ザルツブルグ・コネクション

劇場公開日:

解説

オーストリア・アルプス山中の湖底に隠されたナチの秘密書類を狙う5カ国のスパイの戦いを描く。ヘレン・マッキネスの小説『ザルツブルグ・コネクション』の映画化。製作はインゴー・プレミンジャー、監督は「栄光のル・マン」のリー・H・カッツィン、脚本はオスカー・ミラード、撮影はウォルフガング・トリュウ、音楽はライオネル・ニューマン、編集はジョン・ウッドコック、美術はヘルタ・ハレイター・ピシンガーが各々担当。出演はバリー・ニューマン、アンナ・カリーナ、クラウス・マリア・ブランダウア、カレン・ジェンセン、ジョー・マーロス、ウォルフガング・プライス、ヘルムート・シュミット、ウド・キアー、マイクル・ハウザーマンなど。

1972年製作/アメリカ
原題または英題:The Salzburg Connection
配給:フォックス
劇場公開日:1972年11月25日

ストーリー

第2次大戦が終わる頃、敗れたナチの残党は、将来、再び立ちあがる時がくることを期待して、ナチに力を貸した主だった人々の名前を記録したリストを鉄製の箱に密封し、オーストリア・ザルツブルグに近い山間にあるフィンステルシー湖に沈めた。それから10年ほど経て、元イギリス情報部員で、現在写真家であるリチャード・ブライアントがその湖から問題の箱を1つ引き揚げることに成功した。その様子を2人のネオ・ナチ党員アントン(ウド・キアー)とグレル(ヘルムート・シュミット)が見ていた。ブライアントは2人に気づき山中に箱を隠したが、跡を追ってきた2人のために殺されてしまった。その頃、ニューヨークの出版社主ニューハートに雇われた弁護士ビル・マチソン(バリー・ニューマン)がザルツブルグに到着した。ブライアントはかつて、ニューハート社のチューリッヒ代表エリック・イェーツと湖の風景写真を出版するという契約を結んでいたが、ニューハートはそのことを知らなかった。そこで彼はビル・マチソンをザルツブルグに派遣して、直接ブライアントに会って真相を確かめることを依頼したのだ。マチソンはブライアントの店を訪ね、妻アンナ(アンナ・カリーナ)と、彼の弟ヨーハン(クラウス・マリア・ブランダウア)に会った。彼が辞去して間もなく、オーストリアの警察長官ザウナー(ウォルフガング・プライス)が電話で、ブライアントの死体が発見されたことを告げてきた。一方マチソンは、旅行中のアメリカの女子大生エリッサ(カレン・ジェンセン)と親しくなったが、実は彼女はロシアと中国との二股かけたスパイだった。やがてニューヨークから電話があった。チャック(ジョー・マーロス)というCIA(アメリカ中央情報局)所属の情報部員が行くから、その指示を受けろとのニューハートからの命令と共に、問題の、イェーツが殺されたこと、彼が箱の行方を知りたがっていたことなども告げた。数日後、ブライアントの店にエリッサが忍び込み、写真を全部盗みだした。チャックが到着し、CIAがドイツ人やソ連人の手に渡らないうちに箱を手に入れようとしていることを語った。ある日、ヨーハンが湖の近くで、ブライアントが隠した箱を探しだし、ガール・フレンドのトルーディーの家に隠したが、アントンとグレルに捕まって拷問にかけられた。アンナの知らせによって箱を手にしたマチソンとチャックは、本物そっくりの箱を用意した。一方、警察長官ザウナーはエリッサと共謀して箱を手に入れようとしていた。戦争中、ナチに協力することを余儀なくされた彼は、中に秘められた名簿によって自分の罪が明るみに出ることを恐れたのだ。エリッサはニセモノとは知らず、鍵型の爆破装置で粉砕しようとしたが爆死を遂げた。箱が爆破されたことによって自分の身が安全になったと信じたザウナーは、マチソンをヨーハンが捕えられている場所に案内した。こうしてマチソンの使命は終わり帰国することになったが、アンナとの間にいつしか愛が芽生えていた。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

1.0映画史に残る最低カーチェイス

2013年12月11日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

寝られる

ナチが隠した箱を巡って、回収しようとする者、箱の中身を知られたらまずい者、破壊しようとする者などが入り乱れる。この設定からストーリーをうまく運べば傑作のスパイ映画となったのだが...

誰がどこの国のスパイかわかり難いのは物語の展開上良いとして、出てくる奴らが皆スパイとは思えぬ間抜け揃い。
クラウス・マリア・ブランダウアーがネオナチに捕らわれて、箱のありかを言わせようと拷問されるのだが、吊るされて脛を銃で叩かれるだけ。それじゃ口割らないでしょ(笑)

終盤カーチェイスが始まったと思ったら、渋滞の街中のため主人公がしょっちゅうブレーキかけてスピード感無し!
あげくの果てに、敵の前に出て蛇行したり急ブレーキをかけて止めようとするトホホな演出!
これを「バニシング・ポイント」のバリー・ニューマンにやらせるんだから、あきれ果てる...

主人公のキャラがどう見てもむっつりスケベだし、これは監督の主役に対する嫌がらせか!?と思うほど主役を活躍させない、スパイ映画の緊張感も無い、残念作品です。

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たぁ〜ちぃん