ことの終わり

劇場公開日:

解説

人目を忍んで愛し合う小説家と人妻の行方を描いたラヴ・ストーリー。英国文学の巨匠グレアム・グリーンの同名小説、二度目の映画化。監督・脚本は「マイケル・コリンズ」「ブッチャー・ボーイ」(日本ではVのみ)のニール・ジョーダン。音楽は「ひかりのまち」のマイケル・ナイマン。出演は「オネーギンの恋人」のレイフ・ファインズ、「マグノリア」のジュリアン・ムーア、「スティル・クレイジー」のスティーヴン・レイ、「ひかりのまち」のイアン・ハートほか。

1999年製作/101分/アメリカ
原題または英題:The End of The Affair
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
劇場公開日:2000年10月14日

ストーリー

1946年、ロンドン。小説家のモーリス・ベンドリックス(レイフ・ファインズ)は、二年ぶりに友人のヘンリー・マイルズ(スティーヴン・レイ)、そして彼の妻サラ(ジュリアン・ムーア)と再会する。実はベンドリックスとサラは、戦時中不倫の愛に身を焦がした仲だった。ヘンリーは現在、サラが浮気しているのではないかと苦悩している。その相手が気になったベンドリックスは、ヘンリーに内緒で、サラの素行調査を探偵に依頼する。まもなく、探偵事務所のパーキス(イアン・ハート)の調べにより、サラには浮気相手”第三の男“がいるらしいと分かる。パーキスは、サラの数年分の日記を入手。その記述によると、なんと”第三の男“とは、神だった。戦時中、ドイツ軍の爆撃により瓦礫に埋まってしまったベンドリックスを目撃したサラは、彼を助けてくれるならこの情事の関係を一切断ち切ると神に祈った。そしてベンドリックスが無事だと知ると、彼女は彼の元を離れ、彼を愛するが故に神を信仰し続けたのである。愛は終わっていなかったと知るベンドリックス。しかし今、サラは重病だった。ベンドリックスはヘンリーの求めに応じ、二人でサラの死を看取るのであった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第57回 ゴールデングローブ賞(2000年)

ノミネート

最優秀作品賞(ドラマ)  
最優秀主演女優賞(ドラマ) ジュリアン・ムーア
最優秀監督賞 ニール・ジョーダン
最優秀作曲賞 マイケル・ナイマン
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映画レビュー

4.0【”あの人は生き返り、私は死んだ、と彼女は言った。”今作は、一人の女を愛する二人の男、一人の男を愛する一人の女の姿を信仰による二つの奇跡を絡めて描いた大人のラブストーリーである。】

2024年11月25日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

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幸せ

■第二次世界大戦末期のロンドン。  作家のモーリス(レイフ・ファインズ)は美しい人妻・サラ(ジュリアン・ムーア)と彼女の夫ヘンリー(スティーブン・レイ)に気付かれぬように、ひそかに身体を重ねる日々を送っていた。  だが突然の空襲に襲われたある日、彼女は謎の言葉を残して姿を消してしまう。 ◆感想<Caution!内容に触れています。> ・不倫の物語なのに、そしてモーリスとサラが愛し合うシーンが数回描かれるが、全く猥雑感がない。  それは、若きレイフ・ファインズとジュリアン・ムーアの美しさと、漂う気品だと思う。 ・当時の衣装、意匠を再現した美術もそれに寄与していると思う。 ・サラは、夫ヘンリーを愛さずにモーリスを愛する。だが、情事の最中に爆撃を受けに、モーリスが吹き飛び、彼の元に駆け寄った時には彼は、死んでいたのである。  だが、サラがベッドに戻り神に祈った時に、モーリスは生き返ったのである。  このシーンを、二人の視点で描いた二回の見せ方が、絶妙に上手いのである。  サラは、モーリスを愛しながら、神に祈った事で彼の前から姿を消し、モーリスはサラの不可解な行動に疑問を抱くのである。 ・神父として登場するジェイソン・アイザックも、流石の存在感を残している。 ■サラは、冒頭から気になる咳をしているが、矢張り病で亡くなってしまう。サラと共に過ごしていたモーリスとヘンリーは共に送るのである。  そして、モーリスが雇っていた探偵パーキス(イアン・ハート)が、モーリスに言った奇跡。それは、サラの動きを探っていたパーキスの息子ランスの痣の有る頬に、サラがキスをした後にランスの痣が消えたという事であった。 <今作は、三人の男女が夫々愛する人への想いと、神の在り方を絡めて描いた大人の恋愛映画の逸品なのである。>

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NOBU

3.5原作も是非!

2021年7月8日
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先に小説を読みました。グレアムグリーンのカッコいい台詞が随所に散りばめられカトリックと英国人と男女の愛と信仰との相克といった複雑な内容ながら、読み返すたびに感動が深まりました。映画も随所にそのエッセンスを入れて多少ストーリーを改変してありますがなかなかの出来映えです。私が一番よかったのは「音」。ホーンテドハートなどのムーディーなジャズ、モーリスのひげそりの音、サラの靴音、公園の雨音など、耳の良い人にはたまらない素晴らしさです。映像は主演男優のお尻があまりに美しくて憧れました。あとはヘンリーやパーキスなどの男優の演技が本当に素晴らしいです。映画のあとに原作小説を読むと本当に深く理解することができると思います。

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車エビ太郎

4.5不倫のライバルは“神様”

2020年7月27日
スマートフォンから投稿

各場面の時間の前後が判りにくく、 この情事は、 このレストランシーンは、 等々いつのことなのか、 最初は理解に苦しんだ。 改めて原作本を読んで、また映画を観た。 そう、難解だが魅力ある作品だったから。 原作には映画とは異なる箇所がかなりある。 リチャードという神父は登場せず、 同じ名前の男性は信仰という意味では 真逆の演説家。 そして顔に痣があるのは 探偵の子供ではなくこのリチャード。 だからラストで消えるのはリチャードの痣。 もちろんサラのキスが前提。 ただ、電気治療の結果かも、と曖昧。 このことが演説家の信仰心を芽生えさせる 奇跡に繋がったかについても、 彼から話を聞く前にベンドリックスが 電話を切ってしまったので曖昧のまま。 一方、子供の方は痣ではなく 腹痛の持病があるが、 親切だったサラを強く思うことで 好転するとの話が出てくる。 サラが神に誓いを立ててからは、 結果論的ではあるが辛うじて映画のような ヘンドリックスとの情事は無い。 映画でははっきりとは描かれないが、 原作では、サラの死は自らが望み、 神に依頼した結果のように表現されている。 話の終盤、ヘンドリックスと共にサラを 看取る場面、原作ではヘンリーだけだ。 また一緒に住むのはサラが亡くなってからだ。 と、脚本でかなりの改変がなされている。 ニール・ジョーダンの脚本、 テーマを曖昧にしかねない誓い後の情事や 終盤の旅行の場面が蛇足的に感じ、 この部分は若干のマイナスだが、 原作よりも因果関係がスッキリした感があり、 全般的には優れた変更だったと思う。 神とは本来、人間からは超越した存在で、 サラも最後にその神に身を委ねたのに対し、 ヘンドリックスは 自分とは異なる人生観を持つ反対論者 のように神を捉える。 ヘンドリックスは グリーンの化身なのだろうか。

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KENZO一級建築士事務所

3.5けっこうよかった

2018年1月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

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吉泉知彦