ゴッドファーザーのレビュー・感想・評価
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愛情あふれるゴッドファーザーの生き様
かなり前に見たことがあるはずなのに、ほとんどのシーンの記憶が無かった。アルパチーノは、ジャスティスを最近見たからか、真逆の役をやっているな、という印象。この独特の雰囲気、緊張感がたまらない。間違いなく名作である。
悪魔の息子
名付け親
殺し、殺されるかというシンプルな世界で生きているイタリア・マフィア達にはオメルタという鉄の掟がある。
しかし、時代の流れと共にその掟は風化し、古風なマフィアは逆風の中を生きる事になる。ある意味主人公達コルレオーネファミリーはアンチヒーローとしての立場を取っているわけだ。
序盤の書斎での暗い場面が良い。郷愁を呼び起こす物悲しいBGMと共に始まる。ファミリーの顔役であるドンに、「友人」がお願い事をしに来るシーンだ。昔から日本ではヤクザに頼み事をすると骨の髄までしゃぶられ、手を切るのが難しいという。芸能人のヤクザ絡みの話をニュースで見聞きする度に、やはりそうなのかなと思う。
敬意と恐怖を綯交ぜにしつつ、娘に乱暴した不良に制裁を求めに来た父親。
それを気の毒そうに聞くドン。絶妙な光加減の中、内密な相談は進む。
ドンは頼みを聞くことは容易いと言う。ただし、それは友人であればの話だ。頼みに来た父親は、マフィアと距離をおいていた。今更虫が良いのではという牽制をやんわり込める。この辺りが絶妙なさじ加減である。
チンピラのようなキャラクターではこの雰囲気は出せない。マーロンブランド一流の演技である。父親も最初は怒りに震えていたが、図星を突かれてぎょっとする。
しかし、しばし考えた挙句、ドンは引き受ける。ここで観客は、父親は大きな借りを作ることになったことを印象付けられる。
序盤からここまで引き付けられるシーンがあるだろうか。その後は打って変わって明るい喧騒である。何と、一家の結婚式の一場面であったのだ。
この対比が何とも鮮やかでゾッとする。のどかで天気の良い日に平然と大量虐殺をやってのけるような、そういう二面性が支配している世界だということを見せつける。
いわゆる印象に残るシーンがいくつかある。圧倒的な存在感を伴うシーン、はたまた滑稽で悪い意味で脳裏に焼き付いたシーン。この映画では両方が見られる。つまりは完成度においてはアラがあると言わざるを得ない。
ただそのアラゆえに人の心を打つのか、引っ掛かりがあるのかと思うと功罪なのかもしれない。
その中で一番印象に残るといえば、ルイスのレストランのシーンと甲乙つけ難いがルカブラージの出ているシーンだ。
一見愚鈍そうに見えるが、その実ファミリーの殺し屋として様々な汚れ仕事に身を捧げて来たルカ。彼に潜む凶暴性はその佇まいから伝わる。冒頭で謁見のセリフを練習している愚直な様がかえって恐ろしさを際立たせる。命令であれば、どのような恐ろしい仕事であっても実行するのだろうという予感がする。そのルカ最大の見せ場は皮肉にも、自身が殺されるシーンである。
敵対勢力の場にスパイとして赴いたルカは裏をかかれて首を絞められ、殺される。その時の苦悶の表情、真に迫っていて一目見た時から脳を離れない。
この作品では様々な暴力、殺人のシーンがあるが群を抜いて光るシーンだ。
冒頭のシーン、このシーンとルイスのレストランのシーンがこの映画の山場だと確信している。逆にその他のシーンは蛇足と言っても良いだろう。そう言い切るだけの名シーンだ。
家族愛
若者が使う、仲間・絆という言葉が安っぽくて大嫌いだ。
絆と言うのはこの映画のドン・コルレオーネを中心とした関係性だと思う。
その関係性に脅しや畏怖が入り込もうと家族のためなら手段を選ばない。
その強固さこそが傷なんじゃないかと思った。
マフィア抗争の派手さではなく、一族の結束の強さを描く事で映画の美しさが増し、マーロンブランドの存在感が際立ち、マフィアのエグさが強調されて名作になったのではないかな?と個人的には思う。
馬のシーンはそれまでの平和から一転して衝撃が走る。
マイケルの成長物語でもあるのだけど、成長=破滅への道を辿る事に、男として格好良さを感じつつ、この道しかなかったのか?と虚しくもなる。
マーロンブランドの最期は何度見ても最高の最期だなと思います。
タイトルなし(ネタバレ)
ドンが素敵過ぎて✨✨✨
血で血を洗うマフィア一族
マイケルが頼もしい!
入院中のコルレオーネの手にキスをするところが感動
声も無く涙の筋と微笑みだけでこんなにグッと来るシーンになるとは…
ゴッドファーザーも息子の前ではただの父親なのだ
あの有名な曲があの場面で初めて流れるの!?
とビックリした
マイケルの女総じてウザイな
女とはああいうイメージなのか
徹底した対比に挟まれ、香り立つ気品
ニューヨークとシチリア。
父と子、仕事と家族。
聖と罪、仲間と孤独などなど…
とにかく徹底した対比が効果的でした。
底層には不在時すら存在感のあるドン・コルレオーネ、上層からは抑制された演出。
スケールが大きいにもかかわらずまとまりがあり、対比に挟まれた間から気品が香り立ってきます。
そして、その中で変わってゆくパワーバランス。
長尺なのに、全く隙のない作品でした。
コッポラの作風は自分好みではないのに、満点以外は考えられない。
「No」のひとことに、こんなに痺れるとは…
参りました…
高貴な映画
名作。
家族間の絆が深すぎて、ちょっと気持ち悪い(ひどい)という偏見を持っていましたが
何か「はぁ~・・・」と口と鼻から空気が出て行くような、何とも言えない家族間の人間関係。
それを見て「私は随分狭いものの見方をしていたんだなぁ・・・」と思いました。
映画の描写であって、実際は分からないけど、
・・・実際はもっと絆深いだろうし(^_^;)
何か私がずっと知らなかった、家族だの兄弟だのの在り方とか
そういうものを、というと大袈裟すぎますが、
でも、本当にひっそりと、上品と教えられた気がします。
一番感動した!という訳でもないのに
気付いたらゴッドファザーばっかり見たくなるのは何故だろう。
別にそこまで「面白い」訳じゃないのに・・・?
何かいつも気付くと
「何かまた観てみよう」
「それにまつわるお話、知識をみたい」と
面白かった映画を思い浮かべるのですが・・・
かなりの高確率でゴッドファーザーばっかり。
意味が分からない。
何か、目が行っちゃうんですよね(汗)
この映画って「感動!」とか「面白い!」って言うより
何と言うか「麻薬?」というか
何か気付いたら注目してしまうような、、そう、『魅力』があるのだろうなぁ
特にどこか「いいところを挙げろ」と言われても
全然分からないのだけど
何故か惹かれてしまうというか。
取り憑かれちゃったんだろう。
でも・・・
旦那さんも『全く』同じだったので安心しました。
恐らく、全世界中の人たちが同じような感覚を味わっているんだろうなと思いました。
魅力の勝利ですね
詳しい説明
iyahime.blog.fc2.com/blog-entry-28.html
god father 名付け親、洗礼時にたちあったもの
名作鑑賞
アル・パチーノが若い・・
一つ一つのドラマが面白い
時代を感じた
最強のコンビ:PUZO & COPPOLA
2023年最初の映画館鑑賞はこの作品に。若い観客が多くて嬉しかった。何回見ても飽きない、発見がある、感動する。これ以上望めないほど最高のキャスティングに改めて感動しました。照明、アングル、ヘアメイク、衣装、小道具、構成、脚本と全てが素晴らしい。ドアと窓だけでなく椅子の役割も大きいと感じました。ホテルとカジノ買収のためにラスベガスに行ったマイケルがグリーンに兄のフレッドを殴ったと指摘しますが、どうして知ったのかなと思っていました。今日見て氷解!フレッドの右目周りが青黒くなってた!殴るヤツはグリーンだと断言するマイケルの観察力と情報収集能力すごーい!このようにいつものようにパチーノ凝視でしたが、今回はマーロン・ブランドにも痺れました。そしてバルジーニ含めてファミリーのトップ達の面構えのいいこと!(2023.01.02.)
マフィアとか、人が殺される映画は関心なく見ませんでした。ところが家でアマゾンプライムが設定されてから狂ったように何十回もゴッドファーザーの1&2を見ました。魅入られてしまったのです。そして今回、スクリーンで見ることができました。嬉しい、ありがとう映画館!音がとても良かった。シチリアやお庭の小鳥の囀りがすぐ近くで聞こえました。BESTIAだから?(27.03.2020)
以下は映画館だからこそよく見えた細部です:
エンツォの義理父は、立派なウェディングケーキが来るとき、確かに先頭に居た!言葉を守った(というより、必ず自分の依頼はかなうから用意していたんだろう。あんなでっかいケーキ、数日前から準備しないと無理じゃ!)。
パパ・コルレオーネのお葬式はボナセーラが担当していて、居た!
マイケルと連絡つかないケイはNYの家を訪ねる。その時の彼女のストッキングはバックシーム!
アル・パチーノ、小声で言葉数少なく眼で素晴らしい演技をする。小柄なところもいい💕
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