機械じかけのピアノのための未完成の戯曲

劇場公開日:

解説

19世紀末期のロシアを舞台に、退廃した空気の中の貴族の田園生活を描く。監督はニキータ・ミハルコフ。アントン・チェーホフの戯曲と数編の短編を基にアレクサンドル・アダバシャンとニキータ・ミハルコフが脚色。撮影はパーヴェル・レベシェフ、音楽はエドゥアルド・アルテミエフ、美術はアレクサンドル・アダバシャンとアレクサンドル・サムレキンが各々担当。出演はアントニーナ・シュラーノワ、ユーリー・ボガトィリョフ、エレーナ・ソロヴェイ、アレクサンドル・カリャーギンなど。

1977年製作/ソ連
原題または英題:An Unfinished Piece for A Mechanical Piano Pieza Incompleta Para Piano Mecanico
配給:日本海映画
劇場公開日:1980年12月20日

ストーリー

19世紀末のロシア。夏たけなわのある田園地帯。ヴァイニーツェフ将軍の未亡人アンナ(アントニーナ・シュラーノワ)の館に、近隣の地主(オレーグ・タバコフ)退役大佐、その息子、妻を連れた小学校教師プラトーノフ(アレクサンドル・カリャーギン)らが、将軍の先妻の息子セルゲイ(ユーリー・ボガトィリョフ)の新妻ソフィア(エレーナ・ソロヴェイ)に会うために久方ぶりに寄り集っている。アンナは、早速皆を前にして高価な自動ピアノを披露する。しかし、当のソフィアこそ、実はプラトーノフの初恋の女性だった。静かな生活を送っていたプラトーノフは、思いがけないソフィアとの再会で動揺する。やがて、夜となく昼となく、何の目的もない彼らの乱痴気騒ぎが繰り広げられる。遂に、そんな雰囲気の中でプラトーノフとソフィアが水辺で抱きあってしまった。二人の仲は、やがて人々の好奇の目を集め、たちまちスキャンダラスな騒ぎとなった。自らを責めながら、どうすることもできないプラトーノフは、意を決して川の中に飛び込んだ。彼の不在に気がついた人びとが寝着のまま川辺に駆けつけると、川が浅すぎて死ぬことができなかったプラトーノフがそこにうなだれているのであった。

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映画レビュー

3.0ロシアの貴族たちの舞台劇のような映画。

2022年8月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

2014年2月8日ソチ・オリンピックの開会式を見ていたら、ロシアの著名人が五輪旗を持って入場してきました。その中の一人に、ニキータ・ミハルコフ監督の姿がありました。結構背が高くて、ひげはトレードマークなのか、風格がありました。

その数々の国際映画祭で受賞するなど、ロシア映画界を代表する監督の1人であるニキータ・ミハルコフ監督特集を広島市映像文化ライブラリーで開催中です。今回の特集では、白軍と赤軍の闘いを描いたアクション映画「光と影のバラード」、チェーホフの戯曲などを原作にした「機械じかけのピアノのための未完成の戯曲」など、1970年代に制作された4作品が上映されます。
2014/02/09、日曜日の上映会に行きました。

舞台劇のようでした。ある裕福な家の中で久しぶりで会う人や家族などが集まり、お酒やゲーム、食事。そして近くの森や池ぐらいしかでないのです。ハチャメチャな宴会と後半からのシリアスな罵り合い。激しかった。

映像文化ライブラリーの解説によると、チェーホフの戯曲「プラトーノフ」他、数編の短編小説をモチーフに映画化した、ミハルコフ監督初の文芸作品。19世紀末期のロシアを舞台に、退廃した空気の中の貴族の田園生活をユーモラスに描く。
とあり、文芸作品といわれるように、セリフや感情表現に趣を置いている。

20140209@広島市映像文化ライブラリー

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M.Joe

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