蜘蛛女のキス

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

ファシズムが台頭する南米某国の刑務所を舞台に、政治犯と同性愛者の交流を描いたヒューマンドラマ。アルゼンチンの作家マヌエル・プイグによる同名小説を、「太陽を盗んだ男」の脚本家レナード・シュレイダーが脚色、「黄昏に燃えて」のヘクトール・バベンコがメガホンをとった。南米のとある刑務所。政治犯バレンティンと同性愛者モリーナという正反対の2人が、同じ房に収監される。映画好きのモリーナは、以前観た映画の話をバレンティンに語り続ける。バレンティンはそんな彼にうんざりし、同志と連絡を取ることもできず茫然と時を過ごしていたが……。ウィリアム・ハートがモリーナを演じ、アカデミー主演男優賞、カンヌ国際映画祭男優賞など数々の賞に輝いた。

1985年製作/ブラジル・アメリカ合作
原題または英題:Kiss of the Spider Woman
配給:日本ヘラルド
劇場公開日:1986年7月26日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第43回 ゴールデングローブ賞(1986年)

ノミネート

最優秀作品賞(ドラマ)  
最優秀主演男優賞(ドラマ) ウィリアム・ハート
最優秀主演男優賞(ドラマ) ラウル・ジュリア
最優秀助演女優賞 ソニア・ブラガ

第38回 カンヌ国際映画祭(1985年)

受賞

コンペティション部門
男優賞 ウィリアム・ハート

出品

コンペティション部門
出品作品 ヘクトール・バベンコ
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映画レビュー

5.0ヘクトール・バベンコの傑作

2023年9月16日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

購入しておいた2枚組DVD(HDリマスター版)を鑑賞🎥
やっぱり、この映画は凄い‼️

ファシズム台頭する南米某国におけるテロリストとホモの物語であるが、最初は他人だった2人の男が友情を芽生えさせていく姿を、ホモが語る映画描写と並行して描いており、単調になりそうなドラマを見事に描き切ったヘクトール・バベンコの傑作‼️✨

この映画を深く知るには、DVD(2枚目)の特典映像「メイキング」が良い。約1時間50分にわたって関係者のインタビュー、当時の映像などがふんだんに盛り込まれて、「アメリカ映画において、メジャー系でない独立系映画が世界で評価された最初の芸術映画であること」が良く分かる。
原作者からは映画化の承諾がもらえず、当初はバート・ランカスターがホモ役を演じる気まんまんで準備されていたこと、そして様々な制約のもとで映画製作が動き出し……という苦労話を見ると「奇跡的に生まれた映画なんだなぁ~」と思う。そして、映画のエンドロールに「THANKS(謝意)」の一人にバート・ランカスターが記されていたのも「なるほど!」と思う。
そして、カンヌ映画祭から一部削除を条件に出品したところ、ウィリアム・ハートがカンヌ映画祭主演男優賞を獲得。当時のカンヌではアメリカ映画は敬遠されがちだった事情もあったが快挙だったことも分かる。
そして、アメリカでの単館公開⇒拡大公開、ゴールデングロブ賞での受賞、アカデミー賞ノミネート&受賞など認められていく映画となった。1985年のアカデミー賞には黒澤明監督も会場にいたことが映されて、懐かしく思う🤗

本作は、ある種のミステリー映画っぽくもあるので、物語詳細は記載しないが、やはり傑作‼️✨

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たいちぃ

0.5超絶つまらない

2021年12月12日
PCから投稿

ホモ男と政治犯が刑務所の中でお互いの経験談を語り合ったり、映画の内容を話したりする対話シーンがダラダラ1時間以上続きます。話の内容もつまらないし盛り上がらないし、なんか意図があるのかもしれないけど、つまらな過ぎるので考えるのも面倒。
1時間過ぎたところでサスペンスな展開になりそうだけど、最後まで盛り下がったまま。別に難解でもないけど、観た人に何を感じさせたいのかサッパリわからず、専門家が褒めてる内容も1ミリも感じません。100%感性の作品なので合う人にしか合わないでしょう。人に薦められる映画ではない。
なんかこのドツボのカンジ、どっかにあったなあと思ったら「ムーンライト」だった。あれも生理的に受け付けなかった。

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越後屋

3.0浮かばれないモリーナ

2020年12月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

興奮

難しい

単に二人の語り合いからなる密室劇かとおもいきや、モリーナが話す映画の物語、無関心な素振りから満更でもない様子のヴァレンティン。

二人の仲が徐々に変化し始め、行く末が読めない展開から健気なモリーナに心配の眼差しで、蓋を開けたらヴァレンティンの180度様変わりな態度に薄情さが滲み出て、同志が知ったら大変だぁ。

それでも許す心、人間としての広い器を持ち合わせたモリーナの心意気で、絶望の淵を彷徨う一人の男とそれを愛する女を救ったことになるのか。

難解な事柄を提起しているような暗い印象から、互いに対する気持ちの変化、二人の関係性を微笑ましい眼差しで、作品を全体的にどう捉えるべきか、少し難しい!?

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万年 東一

5.030年ぶりに観た

2020年8月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

最初はシドニーで字幕なしで観た。
必死で聴いて観たから演技が刺さった。

久しぶりに観て、その頃の自分と会ったような懐かしさ、恥ずかしさ?
映画は一緒なのに自分がどんなに変わったか、わかる。英語は前より全然聞こえなくなった。

決して絵として美しいわけではない。

今見ると、男らしさ、女らしさ、誇りをもって生きる事、などがストーリーを超えてじんわりくる。

原作を読んでみたい。

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Momoko