黒い牡牛のレビュー・感想・評価
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牛を守ろうとする純粋な少年
人間に家畜と決められ、当たり前に搾取され殺される牛ですが、
牛を守ろうとする純粋な少年の話です。
嵐の夜、母牛を亡くして、木の下敷きになっていた子牛を助けますが、
その後も、闘牛などから、一生懸命に守ろうとします。
僕の評価は、3.5と4の間ですが、名作あつかいされるのも分かる。
素晴らしいテーマだと思います。
世界が、この少年の様な純粋で優しい人間ばかりだったら、素晴らしい世界だと思う。
闘牛は、絶対に反対だ!!!
牛いい子なだけに少々心配
小学校を卒業した年齢の割にはレオナルドが幼すぎる気もするが、あんまり芸達者すぎない子役で安心もする。理不尽な奴などおらず脚本に隙がなく最後は手に汗握れて関心しきり。
牛がすごくいい子なのだがあれは牛の好演技なの?動物が虐げられていなかったのか心配になるが、某との戦いは心配しなくて良い映像でほっこりした。
メキシコ・シティの休日
闘牛というのはどういうものか初めて知った。勇敢な闘牛には恩赦が与えられるとは!牛を尊敬し愛でる文化なんだろう。
前半は大袈裟な劇伴がいちいちついていること、男女、父と息子、職業があまりにステレオタイプで、皆が流暢に英語を話し台詞も大仰でついていけなかった。メキシコ・シティにレオナルドが着いてからも有り得なくて頭の中が❓️。でもだんだんとこれはレオナルドとヒタノの「ローマの休日」なんだと思い至った。
闘牛場の場面で劇伴は消え興奮する観客の歓声と緊張と沈黙が支配する。その中でヒタノに完全に感情移入した。闘牛士の姿は美しいダンスのようだった。そしてヒタノは強く勇気があり何よりも美しかった。
トランボ不遇時代の不朽の名作
映画ファンなら ダルトン・トランボをご存知でしょう、理不尽な赤狩りにあいハリウッドを追放された名脚本家、「ローマの休日」の脚本のゴーストライターとしても有名です。本作は彼が生活の為、B級映画専門のキングス・ブラザーズ・プロダクションで偽名で働いていた時代に書いた名作です。
大衆受けしか頭にない社長の無理難題を安い脚本料で量産したトランボへのご褒美なのでしょうか、真面目な本作の製作を承知しました。本作はトランボがかってメキシコの闘牛場を訪れた折に万雷の喝采の中で一人だけ泣いている少年を見かけたことが創作のきっかけと語っています。
勿論、本だけではありません、主人公の少年(マイケル・レイ)をはじめ俳優や撮影スタッフに至るまで良いものを創ろうと言う本気度、情熱を感じます。闘牛という世界観も現地の人々の共感を得やすかったのでしょう、全面協力が得られたようです。
闘牛場の場面も良かったですが、ピューマに襲われるシーンも素晴らしい、CGなんて無い時代に動物たちのアクションの凄いこと、B級プロダクションなんて言って失礼しました、キングス・ブラザーズ万歳と叫びたくなります。時代を超えた感動ドラマ、不朽の名作です。
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