ケープ・フィアーのレビュー・感想・評価
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久々に見たけど、 やっぱ怖かった。 デ・ニーロのやさしそうな顔のし...
久々に見たけど、
やっぱ怖かった。
デ・ニーロのやさしそうな顔のしわ、
理知的にも見えるし、
それなのに、急に無表情になり、
怒りにゆがむ顔怖かった。
弁護士の娘役のジュリエット・リュイスのあどけなさ、
世間知らずのくせに生意気も言う、
大人への憧れと反発心もうまく演出されていて、
よりいっそうデ・ニーロの狂気を引き立てる。
狂気の128分。
ふとしたきっかけでの初鑑賞だったが楽しめた。
デ・ニーロ×スコセッシという事でやや期待して見たが、序盤のカメラワークや全身タトゥーだらけのデ・ニーロを見て掴みは完璧。
その後のストーリー展開も非常に面白く、唯一無二の魅力に溢れた怪作であった。
まずはデ・ニーロ演じる復讐鬼と化したサイコパスの造形が素晴らしい。タクシードライバーのトラヴィスを追い落とす勢いで役を演じきっている。後年のホアキン版ジョーカーにもかなり影響を与えたのではないだろうか?
このキャラクターがいるだけで映画の価値がグンと上がる。
加えて、スコセッシ独特のカメラワーク。緊張感をしっかり維持しつつテンポ良く展開していくストーリーも素晴らしかった。
総じてスコセッシとデ・ニーロの個性が光る怪作であった。カルト的人気も頷ける。
目に見える恐怖よりも
最初は読み書きも出来なかったのに、自分の弁護に手心が加えられていたと知るや努力に努力を重ね、法を熟知し、身体はビルドアップさせ、綿密に復讐計画を企てる恐ろしさ。殴ったりブッ殺したりというより、そういう服役中の努力のほうがジワジワ恐ろしい。
失う恐怖を学べ
ロバートデニーロ扮するマックスケイディは14年ぶりに出所した。マックスケイディをかばわなかった弁護士に不満を持ち復讐していく。全く忘れていた弁護士に失う恐怖を学べとマックスは言った。
字が読めなかったのに弁護士に匹敵する力を持つとは大したもので、法律に触れない様に攻めて来る。まずは飼い犬が毒殺された。次に愛人に鉄槌を。家族にも亀裂が生じてきた。じわじわっと迫る恐怖。さすがロバートデニーロ、凄いね。
スコセッシが監督だったのか!
この辺りでストーカーと言う言葉が認知され始めた
ように記憶してます。
ロビンウィリアムズのストーカーなんて映画もあったな。
当時なら粘着質で怖く感じてたかもしれないけど、
今見ると、もっとエグいストーカー犯罪もニュースで
見たりするので、案外何もして来ないなと感じた。
それでもラストは怒涛の展開が待ってるのだけど、
もっとジワジワ迫って来る感じが欲しかった。
スゴく気になったところがあって、
主人公が
「分かったぞ!アイツは自由に出入りできるんだ!」
と謎をついに解いた!みたいなシーンがあるんだけど、
どうやって入ったか説明がなくて、
そう言えば、ストーカーのどこにでも現れると言う体質
を雑に使ってるよなと引っ掛かりました。
車の下に張り付いてるところはとても良かったです。
見終わってから監督がスコセッシと知り、
スコセッシとデニーロならもっと重厚に出来たんじゃ
ないかなと思いました。
そう言えば、90年代の映画ってどれを観ても
ジュリエットルイスが出てたような感覚があります。
「復讐の決意」にすがる男。
よくもまぁ、こんな人物を創り出したものだと、感心を通り越して呆れてしまうほど。 アメリカの刑務所の環境がどれほど非人間的なのかは実感として想像できないので、デニーロ演じるサイコ男の信じがたいほどの復讐心を慮ることは難しい。 が、それにしても何なのであろうか、自分を担当した弁護士に対するこの凄まじい恨み方は…。
地獄で自分を失いかけた男が、「復讐の決意」にすがったということらしい。 しかし、この決意は比類が無いほど強力で、文盲の男を博学の法律家へと蘇らせ、善悪の観念など軽々とまたいで過去の復讐へと突き動かしていく。
げに恐ろしきは、男の執念。 この狂気の男が、祈祷のようなうわ言を呟きながら川に沈んでいくラストシーンは、脳裏に焼き付いて離れないほどに強烈なインパクトを放つ。 物語全体に息づくリアル感もまた凄まじく、観始めたら最後まで憑りつかれたように見入ってしまう作品だ。
デニーロの鬼気迫る演技だけでなく、出演俳優が全員素晴らしい。
それぞれの才能を最高レベルまで引き出したスコセッシ監督の演出力はさすがの一言。 これで名を挙げたというウェズリー・ストリックの脚本の出来の良さも、作品の完成度を底上げしている。 世間の評価以上にスゴイ作品で、誰にでもお勧めできる傑作だと思っている。
ちなみに、外国人と日本人では、時間を捉える感覚が根本的に違うと、昔、言語学の本で読んだことがある。 だから、過去や未来の表現の仕方が違うし、欧米人は日本人よりもずっと過去に対する記憶が鮮明で、執着やこだわりも強いらしい。
現実社会では、個人でここまで過去に執着する異常な人間はそうそう現れないだろうが・・・
いや、かの国の老皇帝はすでに、過去に執着するあまり、理不尽な「復讐の決意」を実行に移してしまっているではないか。
これ以上、酷い悪夢にならないことを祈るしかない。
ヒッチコックのサイコスリラーを現代的サイコスリラーに仕立て直した映画と言えるでしょう リメイクというよりリフォームでしょうか
1962年の「恐怖の岬」のリメイク
オリジナル版の主演はグレゴリー・ペック、敵役がロバート・ミッチャム
どちらもチョイ役で本作にも主演しています
なかなかに怖い作品です
演出もスコセッシ監督、ヒッチコックに挑戦す!というような味わいです
というのも撮影も、美術も、音楽も、タイトルロールもヒッチコック作品のスタッフが起用されているぐらいで、スコセッシ監督がそれを狙ってやってます
中でも音楽は、ヒッチコックスタイルそのもの
バーナード・ハーマンは「サイコ」などヒッチコックの黄金期の作品の多くを担当した偉大なひと
そのひとが残したお蔵入りの楽譜を、これまた偉大な映画音楽家のエルマー・バーンスタインが本作の為に編曲し直して、演奏も本人が指揮したというものだから、音楽の質はとても高いものです
サイコスリラーの映画を観ている満足感に浸れます
ヒッチコックの作品は、あらかた観ているというひとなら、ニヤリとするシーンの連続と思います
主人公の奥さん役ジェシカ・ラング
ブロンドの小柄かつ細見で、白い衣服を着用するなどヒッチコック作品のヒロインぽく仕上がっているところは特に嬉しいところ
ヒッチコックのサイコスリラーを現代的サイコスリラーに仕立て直した映画と言えるでしょう
リメイクというよりリフォームでしょうか
ロバート・デ・ニーロの演技は、確かに圧倒的な熱演で印象に深く残ります
ところが、本作品に本当にマッチしていたのか?というと何か違っているのではないかという疑念が残りました
ただヒッチコック作品の雰囲気を未だに恋しく求めているからそう思うだけなのかも知れません
デニーロのキレ芸はやはりタクシードライバーの時が最高で、どうしても...
デニーロのキレ芸はやはりタクシードライバーの時が最高で、どうしてもそこと比較してしまう自分がいる。最近は枯れて温和な役柄も増えたけど、豹変するんじゃ…という疑惑がどの作品でも頭にかすめてしまう。笑
異常者と健常者の狭間
ロバート・デ・ニーロは「タクシードライバー」で開花させた「異常者と健常者の行き来」、いわば「ジキルとハイド」のような演技をこれでもかこれでもかと展開する。我々はその恐怖とインテリジェンスに怯えながら、知らず知らずその世界に引き込まれていく。
最後に水底で神の言葉を叫びながら死んで行く主人公。ロボットやエイリアンより怖いのは、人間だと思った。
すごくすごく嫌な気持ちになる。こういうのはどうにも出来ないのだろう...
すごくすごく嫌な気持ちになる。こういうのはどうにも出来ないのだろうか。
最後はもうホラー映画。
疚しいことがなければ問題なかった。
弁護士の娘ジュリエット・ルイスが一番いい。『羊たちの沈黙』あたりからサイコ・ブームが到来したような気がしていた。ストーカー犯罪が世間をにぎわすのもこのあたりからだったか?ストーカー犯罪を未然に防ぐのは難しいということを提起したような社会派映画としてとらえることが出来るかもしれない。正当防衛や私刑、銃社会など、アメリカ社会にも存在する加害者への保護といった問題も見え隠れする。
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