コットンクラブ

劇場公開日:

解説

禁酒法下の1920年代に栄えた黒人街ハーレムにあるナイトスポット“コットンクラブ”を舞台に、そこに展開される芸人やヤクザたちの人間模様を描く。製作はロバート・エヴァンス。エグゼクティヴ・プロデューサーはダイソン・ロヴェル。監督は「ワン・フロム・ザ・ハート」のフランシス・フォード・コッポラ、ウィリアム・ケネディ、フランシス・フォード・コッポラ、マリオ・プーゾの原作を基にケネディ・コッポラが脚色。撮影はスティーブン・ゴールドブラット、音楽はジョン・バリー、編集はバリー・マルキンが担当。出演はリチャード・ギア、ダイアン・レインなど。

1985年製作/アメリカ
原題または英題:The Cotton Club
配給:松竹富士
劇場公開日:1985年3月2日

ストーリー

1920年代、禁酒法下のニューヨークの黒人街ハーレム――。レノックス通りと142丁目の角にあるコットンクラブは、白人のために黒人のジャズを聴かせる豪華なナイト・スポット。しかし正装した有名人たちだけが出入りできる、黒人禁制の場である。コルネット奏者でピアノもこなすディキシー・ドワイヤー(リチャード・ギア)は、コットンクラブの近くにあるバンビルクラブで黒人にまじってジャズを演奏している。ある日、そこへ警官に化けた2人のギャングがダイナマイトを投げ逃げ去った。狙われたのは、ハーレム一帯のナンバーズ(数あて)賭博やビール供給の権利を得ようとしているギャングのボス、ダッチ・シュルツ(ジェームズ・レマー)だ。彼はディキシーの機転で命をとりとめ、彼といっしょにいたキュートな歌手ヴェラ・シセロ(ダイアン・レイン)の生命も救ってやり彼女をアパートに送っていく。黒人のサンドマン。ウィリアムズ(グレゴリー・ハインズ)は、一流のタップダンサーになるのを夢見ており、騒動のあった日の翌日、兄のクレイ(モーリス・ハインズ)と組んでコットンクラブのオーディションを受けて合格した。さっそく、そこの歌手で美人の黒人女性リラ・ローズ(ロネット・マッキー)に恋するサンドマン。ダッチに招待されて一流ホテルのパーティに出むいたディキシーは、そのパーティがコットンクラブの持ち主で暗黒街の政治家的存在のオウニー・マデン(ボブ・ホスキンス)とフレンチー・デマンジ(フレッド・グウィン)が、先夜の後始末のために開いたものであることを知った。歌手のためのピアノ伴奏を依頼されるディキシー。歌手として現われたのはヴェラだった。ディキシーの弟で野心家のヴィンセント(ニコラス・ケイジ)は、なんとダッチの用心棒をしている。そんな矢先、ダッチを殺そうとした男の黒幕であるジョー(ジョン・ライアン)がダッチに殺される。ダッチ一家の一員のような存在になったディキシーとダッチの愛人となったヴェラの間に、恋の炎が燃え上がっていた。ボスの目を盗んでベッドを共にする2人は、共にダッチのもとを離れることを約束した。大スター、グロリア・スワンソンの口ききでスクリーン・テストを受けたディキシーは、ハリウッドの大物にみとめられ、さっそく映画に出演し、スターの道を歩み始めた。そのころコットンクラブの人気タップダンサーになっていたサンドマンがリラ・ローズと結婚した。時代は大恐慌へと突き進んでいた。ダッチのもとを相変わらず離れられずにいるヴェラは、ブロードウェイのナイトクラブ経営をまかされていた。ダッチのために殺人まで重ねていたヴィンセントが殺害された。数年が過ぎたある日、大スターたちを客席に迎えて相変わらずの振わいをみせるコットンクラブで、サンドマンがタップを踏むころ、そこから遠く離れたレストランでダッチが殺された。そして、ディキシーは、今でも激しく愛しているヴェラに、西海岸に一緒に行こう、と誘うのだった……。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第9回 日本アカデミー賞(1986年)

ノミネート

外国作品賞  

第42回 ゴールデングローブ賞(1985年)

ノミネート

最優秀作品賞(ドラマ)  
最優秀監督賞 フランシス・フォード・コッポラ
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映画レビュー

3.5コッポラ監督、あなたは一体何を撮りたかったの?と疑問符が一杯のまま取り残されてしまいました

2021年7月17日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

コットンクラブ
東京丸の内にも同名のライブレストランがあります
もちろん本作で描かれたかって実在したNYのライブレストランの名前を拝借したお店で、豪華な内装や店名ロゴもそのイメージのままです

昔、ある超有名黒人コーラスグループの来日ステージがあった時に行ってみると、黒人のお客さんも流石に多く、小柄で細くて綺麗な黒人のお姉さまが素敵なイブニングドレス姿だったことが思い出されます

NYの本物のコットンクラブ
1923年に開店
場所はサウスハーレムのレノックスアベニュー142といいますから、今のマルコム X ブールバードとウエスト117ストリートの交差点辺りかと思われます

1935年のハーレム人種暴動で一旦閉店、翌1936年にブロードウェイ48番街という東京で言えば銀座4丁目のような超一等地に移転したものの、結局1940年に閉店した世界的に有名な伝説のライブレストラン

ハーレムといえば黒人街というイメージですが、
大昔はオランダ人街だったそうです
それが20世紀にはいった頃から、奴隷制度が南北戦争の南軍の敗北で廃止されても、戦後の混乱やジム・クロウ法という人種隔離法のような、黒人への差別が強く残ったままの南部から逃がれて来た黒人達が、NYではここハーレムに集まって来たそうです
彼らは下流ながら次第に中産階級となっていきます
1920年代にはハーレム・ルネサンスという文化がこの黒人達の新しい世代に生まれることになります
その色々な文化のうち、音楽とダンスが本作に反映されています

コットンクラブは高級店ですから、客筋も映画スターや、ギャングの親分衆とその手下です
北部東海岸のNYといえど、当時の人種差別では白人しか客として入店できないお店でした

しかし、ライブステージは楽団もダンサーも殆ど黒人達です
黒人達の文化の力は、白人以上の優位性があると認めていたとも言えます

劇中、リチャード・ギアの演じるトランペット吹きは、ジャズ好きのギャングの親分に白人にしてはやるな!と誉めています

黒人達もプライドを持って働いています
終盤には、横暴なマネージャーを彼らはボコボコにしてしまいます
南部では絶対に考えられないことです

戦後の公民権運動の源流はここから始まったのかもしれません
1935年のハーレム人種暴動は、最初の黒人暴動だと言われているのです

しかし、本作のテーマはこれでは有りません
一つの要素ではあるでしょう

本作は、イタリア系のマフィアを扱った「ゴッドファーザー」で取り上げれなかったそれ以外の暗黒街の様相を、このコットンクラブを舞台にして描くことに主眼が置かれています

コットンクラブでのショーのシーンも色々あり、音楽好きも、ダンスも楽しめます
しかし、シーンも回数は大してなく短いものばかりで、ミュージカル的なつもりで観ると不完全燃焼になってしまいます
ステージ衣装や、登場人物達のお洒落な服装も楽しいのに残念です

本当はミュージカル的な形で撮るつもりだったのだと思われます
それほど、音楽もダンスも力が入っています
なのに出来上がりはなんとも、ゴッドファーザーの番外編みたいになってしまってます

結局、ミュージカルなのか、当時のハーレムルネサンス文化を通じて黒人の公民権運動の萌芽を描くのか、NY のイタリア系以外の暗黒街を描くのかのか、男女のラブストーリーを描きたかったのか
どっちつかず、どれもこれも中途半端
全部やりたかったのだろうが、おもちゃ箱をひっくり返しただけで、片付けしないで映画は終わってしまうのです

コッポラ監督、あなたは一体何を撮りたかったの?と疑問符が一杯のまま取り残されてしまいました

正直ガッカリです

口直しにポインターシスターズの1.st アルバムでも聴きたくなりました
イエス・ウィ・キャン・キャンはこの当時をイメージしたヒット曲です

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あき240

2.0音楽は良かった

2020年2月19日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 禁酒法時代の音楽&ダンスクラブ。コルネット奏者やタップダンスを目指す若者。雰囲気や音楽がとても心地よい。ニコラス・ケイジも初々しいし、ダイアン・レインもセクシーだ。リチャード・ギアだってちょっと歌ったけど中々いい(『シカゴ』では下手だったけど)。

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kossy

4.0映画としての上流

2016年12月8日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

楽しい

興奮

最近、どうも軽めの映画を観ることが続いていたので、こういうザ・映画みたいなものを観れて嬉しかったですね。やっぱりギャングものっていうのは、それだけで楽しいですし、それだけにとどまらず、リチャード・ギアはカッコいいし、ダイアン・レインは美しいしで、観ていて映画の時間に浸り切るという感覚でありました。
この楽しくもあり、興奮もし、それでいて悲しさがあるという映画、私、大好きですね、ほんと。

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チャーリー

3.0リチャード・ギアが魅力的、当時の雰囲気を醸し出すコッポラらしい演出...

2015年8月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

リチャード・ギアが魅力的、当時の雰囲気を醸し出すコッポラらしい演出が随所にある。

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tsumumiki