもウィラードも、誰もが恐怖を克服できない。キルゴアは躁的な防衛だし、ウィラードは麻痺して投げやりになっている。カーツは虚無に支配されている。
意味のない殺し合いを続けていけば、当然気がおかしくなる。元々彼らは常識的な人たちなので、恐怖に支配されて気が狂ってしまったのだと思う。
恐怖を克服するには、自身の行動が意味のあるものだと感じる必要がある。戦争で意味を見いだす人たちは、狂信がないと無理だと思うし、それこそが真の狂気だろう。カーツは虚無がキツすぎて意味を見出そうとして、その結果、戦争を終わらせるために狂信的な兵士を作り出そうとまでしている。
誰もが正義などに酔っていないので、元々はみんなデリカシーがある人たちなのかな、という印象さえ持った。
地獄の黙示録とはよく名付けたものだ。邦題のセンスに脱帽です。
カオスをフィルムに残すことに成功
自宅モニターでしか観たことなかったので劇場へ。
いや~すげえとしか言いようのないシーンの連続。異様な高揚感と臨場感。やはりこの手の映画は大画面と良い音響に限る!
語りつくされてるとは思うけど、この映画 “ベトナム戦争もの” ではないと思う。
監督コッポラが己の中で夢想したベトナム戦争。それを途方も無い金と時間と労力をかけて作り上げた。だからこれを正攻法で語ってもあまり意味がない、のではないかな。
狂気の中で狂気に取り付かれた男とそれを探すうちにまた狂気に魅入られた男、の話として最高かと思います。
映画か、戦争か
理性を狂気として突きつけられる時、人間は自らの本当の問いに出会う。...
これ、見ていいの?見せてええの? 今も世界のどこかで行われている戦...
映画史に残る名作・・
神の不在
今一度見るべき狂った傑作
立川でリバイバル上映されていると知り、鑑賞してきました。
凄まじいとの前評判があり、傑作戦争映画と名高い本作でしたが、いまいち前情報が入ってこず、凄いと聞きながらストーリーを一切知らずに鑑賞しました。
率直に言って、本当に狂ってる。全て、狂ってる。そして、傑作だ、と言わざるを得ませんでした。
最初のうちは、戦争状態であるにもかかわらず、どこか他人事のように、ある種呑気な上官たちなど、見たとおり狂ったものばかりでしたが、物語が進むにつれ、そこにいる人全てが、狂っていると思えてしまいます。その内面にある秘められた狂気が、沸々と表に滲み出るのが、戦争というものなのでしょうか。
そこにある人、敵、軍、果ては政治全てを狂わしす戦争。この物語が事実かどうか知りませんし、関係ないです。正直、僕はこの物語を全て理解出来ていません。あまりにも難解だと思います。でも、この映画が傑作であることには変わらないでしょう。
ちなみに、これは前情報なのですが、マーロン・ブランドや、デニス・ホッパーがえらくテキトーな演技をしていたらしいのですが、やはり凄まじい存在感でした。痩せて来るべきブランドが超デブになってきたらしいのですが、やはり怪優というべき人物でした。
いつか理解できるようになるのだろか?
立川の極爆音響上映で鑑賞。昔一度テレビで見たが、そのときは全く意味が解らず、途中で観るのをやめてしまった。で、今回は…何となく言いたいことは分かったような気がしないでもないが、終盤が全く分からず、結局モヤモヤした感覚を残して終わってしまった。
音響のせいもあるかも知れないが、有名な「ワルキューレの騎行」のシーンや、橋での地獄絵図なんかの迫力は十分恐ろしいものだったし、明らかに常軌を逸しているキルゴアの振る舞いや、逆に「船を進めるだけ」というチーフの言動を見ていると、主人公が度々「欺瞞だ」という戦場の姿は実感(?)できる。ただ、やっぱ最後の大佐との邂逅以後、二人が何を考えているのか、いまいちピンと来なかった。十年ほど前よりは話の内容が理解できるようになったように、また見たら少しは理解できるようになるんだろうか?あんまなりたくない気もするが。
年齢に応じて違う感じ方になる作品のひとつ
イカれてるのオンパレード
●ワルキューレ・・
ベトナムのリアル
観るたびに新たな発見のある名作です...
本邦初公開時(1980)もノーカット版公開時(2001)も,ともに劇場鑑賞機会を逃してきたので,これがホントの初体験。もちろんそれまでDVDでは数多く観てきたので,ストーリーは全て頭に入っている。
今回はデジタルリマスター版とのことだったので,個人的にはサウンド面に特に注目していたが,やはりその違いを最も実感したのが「ワルキューレ」の場面。 無慈悲な場面なので本当はイケないんだが,背筋が寒くなった..。 「ドラン橋」の場面では「この世の地獄は現世にあり」を思わされたし,「運搬船検問時に乗員を誤射」の場面では「現実もコレと同じようなコトが腐るほどあったんだろうなぁ..」と思えて実に哀しくなった。 平凡で大人しい一般市民ほど,戦争の極限状況に置かれると,正常な神経が飛んでしまい,感情のバランス感覚が亡失してしまう... 戦争の持つ最大の愚かさを訴えるシーンが各所に観られ,そのような道に進んで行かないような気持ちを持ち続けていくことの大切さを改めて実感させられた。
反戦をテーマにした映画は無数にあれど,この作品の持つメッセージを超越する作品はそう多くは無いと信じる。 公開から40年近く経っても今だ色褪せない不朽の名作と言って良い。
今度は「ノーカット版」の劇場再公開を是非期待したい。
狂気の世界
非日常=日常となるとき。
伝説の名作
1979年公開なのに今なお衰えない作品である。
特にキルゴア中佐のワルキューレを流しながらのヘリコプターでの強襲シーンはこの2016年に観ても凄まじい演出であり、1979年とは思えない現代でも通用するシーンであるというかこのシーンをこえるヘリコプターシークエンスが今なお出ていないほどのモノ...恐るべしコッポラー...
そしてどんどんと物語が進んでいくごとに狂気を増していく世界観と雰囲気、とんでもなく不気味で怖いです...つーか軽くホラー、とにかく戦争の狂気と恐ろしさをふんだんに描いてあって言葉で表すなら「地獄絵図」と言った所、とにかく凄まじいです。
はっきり言った話しこれほどの作品はなかなかお目にかかれない、伝説の名作です。
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