砂漠の鼠

劇場公開日:

解説

第2次大戦の北アフリカ、ロンメル将軍の攻撃と相対した豪州軍の奮戦を描く作品で、「綱渡りの男」のロバート・L・ジャックスが製作し、「地球の静止する日」のロバート・ワイズが監督した1953年作品。脚本は「暗黒の恐怖」のリチャード・マーフィー、撮影はルシエン・バラード、音楽は「拾った女」のリイ・ハーラインの担当。主演は「聖衣」のリチャード・バートン、「ジュリアス・シーザー(1953)」のジェイムズ・メイスン、「オリヴァ・ツイスト」のロバート・ニュートンで、ロバート・ダグラス「黒騎士」、トリン・サッチャー「真紅の盗賊」、チップス・ラファーティ、チャールズ・ティングウェルらが助演する。

1953年製作/アメリカ
原題または英題:The Desert Rats
配給:20世紀フォックス極東
劇場公開日:1953年11月21日

ストーリー

1941年、ナチのロンメル将軍が率いる戦車兵団が北アフリカの要衝トブルクを狙っていた頃。トブルクの守備は士気の上がらない豪州軍が受け持っていたが、その一中隊へ、英軍所属のマクロバーツ大尉(リチャード・バートン)が指揮官として転任してきた。彼は兵隊の中に昔の恩師バートレット(ロバート・ニュートン)を発見した。バートレットはアル中で教職を退き、豪州へ流れてそこで募兵に応じたのだ。マクロバーツ大尉は着任以来、きわめて厳しい態度で部下に臨み、私情を捨ててこそ中隊の安全を守れると確信していた。ある日、ロンメルの戦車隊は砂漠の嵐に乗じて攻撃してきた。豪軍は作戦通り、敵を味方の陣内に引き寄せて激しい攻撃を加え撃退した。この戦闘中、1人の部下の命を救おうと持ち場を離れた一少尉を、マクロバーツは軍法会議に付そうとしたが、バートレットにたしなめられ思い止まった。マクロバーツはロンメル軍撃退の勲功で少佐に昇進、豪軍三中隊の指揮権を与えられた。部隊は日々強力になり、勇敢に戦いを敢行するようになった。ある日マクロバーツは部下のスミス軍曹と捕虜になった。彼は独軍の救護所で傷の手当に来たロンメル元帥(ジェイムズ・メイスン)と会い、元帥はトブルクを鼠の巣だと皮肉った。マクロバーツらはトラックで後方に送られる途中、英軍の銃撃を受け、その騒ぎにマクロバーツとスミス軍曹は脱出し、味方の陣地にたどり着いた。トブルクの豪軍は長い戦闘で疲労し切り、予定の救援部隊も到着せず、遂にマクロバーツはバートレットに命じて部隊を後退させようとした。だが部下は1人として後退しようとせず、敵の攻撃を待ちかまえていた。そこへ待ちに待ったオーキンレック将軍靡下の救援部隊が到着した。

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