「マリオ・プーゾの小説を映画化した、コッポラ監督作品。Ⅰ〜Ⅲまであり...」ゴッドファーザー まゆうさんの映画レビュー(感想・評価)
マリオ・プーゾの小説を映画化した、コッポラ監督作品。Ⅰ〜Ⅲまであり...
マリオ・プーゾの小説を映画化した、コッポラ監督作品。Ⅰ〜Ⅲまであります。評価が高いのはⅠとⅡ。Ⅰでゴットファーザーを演じるのがマーロン・ブランド、Ⅱではロバート・デ・ニーロ。跡を継ぐ息子役はアル・パチーノ。一作につき3時間近くあり、重厚な長編で見応えあります。
マフィアの抗争を巡り、当初は跡継を拒んでいた末子であるアル・パチーノが宿命的にゴットファーザーになるのですが、容貌がどんどんマフィアらしく変貌していく演技は圧巻です!
ちなみに、私のオススメはⅠのゴットファーザー役であるマーロン・ブランド。口に綿を含んでわざと滑舌を悪くして実年齢より遥か年上の役に臨んだと言われています。静かで凄みのある迫力ある演技は、確かにマフィアのボスにしか見えません。しかしながら、鑑賞者はマフィアのドンに恐怖を抱きながら、少しずつファミリーたちへ感情移入していきます。なぜなら、殺し合うマフィアたちも、私たちと同じように家族のことを心配したり夫婦のことで泣いたり悩んだり、嬉しい時は笑ったり喜んだりしながら懸命に生きているからです。
ドン・コルレオーネが亡くなるシーンはとても美しいです。
映画通にしか分からない難解なタイプの作品ではなく、普通にストーリー面白いです。登場人物が多いので最初は戸惑いますが、注意深く一つ一つ丁寧に場面を観察していくと、段々見えて来ますので心配無用です。食事のシーンが多く、イタリア特有のお菓子カンノーリが出て来たり、原作の小説には、映画では描かれなかったエピソードや登場人物を楽しむことも出来ます。昨年2022年は50周年で、U-NEXTではこの作品のメイキングを別の俳優陣で撮ったドラマが放映されていました。朝10時頃から見始めて、全話終わったのがその日の夜10時くらいでした。こちらもとても面白かったです。