間諜X27のレビュー・感想・評価
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たまには猫も尻尾をふる
話は第一次対戦中のオーストリアで、スカウトされたスパイをディートリヒが演じるサスペンス?映画。
戦前の映画でもヒッチコックとか今見ても楽しめるものはあるけど、これは少し退屈…というか、どこをどう楽しんでいいのかイマイチ不明で、後半は眠くなってしまった。
ディートリヒ七変化! ってほどお気楽でもないし、かといってスパイもの、と言うにはゆるい。マタ・ハリがモデルだというのでやや納得。
あとはロマンスか。ロマンティックスパイサスペンス…?
軍服パツパツの大佐がキャラといい表情といい宮崎アニメっぽい。
それでいえばディートリヒはクシャナ殿下っぽい。もちろん変装も含めて眼福でした。演技がとてもクールでクレバーだと思う。
ピアノの演奏シーンもよかった。
でも、あの黒猫に一番の賞をあげたい。
「次は同じ側で」ってかなり予言的なセリフ。
こんな粋なスパイは見たことない。名邦題が多い戦前にしては間抜けな邦題ですが、映画は力のこもった秀作です。
①銃殺される直前、兵士の掲げる剣の表面を鏡にして口紅をひき、兵士に蠱惑的なしなを作って微笑んだ後死んで行くディートリッヒの粋さよ!
名 花デ ィート リッヒ の女 性スパ イを堪 能せ よ!(暗号風)
名画「モロッコ」で有名なジョセフ・フォン・スタンバーグ監督と名花マレーネ・ディートリッヒの代表作。ディートリッヒの女優としての魅力をスタンバーグが最大に引き出した脚本と演出。作品の構成力や完成度でみれば「モロッコ」より優れている。ビリー・ワイルダーの傑作「情婦」と肩を並べるディートリッヒの妖艶な美しさと女の強さ、そして、それ故の女の弱さまで表現した作品。他に例えようもない唯一無二の女優の存在感に魅了されました。惜しいのは、フォード作品「男の敵」「静かなる男」で名演を残すヴィクター・マクラグレンが相手役として少し弱い点ぐらい。それでも、大好きな映画。女性スパイ・ディートリッヒを堪能する作品。
デートリッヒの魅力を存分に引き出した傑作だと思います
マレーネ・ディートリヒ30歳
細い長い眉、スラリと真っ直ぐな長い脚
冒頭いきなり結論として氷雨降るウイーンの街角に立つ彼女の脚のアップから始まります
やさぐれ感溢れる雰囲気が素晴らしい
前作のモロッコより更にキャラが立っています
スターになりかけているのがハッキリ分かります
お話の方もなかなかに面白いです
高級ホテルのカジノにシャンパン
いい女にいい男、高そうなドレス、粋な会話
主人公を男にすればそのままジェームズ・ボンドの世界です
中盤はポーランドの田舎ホテルに潜入しての垢抜けないおぼこい年増メイド姿の変装も可笑しく楽しめます
終盤のウイーンに戻ってのハードなクライマックスに突入します
ロシアのスパイをわざと逃がすシーン
レザーの飛行ズボンの股のところに拳銃を弄ぶ、なんというエロチックなことでしょう
デートリッヒの魅力を存分に引き出した傑作だと思います
マレーネ・ディートリッヒ
「反オーストリアか?」の問いに客が頷くと、女は警察を呼んで男を逮捕させた。その愛国心が気に入られ、早速スパイとなった・・・早っ。まずは軍の大佐が売国奴という評判であり、証拠が掴めなかった。いとも簡単に見破り、大佐は速攻で自害。次なる相手はロシア人将校がすっかりオーストリア人として空軍中尉となっていた。電話線も切られ、ピストルの弾も抜かれていたため、その場では逃げられるものの、再びポーランドに潜入し、ピアノの楽譜によって暗号を見破るなど活躍するが、最後にロシア軍大佐のヴィクター・マクラグレンを逃がしてしまったため祖国で処刑されることになったX27。
どこから愛してしまったのか?多分最初のキスだろう。堂々と「愛してしまったから」と吐くディートリッヒでもあるが、元軍人夫人であることも関係あるのだろうか?ちゃんとした身分もあったのに娼婦に身を落とした経緯も知りたいものだ。死に際のシーンに対してはかなり評判がいいけど、メイドに変装したシーンのほうが魅力あるような・・・
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