完全犯罪(1993)

劇場公開日:

解説

ひとりの魔性の女を巡り、2人の男の愛憎と欲望が交錯する犯罪計画の顛末を、二転三転するプロットの中に描いたサスペンス・スリラー。監督・脚本は俳優出身で、本作がデビュー作のウィリアム・カラン。製作はロジャー・コーマン主宰のコンコード・ピクチャーズで映画製作のノウハウを学び、モーション・ピクチャーズ・オブ・アメリカ(MPCA)を設立したブラッド・クレヴォイと、パートナーであるスティーヴ・ステイブラーの共同。撮影はケント・ウェイクフォード、音楽はプレイ・フォー・レインが担当。主演は「スリープウォーカーズ」のメーチェン・エイミック、「帝王伝説」のエリック・ロバーツ、「クリフハンガー」のジョン・リスゴー。「ロボコップ」のダン・オハーリー、ドナルド・モファットらが脇を固めている。

1993年製作/アメリカ
原題または英題:Love, Cheat & Steal
配給:松竹富士
劇場公開日:1994年6月11日

ストーリー

刑務所に服役中のリノ(エリック・ロバーツ)は、7年前に自分を裏切って密告し行方をくらました女、ベルマが裕福な銀行家と結婚したことを新聞記事で知る。彼女への復讐だけを支えに生きてきたリノは、仲間のビリー(リチャード・オドソン)と共に脱獄する。今はローレン(メーチェン・エイミック)と名を変えた彼女は幸福の絶頂にあった。優しく知的な夫のポール(ジョン・リスゴー)は、父親フランク(ドナルド・モファット)の経営する銀行を継ぐために町に戻ってきた。リノは夫婦の前に姿を現わし、ローレンの兄だと名乗って屋敷に滞在する。リノはポールの銀行内部の見取り図を手に入れ、現金強奪を思いつく。一方、ポールは銀行の副頭取ターナー(ジェイソン・ワークマン)が、南米の麻薬王のマネーロンダリング(不正資金浄化)に関与していることを突き止める。彼はまた、リノの正体を怪しみはじめ、警察署長トム(デイヴィッド・エイクロイド)に調査を依頼した。ビリーを仲間に引き込んだリノは、ローレンを脅迫して強奪計画を実行し、銀行の金庫内にあったロンダリング用の紙幣を奪う。隠れ家に戻ったリノは、あらかじめ誘拐してあったターナーを、事件に関わったと見せかけて殺した。彼は次にローレンを殺そうとするが、そこへポールが現われ、3人はにらみ合う。怒りにかられたポールは逃げるローレンを射殺し、リノは逃走した。だが、全ては夫婦の狂言で彼女は生きており、潜伏中のリノは逮捕された。トムが押収した紙幣は3人で分配し、完全犯罪は成功した。

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