「19世紀を再現」木靴の樹 ouosouさんの映画レビュー(感想・評価)
19世紀を再現
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19世紀の農村に暮らす小作農の日常。それは絵画のような美しさだが、現代人には計り知れない感覚もある。特にキリストへの祈りは印象的で、それによって日々が救われもするのだが、貧しいのに学校に遣る羽目になったり(それである一家は破滅に)、新婚早々養子を取らされたり、今の日本に生きるものからすると、教会による搾取のように見えてしまう。/新婚旅行で行ったミラノの光景も印象的。当時、田舎の農村から都会に出るとは、単なる場所の移動ではなく時代の移動でもあったのだ。あの場面だけ、急に時空がねじれて変なところに転送されたSFのようであった。
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