「続編が心配になるほど、あまりに綺麗にまとまった作品」グラディエーター Ko Fuさんの映画レビュー(感想・評価)
続編が心配になるほど、あまりに綺麗にまとまった作品
子供の頃に見たきりの本作。リマスターということで劇場へ。
子供の頃は戦いの派手さばかりに目がいっていたが、今見てみるとその濃密な人間ドラマに唸ってしまった。主人公の「もうちょっと融通が効いたら出世できた」感や、ヒロインの「気持ちはわかるがもうちょい立ち回り方あったやろ」感や、ライバルの「あまりに面倒くさい」感や、先代皇帝の「政治はできても家族のパパには向いてなかった」感など、立場や待遇はそれぞれだが、抱えているものや問題点は実にホームドラマめいている。それをドラマチックに、歴史ものにしつつアクションとして飽きさせない。なんとまとまりのいい名作だろう!
しかしこれだけ綺麗にまとまり完結を見た作品の続編を、最近煮え切らない作品を連発しているスコット監督が作れるのか余計に心配になってしまうところ。
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