劇場公開日 1965年8月14日

コレクター(1965)のレビュー・感想・評価

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4.0ほとんど二人芝居

2023年4月13日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

主人公(テレンス・スタンプ)は蝶の収集家、賭けで大金を手に入れ、郊外の大きな家を買う。
そして美術学校に通う女学生(サマンサ・エッガー)を拉致、監禁するが、何もせずに見守るだけだった。
ほとんどが二人の駆け引きだが、監督があのウィリアム・ワイラー、退屈しない。

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いやよセブン

3.0この時代にこの不条理

2021年8月16日
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まさかの結末
最近でこそ、後味悪い映画多いですが、まさかこの時代に、それも名匠ワイラー君ですよ。ビックリ。でもスタンプ君のイッちゃってる演技すごいですね。

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越後屋

2.0ワイラー監督には相応しくない題材だったのでは?

2021年5月27日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

「ミニヴァー夫人」の延長で鑑賞。

「ベン・ハー」等の超大作や
「ローマの休日」等の名作を手掛けてきた
ウィリアム・ワイラー監督としては異色の
題材と言えそうで、それだけに彼の
テーマ選択としては空振り感を
感じてしまう映画だった。

降って湧いたあぶく銭が歪んだ性格の人物に
更に暗転をもたらすとの典型話で、
現代だったら陰湿な展開・描写にしか
ならない題材だが、流石にワイラー監督、
大物らしく無難な表現にまとめてはいる。
しかし、二人の感情推移にウエイトが
かかり過ぎて、ドラマの振幅性が弱く
リアリティにも欠けた印象の作品だ。

そもそもがフレディの人物像の設定に
「コレクター」としてまとめることに
無理はないのか。

「コレクター」的に象徴的なのは、
逃がすように促される瓶に入れられた蝶と
ミランダを同じに見立てた場面、
そしてラストシーンだ。
フレディがミランダに持つ感情は、恋愛要素
が加わるので蝶とは異なるのは理解する。
しかし、フレディの、
女性に腫れ物のように接したり、
彼女の死に際して動揺が激しかったり、等の
彼が拉致犯罪で見せる感情は、
全て歪んだ性格の結果だ。
それらを蝶の収集と同じように「コレクター」
として符合させることに無理はないのか等、
余りにも歪んだ世界を見せられて、
この映画を面白いと思える訳がない。

果たしてこの作品のテーマはワイラー監督に
相応しいものだったのだろうか。

因みに私の
ウィリアム・ワイラー監督ベスト3は、
「我等の生涯の最良の年」
「探偵物語」
「大いなる西部」
です。

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KENZO一級建築士事務所

3.54週間

2020年7月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

興奮

どちらが主導権を握るのか、立場が逆転する会話の内容に被害者は女であるのに、何故か?変態紳士を加害者として見れない自分!?

最後の最後に化けの皮が剥がれたか、ただのド変態自己中ヤローであって、救いようもない、また同じことの繰り返し的な悪事に手を染め。

エンディングは爽やかな音楽が流れて、テレンス・スタンプの演技を含め、観ていた映画のジャンルに戸惑ってしまう、まぁサイコなサスペンスであるのは確かだけれど。

次は理想の女性でありますように!?って間違った目線で主人公を思う、イヤイヤ、早く捕まって下さい。

不快で嫌ぁな気持ちにならない、心地良さ!?イヤイヤ、観終わった後が不思議な感覚??

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万年 東一

4.0ライ麦畑でつかまえて

2020年1月14日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、TV地上波

 小学校の頃だろうか、深夜枠で何度もTV放映されていた。その頃の邦題は『変態 コレクター』というものだったのですが、おかげで変態=COLLECTORだと間違えて覚えた友人が大勢いました。「違うよ、それは。収集家って意味だよ」と言っても、彼らの頭にはコレクターは変態だと刷り込まれてしまったらしいのです。それが小学校高学年になると、理科の授業で「卵、幼虫、さなぎ、蝶と変わることを変態という」ことを覚えた彼らは、「ほーらみろ、やっぱり蝶は変態じゃんか」と勝ち誇ったようにはしゃいでいたものです。今思い出そうとしても、どうも理に適いません。

 今で言うと「完全なる飼育」シリーズの雰囲気なのかもしれないけど、レイプしそうな素振りも見せないし、4週間という期間を設けてただ話しをするだけ。自分の蝶コレクションを自慢げに見せたりして、打ち解けようと試みるフレディ。だけど蝶はみんな死んでいる。ミランダもこれら蝶のように殺されるのじゃないかと恐怖する。だけど、結局4週間経つまで何もしないフレディ。「ライ麦畑でつかまえて」を議論したり、彼女の絵を嬉しそうにもらったり・・・

 『サイコ』のアンソニー・パーキンスを真似たというだけあって、テレンス・スタンプは不気味な青年役がとても似合っている。最後のディナーを済ませ、いざ彼女を家まで送ろうかという段になって、「結婚しよう」と切り出すところが二人の葛藤が最高潮になる。微妙な駆け引きは何度も登場してきたけど、結局は彼女に自分を愛してもらおうと頑張っていただけのフレディ。だけど、そんなんじゃ絶対無理(笑)

 さらに「結婚OK」とか「抱いて」とかミランダが言っても、いつまでも逃げ出すための作戦じゃないかと懐疑的。抱くことよりも家に置いておきたいだけなのです。最終的には彼女を死なせてしまったが、また次の獲物を狙うなんてのは許せないところだ。こうやって、連続殺人が起こるんだろうなぁ・・・

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kossy

3.5ハマり役

2015年5月15日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

怖い

蝶の収集が趣味の根暗男が若い娘を誘拐し監禁する。変質的な事件が起こるといつもこの映画のテレンス・スタンプを思い出してしまう。監督は「ローマの休日」や「ベン・ハー」を手がけた巨匠ウイリアム・ワイラー。幅広いジャンルの作品を手がけどれも面白いから凄い。突然訪れた隣人に犯罪がバレそうになった時には犯人目線でハラハラしてしまった…あぶねえ~

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Jifcarna

2.5時々、良いなぁとは思うんだけどね

2014年3月26日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

怖い

基本的には、安心して見ていられる映画なんだと思います。テレンス・スタンプが最初に地下室に入り込む時の、空間全体を見せながらの構図とか好きだったし。なんか古き良きアメリカ映画の片鱗を感じるんですよね。
でも、どこか今一歩という感じもしたんですよねぇ、なんでだろうなぁ。鬼気迫る場面で、いちいち丁寧にズームとかしちゃうからかなぁ? なんで今一歩、自分がこの映画に乗れなかったのか、それが分かるようになって、ちゃんと言葉にできるようになりたいなぁ・・・って、自分へのぼやきです。

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チャーリー

3.5歪んだ愛情と表現方法

2014年3月16日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

怖い

今で言うストーカーです。
約50年前の作品ですがそのテーマの
衝撃度で後世の多くの作品に影響を
与えた。

今も監禁にまつわる多くの作品が
作り出されている事を考えると
異常者とその感情や行動はずっと
不変なのかも知れない。

自分を正常として、自分より弱い他人
にだけ自分の意思を押し付ける。
困った事に時間だけはある。

この作品でも、逃げようとする女と
それを阻止する男の歪んだ愛情が
交錯する異常なシチュエーションが
描かれている。

最初は気弱な主人公を演じる
二枚目俳優テレンス・スタンプだが、
時間がたつにつれ、狂気の異常者に
なってゆく様が見応えあり。

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としぱぱ

3.5A級であるとも思わないが、家へ何としても帰りたい女性と彼女から尊敬と愛を認めたいてもらいたい男の心理戦には、見応えがありました。

2012年12月27日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

知的

<感想>

この作品は、宮崎勤の幼児連続殺傷事件という世にもおぞましい事件当時、ビデオテープで一杯の彼の部屋を見たせいか、捜査員らが「まるで、『コレクター』のようだ。」と口々に漏らした作品でもあるのだが、宮崎勤のような猟奇的な場面は出てこないです。

ただ、女性を崇め、尊敬しつつも、監禁し、自分の思うように、ことを運びたい主人公の異常心理は、共通するものがあります。

何故、当時すでに巨匠として確立された評価を持っていたはずのウィリアム・ワイラーが、このような異色の商品をとったのかは、僕には定かではない。
僕が参照している死ぬまでに観たい映画1001本 改訂新版にも掲載されていなかったし、双葉 十三郎氏(Amazon著者ページ)の外国映画ぼくの500本 (文春新書)にも掲載されていなかった。

が、この映画『コレクター』は、明らかにジョン・コーン、スタンリー・マンの脚本の勝利なのである。

冴えない銀行員であり、みなから軽蔑の眼差しで見られていた主人公が、賭けで大金をモノにし、何不自由のない生活を、送れるようになった。

そんな彼が、遠くから眺めていたに過ぎない憧れの女性を、監禁し、自分を愛してくれるように仕向ける。

[映画レビュー]ウィリアム・ワイラー監督の異色作『コレクター』 | だから、映画を観るのはやめられないに続く。

トグサ的評価:★★★☆☆

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トグサ