グラディエーターのレビュー・感想・評価
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骨太な復讐劇。俳優陣がハマり役で良かったです。 リドリー・スコット...
骨太な復讐劇。俳優陣がハマり役で良かったです。
リドリー・スコット、この歳になっても多作で衰え知らずで素晴らしいですよね。続編が楽しみです。
続編大丈夫?超えられる?
初見です
続編の前に一度観たかったのでこの上映は嬉しいですね。
当たり前ですが大ヒット作のリバイバルですからむちゃくちゃ面白い
壮大な戦場から窮屈な奴隷生活のギャップ
名君と世継ぎ問題に絡むどろどろした政略
重厚で惹き込まれる登場人物
スカッとするのかい?しないのかい?というドキドキの展開
正直続編はこれを超えられるの?という不安すら覚える傑作でした。
闘志、怒り、哀しみ、希望を内に秘めた主人公を見事に演じたラッセル・クロウ
ギリギリで壊れゆく精神状態を怪演したホアキン・フェニックス
もう言うことないですね。
私みたいに続編の為に前作も復習したいという方、配信動画もいいですが映画館の迫力で見れるのはまたとないチャンスだと思いますよ
Ⅱを観る前におさらいを。
数回、TVの画面では観たが、今回グラディエーターⅡの公開を前に再上映。せっかくなのであの迫力を大画面で。
近年、ラッセル・クロウは画面に出る度に、マキシマスと比較されてしまうが(もちろん私もそうなのだが)やはりラッセル・クロウはこの剣闘士の姿が印象強い。コロッセオで敵を倒し、コモドゥスと対面して背中を向けて立ち去る場面、かっこいい!ただコモドゥスがホアキンだったのねえ。知らなかったわあ。
何度見ても殺し合いの場面は恐ろしいし、とんでもない事を当時はしていた、嫌な時代。
24年前の映画だけど、今観ても迫力あるし凄い。また同じ監督で続編、予告観ただけでもかなりのスケール、今作では出来なかったことをⅡでは撮ってるんだろうなあ。
とても楽しみ〜、早く観たいよ!
古さを感じさせない素晴らしい作品
映画館で見逃してずっと観たかったのですが、自宅で観るには物足りないと、チャンスを伺っていました。やはりスクリーンで見るべき作品です。コロシアムに行ってるような臨場感です。残虐なシーンは今の時代は少し抵抗を感じますがサムライ映画と同じ、歴史的背景があるので、素晴らしいと思います。早くⅡも観たいです。
2に向けてリバイバル鑑賞
恥ずかしながら今回初めて本作を観たのですが、大画面で迫力の映像を観られて本当に僥倖でした。だいぶ前の作品だけに、リマスターとはいえちょっとCG感は残りますが、それでも映像だけで感嘆します。
ストーリーもひたすらアツく、飽きることなく3時間近くがあっという間でした。
そしてラッセル・クロウ、ひたすらかっこいい。
2は果たしてこれを超えられるのか…
続編が心配になるほど、あまりに綺麗にまとまった作品
子供の頃に見たきりの本作。リマスターということで劇場へ。
子供の頃は戦いの派手さばかりに目がいっていたが、今見てみるとその濃密な人間ドラマに唸ってしまった。主人公の「もうちょっと融通が効いたら出世できた」感や、ヒロインの「気持ちはわかるがもうちょい立ち回り方あったやろ」感や、ライバルの「あまりに面倒くさい」感や、先代皇帝の「政治はできても家族のパパには向いてなかった」感など、立場や待遇はそれぞれだが、抱えているものや問題点は実にホームドラマめいている。それをドラマチックに、歴史ものにしつつアクションとして飽きさせない。なんとまとまりのいい名作だろう!
しかしこれだけ綺麗にまとまり完結を見た作品の続編を、最近煮え切らない作品を連発しているスコット監督が作れるのか余計に心配になってしまうところ。
圧倒的なビジュアルと音響によるフィジカルエンターテインメント!
11月公開の2を楽しむためが目的ですが、
せっかく劇場公開するので4Kリマスター版を鑑賞。
ストーリーは率直に申し上げて
珍しくない話なので、驚きはありません。
但し、ビジュアルのつくりこみが圧倒的ですし、
音響・音楽も相まって芳醇な完成度になっています。
24年前の作品とあって、
ラッセル・クロウ、ホアキン・フェニックス、
そしてコニー・ニールセンが実に若々しく
エネルギッシュで迫力のある演技を見せてくれます。
最初からずっと観ながら考えていたのは、
「どういう落とし前のつけ方をするか?」ということ。
きっと復讐は果たされるが、それだけか?と思って
いたら、中盤から布石が打たれていた、
死後に会う的なワード。
これがラストにつながっているとわかった瞬間が
カタルシスでした。
もちろん、フィジカルにエンターテインメントする
劇場で観る価値のある作品になっていて、
大満足でした。
2への予習はバッチリできたので、
11月を楽しみに待ちたいと思います!!
いわゆるIMAX等での視聴がおすすめだが…。
今年369本目(合計1,461本目/今月(2024年10月度)20本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。
今年は「~2」の上映が決まっていて復刻上映されたようです。そのため扱いとしてはそれほど多くはないようです(というより、「敗れざるもの」が1日8回とかすごい…)。
少し前の作品になりますが、今見てもちょうどいいなといったところです。高校世界史まで含めればこの時代のいわゆるこうした人たちの存在がいたことは学習しますからその点でも理解がしやすく、また映画の扱う範囲が実質一つに絞られているのでストーリーのブレもないので見やすいといったところでしょう。
しいて言えば、このタイプの映画って、ドルビーだったりIMAX上映だったりで見るものというイメージって結構あるような気がするんですが(多分、作品としても(各国で名前は違っていても)IMAXみたいなところで見ることが想定できる)、そればかりは「~2」のおさらい編で復刻上映された本作品ではそこまでの贅沢は仕方なしといったところです。
特に気になる点はないですが、若干今の一般的な映画より若干長い(155分)ので、お手洗いなど気にされる方は前方推奨かな(目がちかちかシーンは基本的にありません)。また、この時代のローマの事情についてもさくっと教科書など残っていれば見ておくとよいかなというところです。
ジェラシー
2024年の Ⅱための予習鑑賞しました。
グラディエーター Ⅱは、
どんな風に I から継続するのか、
復活するのか、楽しみ楽しみ。
予告編を見ると、
リメイクのような気がした。
Ⅰ は、愛の裏側 ジェラシー ですね。
井上陽水の歌詞より
シーザーに推されない者に
生じるものはジェラシー
^_^
グラディエーター
「ブレードランナー」の巨匠リドリー・スコットが、古代ローマを舞台に復讐に燃える剣闘士の壮絶な闘いを描き、
第73回アカデミー賞で作品賞・主演男優賞など5部門に輝いた歴史スペクタクル。
古代ローマの皇帝アウレリウスは、信頼を寄せる将軍マキシマスに次期皇帝の座を譲ろうと考えていた。
それを知った野心家の王子コモドゥスは父を殺して玉座を奪い、マキシマスに死刑を宣告。
マキシマスは故郷へ逃れるが、コモドゥスの手下に妻子を殺されてしまう。
絶望の中、奴隷に身を落としたマキシマスはやがて剣闘士として名を上げ、闘技場で死闘を繰り返しながらコモドゥスへの復讐の機会を狙う。
主人公マキシマスをラッセル・クロウ、
宿敵コモドゥスをホアキン・フェニックスがそれぞれ演じた。
2024年、続編「グラディエーターII」の公開にあわせて、本作も4Kデジタルリマスター版でリバイバル公開される。
グラディエーター
Gladiator
2000/アメリカ
大作!
来月公開のグラディエーターII の予習として「グラディエーター 4Kデジタルリマスター」を劇場で初鑑賞。
ストーリーは奇をてらったものではなく王道。
だが、大作はそれでいいと思ってます。豪華な俳優陣の素晴らしい演技、VFX、多くのエキストラを使った大掛かりな戦闘シーンを堪能するもの。
当時はまだ26歳くらいでしょうか。ホアキン・フェニックスの悪役っぷりが素晴らしい。前日に「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」でガリガリの姿を観たので、改めて凄い俳優だなと感じました。
民衆や部下からの人望があるマルクス・アウレリウスの強い姿に憧れを抱いていたルシウス。次作でどのような男に成長したのか、今から鑑賞が楽しみです。
シスコン独裁者
『グラディエーターⅡ』の前に劇場で観れてよかった。昔、DVDで鑑賞した記憶を一新する迫力に圧倒される。コロッセオに集まった5万人の観衆の歓声が地響きのように聞こえてくる。
完璧主義者であるリドスコ監督のこだわった衣装・美術。当時の残虐ショーをこれでもかと再現してしまう徹底ぶり。鑑賞するのにも体力が必要ですね。
あの可愛いルキウスがグラディエーターとなるなんてワクワクします。デンゼル・ワシントンも出演するし、続編が待ち遠しい。
マキシマスよ、永遠なれ
中学生の頃にTSUTAYA借りて観た作品がまさかの映画館で観られるなんて…ほんまに感激すぎて😭😭上映してくれてほんまにほんまにありがとうございます🙏
ラッセルクロウをこの作品で知り、子どもながらにそれ以降TSUTAYAでラッセルクロウ出演作を観まくるという。これもまた思い出の作品。
新皇帝に忠義を示さなかったことにより、家族を殺され剣闘士になる男、マキシマスが主人公。復讐がメインではあるんやけど、このマキシマスという主人公がなんとも魅力的。家族、仲間思いの優しさもあり、闘いとなると誰よりも頼りになるリーダー。マキシマスに対抗するのがホアキンフェニックス演じるコモドゥス。こいつがまた憎たらしいし、シスコンだしほんまに嫌味。ホアキン好演!
あらためて見返すと、ああこんなシーンあったなあ〜とか小さい頃に観ていたせいか当時は難しい映画という印象やったけど、マキシマスの愛と漢としての美学を描いた作品やなあと思う。最後のシーンは思わず涙。
劇場公開中なので観たことがない方もある方もぜひ!
Ⅱもはやくみたい!!
暴君マルクス・アウレリウスに、人生を壊された三人。
映画の中では”賢帝”のように評される先帝マルクス・アウレリウス。
けれど、どこかじゃ?と思ってしまう。
「お前がダメなのは、父がダメだからじゃ」と言われて嬉しい子どもがいるのだろうか?
息子が自分の期待に合わなかったからと、あからさまに、その息子の前で、自分の期待に応える息子をかわいがる父(今なら心理的虐待に入る)。
領土拡大したから、偉大な皇帝?まるでロシアのプーチンだ。
そうやって、原住民を蹴散らし、被害を与えておいて、死期が近づき、己への後世での評価を気にし、「私は何をしたのだろうか」って。
自分のことしか考えない。
「共和制に戻す」っていきなり言って、さも良さような人になっているが、段取り考えない。思い付き。組織変更の苦労をすべてマキシマスに丸投げ。そんなの引き受けたくない。
上に立つ才の無い2代目を、わが子可愛さに2代目にして、つぶれていく組織は多いから、それをしなかったのは英断。でも、それにしたって、根回しして、周りの重臣を巻き込みながら、息子の気持ちに寄り添いながら、穏やかに代替わりしたのならこんなことにはならなかったのに。急いては事を仕損じる。その典型。
老いて、自制が効かなくなり、死期も近いことから衝動性が止められなくなったのだろうか?
そんな父の元に生まれてしまった姉と弟。
姉は、マキシマスに「嘘ばかり」と評され、「そうしなければ生きていけなかった」と返す。どんな生活を送ってきたのだろうか?日本の”大奥”のような暗殺・権謀に幼いころからさらされたのだろうか?『英国王のスピーチ』に出ていたように、乳母たちからの虐待? 実際、ヨーロッパ貴族の子弟は、召使たちからの性被害にあっていた人が多いと聞く。そんな中で、権謀術にたけたのだろうか?
弟も、かしずかれていても、己の欲のために動く召使たち・取り巻きに、よいしょされ、下げずまれて、生きてきたのだろうか。誰にも安心して甘えられず。
母は?
父は評価するのみ。
二人は、お互いのみを頼りとするしかなかったのか。
マキシマスには、そんな親子関係など、想像もできなかったのだろう。
ひたすら、妻と子の元に帰りたかったマキシマス。子は目に入れても痛くないほどかわいいはず。誰にとっても。
だから、せっかく、コモドゥスに一矢報いるチャンスが巡ってきても、息子と同じ年頃のルキウスがコモドゥスの前に立つと諦めてしまう。
ルッシラが裏切っても、ルシウスを守るためだろうと許してしまっている様子。
マルクス・アウレリウスが、マキシマスに固執しなければ、こんなことにならなかったのに。ちゃんとマキシマスの望みを叶え、故郷に帰し、そののち呼び出せばよかったのに。
マキシマスとコモドゥスとの間には、ゲルマニアへの遠征以前から確執があったのだろうか。コモドゥスがゲルマニアに到着した時点で既にマキシマスからコモドゥスへの思いやりも敬意もない。”父”として慕う先帝を殺された思い、(実)父殺しをした輩への思い。そのうえでのコモドゥスへの対処。軍は自分の味方、コモドゥスには何もできないという驕りがあったのではないか。
そんな確執に巻き込まれて亡くなったマキシマスの妻と子が不憫でならない。
確かに、コモドゥスは、マキシマスから妻と子を奪った。
でも、コモドゥスから父と栄光を奪ったマキシマス。勿論、それは父の咎で、マキシマスのせいではないのだが。
『三国志』で、劉氏が息子を差し置いて、劉備に国を譲ろうとした時の劉備の対処と比べて、なんとも拙い。戦いにはたけていたが、情勢を見るのは下手だったのか。辺境にいたから、ローマの情勢がつかめなかったのか。
★ ★ ★ ★ ★
なんたる愛憎劇。
求めるものを得られなかった二人。
帰郷したかっただけのマキシマス。
父の、姉の、民衆の愛を得たかっただけのコモドゥス。
初見では、ホアキン・フェニックス氏の演技に魅了された。
この方は、他の映画でも、得られぬ愛を乞う演技が本当に上手い。
そして、この映画では、青白い顔、目の下のクマ。監督による演出だそうだ。
皇家のやんごとない生まれの立ち振る舞い。視線の投げ方。
それでいて、中二病らしい繊細さ。壮大なことを考えていそうでの短絡思考。脚本・演出とはいえ、この方が演じるとハマる。
姉から渡された薬を飲むときの表情。”毒”?と怪しみながらも、飲み干す姿。そしてなんでもなかった時のかすかな表情。緊張感あふれてドキドキする。
そして、ニールセンさんの演技にも共感する。
いかにも、権謀術にたけた登場。
息子を思う気持ちと、弟を思う気持ちの変化。やつれ具合。
何度か見直すうちに、クロウ氏の繊細な演技に気づく。
カリスマ性のある将軍・グラディエーターの役。
強さが目立ち、初見では猛々しさだけが印象的だが。
故郷を、妻・子を思う時の表情。こんな穏やかな表情をするんだ…。
そして、ルキウスを演じたクラーク君。
母と叔父の愛情を疑わない爛漫さ。
それでいて、自分の発言で、叔父と母の仲が崩れていくことに目を白黒させながら、母を気遣う姿。夫婦喧嘩の間に挟まれた子のようで、抱きしめたくなる。
ジュバが、たんなる愛憎・復讐物語を昇華させる。
背筋の伸びた、フンスー氏の言い方が良い。
衣装や舞台背景が煌びやかで重厚。
ローマの皇帝の館。
グラディエーターの周りは、赤土色。
マキシマスが乞う農村風景。
世界観に酔わせてくれる。
★ ★ ★
この作品は、音楽も称賛されているのだけれど…。
私は、時折、『パイレーツ・カリビアン』を思い出してしまって…。
一瞬、私は何を見ているのだっけ?と混乱してしまう。
★ ★ ★
実話をもとにしたフィクション。
Wikiによると、
コモドゥスは、マルクス・アウレリウスのたくさんの子どものうちで、ただ一人成人した男児で、父の溺愛を受けていたそうだ。父の存命中から、10代で副帝になって、父の死後、皇帝になったとか。
初めは、それなりに皇帝として政治を行った。けれど、妻の一族を重用し、それに危機感を感じた姉・ルシアにより暗殺されそうになったとか。
その後くらいから、重臣を処刑したりして…。
ヘラクレスの生まれ変わりと自称して、実際にコロシアムで動物と戦ったりしたとか。
最終的には暗殺されたとか。
この映画の元ネタになった先行映画もあるらしい。
時代考証の専門家に監修してもらっていたらしいが、その人たちの指摘より、演出を優先したとDVDについていた解説で、監督が言っていた。「あなたの言うことって絶対正しい?実際に見てきたのか?」とか言って。
なんて、失礼な!と怒りたくなるが、指摘通りに作っていたら、あのうっとりするような衣装も、迫力ある戦いシーンも無くなっていた。映画は映画と割り切るべきなのだろうな。
★ ★ ★
ローマ時代の絵巻。
迫力があるシーンが多い。
蜂起とか、元老院の暗躍も多少描かれるが、
結局、マキシマス・コモドゥス・ルッシラの愛憎劇に終始して、場面もコロシアム主体となり、物語は小さくまとまっている。
その分、コモドゥスとルッシラの心情をたっぷり描き、マキシマスのアクションもたっぷり堪能できる。
加えて、プロキシモの生き様、ジュバの死生観も興味深い。
筋をシンプルにした勝利と言うか。
そして、皇帝の地位が、民衆の人気度に頼っているらしいところが、映画や芸能が民衆の人気度次第なところとかぶってしまう。民衆の思いが移り気なところも…。
よくできた構造だなと思う。
ただ、私は、冒頭に書いた部分や、
クィントゥスの処世術に違和感を覚え、(あの時点で「剣を渡すな!」って言ったからって、マキシマスを運ぶのに、躊躇なく一番乗りしてくるって…)
コモドゥスがかわいそうすぎて、高評価をつけられない。
(マキシマスを運びたいのに、背が足りないから周りをウロウロしているルキウスはかわいいが)
㊟引用台詞はすべて思い出し引用。間違っていたらごめんなさい。
迫力満点、感動的で奇跡のような─
公開当時、劇場は結構がらがらだったと、ある映画好きから聞いたことがあります。実際に自分もDVDでこの作品を見たし、日本の興行成績も驚くくらいに低い。そういえば、エイリアンもブレード・ランナーも、後々どんどん評価されていったという印象です。
そもそもローマ帝国の話となると、スパルタクスとかベン・ハーといった不朽の名作があるのに時を経て何でまた作るのかという思いが・・・だから正直、ラッセル・クロウが一人佇むそのビジュアルに全く惹かれなかったし、なんか長いし、しぶしぶレンタルした気がします。そしてそれが予想外に面白くて、ビジュアルと音楽の素晴らしさですっかりこの作品の虜になってしまいました。
この作品以降、リドリー・スコットはもちろんのこと、ラッセル・クロウ、ホアキン・フェニックス、そしてハンス・ジマーという名前に目がいくようになりました。その名をもとに作品を選ぶことも多く、とかくホアキンとハンス・ジマーには多大な恩恵を受けた気がします。でも、この監督には何度も裏切られた(と勝手に思っているだけなのですが・・・)と感じています。もしかしたら、グラディエーターだけが奇跡なようなものだったと感じ始めています。だから、続編などもかなり不安なのですが・・・まぁ見る前のものをとやかく言うのはやめましょう。
最高の映像と最高の音楽の融合、それがまさにこの作品の醍醐味なのだと思っています。興奮や感動、悲しみや苦悩、映像と音楽でもってどっと押し寄せてくるような─。展開とストーリーもまた非常に分かりやすく自然とカタルシスを感じるようなエンディング。結果を知ってから何回見たか分かりませんが、見るたびに泣いてしまいます。あのリサ・ジェラルドの歌声が流れてくると、たまらんのです;;;
はじまりもかなり格好いいんですよねぇ。静かーに始まったと思いきや、迫力満点でド派手な戦闘シーンがバーンと来て、そして感動的で静かに悲しく物語が動き出す─。途中もたくさん見どころがあって、続編の前にどこかデカイ劇場でリバイバル上映してくれないかなと密かに思っています。これこそ大画面と質の良い音響に包まれながら鑑賞したい作品です。
ローマに捧げる挽歌
多分、ローマ皇帝の二人は第16代ローマ皇帝、マルクス・アウレリウス・アントニヌス帝と彼の息子である、ルキウス・アウレリウス・コンモドゥス帝がモデル。
偉大な父から放蕩の暴君へと委譲された帝国の歴史を大胆に脚色しながら、より深みのある人間ドラマと壮大なスケール、今観ても説得力のあるこだわりのプロダクトデザインで描き出す、歴史大作だ。
実はこれが2回目の鑑賞で、初めて観た時は気がつかなかったのだが、主人公・マキシマスと対立関係となるコモドゥス帝の人物描写がとても丁寧だ。
伝記的な記述よりもダメな子に描かれてる部分はあるが、「何故彼はこんな行動に出たのか」という部分をきっちり作り込んでいる。
そのお陰でラストまでの筋書きが収束していく流れに、淀みがない。
マキシマスを応援する一方で、コモドゥスへ憐れみを感じてしまう。
自分が求める「生きる意味」とは何なのか?
その問いを突き詰めたとき、相見えるマキシマスとコモドゥスは、その意味を永遠に失った哀しい二人の男だ。マキシマスの絶望の裏で、コモドゥスもまた絶望している。
帰る家を失ったマキシマス。家に居場所のないコモドゥス。二人はこんなにも似ているのに、どうしてマキシマスは愛され、コモドゥスは愛されないのか?
この悲しみしかない世界にに終止符を打つことが「自由」なのか。
悲壮で物悲しい物語の中で、ラストショットのコロシアム越しの夕陽だけが「生命力あふれる自由」を感じさせてくれる。
全編を通して、神話を観ているような気持ちにさせられる圧巻の映像美。その重厚な迫力は今も色褪せない名作だ。
パンフレットによると、左利きのコモドゥスは映画では右利きで、主人公...
パンフレットによると、左利きのコモドゥスは映画では右利きで、主人公マキシマスは架空の人物とのことだ。
ローマ帝国には冬がない。
世界の気候が今と異なっていたとしたら、考古学も根本的に見直さなければならないだろう。
ローマ帝国に限らず歴史の正確な資料は”無い”とされている。
というのが私の考えである。
想像の世界(リドリー・スコット監督はフィクションと断言している)だとしても壮大なセット建造とスケール感は見応えがある。
現代の支配構造と重ねて視聴すると、落とされても這いがる主人公の姿に感銘を受ける。
剣闘士試合の再現が見どころ。
ラッセル・クロウの優しくも悲しげな表情、ホアキン・フェニックスの悪役っぷりも文句なし。
高い完成度で大満足。
ラッセル・クロウの翳りある眼差し
公開当時に映画館で見ていたらもっと感動したかも知れないと思いました。「ベン・ハー」に似ているなあとかそんなこと考えながら見てました。音楽ハンス・ジマー、でも想像以上に弦楽器多用で少し感傷的過ぎるかなと思いました。
人物造型は単純ではなくて、マキシマス(ラッセル・クロウ)の軍人としての有能さ、国や皇帝への思い、謙虚さ、仲間や部下を大事にする、妻子への思いに説得力ありました。それは彼の翳りある美しい眼差しがとっても効いていたからだと思います。コモドゥス役のホアキン若い!こんな風貌のときがあったんだーとびっくりしました。承認欲求が強く精神的に弱く、自信と不安の間を揺れ動き、一歩まちがうと狂気スレスレの所に行ってしまいそうな人間の複雑さをホアキン・フェニックスは本当に素晴らしく演じている!と思いました。
血がドヒャーとか首が飛ぶとかそういう映像にあんまり強くないので怖かったです。リドリー・スコット監督、80代でもガンガンと積極的に映画制作をしているのは凄いと思います。だから来年、グラディエーターの2が公開されたら映画館で見たいです。
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