かもめのジョナサン
劇場公開日:1974年10月26日
解説
群れから離れ、大空をさすらう1羽のかもめ、ジョナサン・リビングストンの苦悩を描いてベストセラーを記録したリチャード・バックの同名小説の映画化。製作・監督・脚本は「青春の光と影」のホール・バートレット、挿入歌の作詞・作曲・歌はニール・ダイアモンド、編曲はダイアモンドとリー・ホールドリッジ、撮影はジャック・クーファー、美術はボリス・レヴィン、編集はフランク・P・ケラー、ヘリコプター撮影はグレッグ・マクギリブレーとジム・フリーマン、かもめ調教はレイ・バーウィック、ゲイリー・ジェロ、マシュウ・プレイス、ジェームズ・カラハン、ブライアン・カラハンが各々担当。
1973年製作/120分/アメリカ
原題または英題:Jonathan Livingston
配給:パラマウント映画=CIC
劇場公開日:1974年10月26日
ストーリー
かもめのジョナサン・リビングストンは一風変わっていた。仲間たちが海岸やゴミ捨て場で半分腐りかけた餌をあさり、その日一日を生きることにあくせくしているときに、ジョナサンは群れから遠く離れた大空で誰よりも高く誰よりも速く飛ぶ練習に余念がなかった。かもめだって、神から与えられた翼を十分に生かし、大空を自由自在に飛び廻ることを覚えれば今までのようにゴミをあさって飢えを満たし、寒さにこごえ死ぬような思いをすることはない・・・それがジョナサンの考えだった。仲間のかもめたちは、そんなジョナサンを気狂いとあざ笑い、群れの長老たちは若いかもめたちがジョナサンの影響を受けることを怖れていた。ジョナサンは両親の忠告もあって、1度は群れに戻る決心をするが、腐ったゴミを啄んで生きる屈辱には耐えられなかった。彼は再び大空高く舞い上がった。急降下の練習をしているとき、ジョナサンはスピードのコントロールを乱し、海面に激突した。半ば意識を失ったままジョナサンは波のまにまに漂っていた。十数時間後、ジョナサンは奇跡的に海面から飛び立った。この事故以来、ジョナサンの飛翔力は一層冴え、限界突破や夜間飛行など不可能と思われていた技術を身につけ、彼は自分が体得した技術を仲間にも教えようと群れに戻るが、彼を待ち受けていたのは長老たちの“終身追放”宣告だった。ジョナサンは放浪の旅に立った。大陸から大陸へ、大洋から大洋へ。春が過ぎ、夏が来て、短い秋が終わると厳寒の冬がやってくる。ジョナサンの心にいつの間にか芽ばえた孤独感が胸一杯に広がり始めた頃モーリンと出会った。彼女はジョナサンを見知らぬ世界に誘いそこで老師チャンに引き合わせた。ジョナサンは、チャンほど見事に飛翔するかもめを見たことがなかった。チャンは飛翔の究極の術ともいうべき、時と空間を超越して飛ぶことをジョナサンに教えた。チャンの教えをむさぼるように吸収したジョナサンは、それを離れてしまったもとの仲間たちに教えたいと思い、愛と平和に満ちた理想郷をあとにした。だが、長老たちの怒りはさめておらず、ジョナサンは群れに近づくことが出来なかった。そんなある日、やはり彼同様、仲間から追放された若いフレッチャーに出会う。ジョナサンとフレッチャーの飛行訓練が始まった。それを見た数羽の若いかもめたちが追放を覚悟でジョナサンのもとに集まった。ある晩、フレッチャーは皆の前で、飛行術を見せるために飛び立った。が、その瞬間予期せぬ出来事が起こった。海面めがけて降下するフレッチャーの眼の前に、子かもめが飛び出したのである。思わず身をよけた彼は断崖に激突し、息絶えた。そして信じられぬことが起こった。ジョナサンが横たわるフレッチャーに何かを語りかけると彼が息を吹き返したのだ。騒然となるかもめたち。この事件がきっかけでジョナサンは若い弟子たちを群れに返し、再び放浪の旅に立っていった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ホール・バートレット
- 脚本
- ホール・バートレット
- 原作
- リチャード・バック
- 製作
- ホール・バートレット
- 撮影
- ジャック・コーファー
- 空中撮影
- グレッグ・マクギリブレー
- ジム・フリーマン
- 美術
- ボリス・レヴィン
- 音楽
- ニール・ダイアモンド
- 編集
- フランク・P・ケラー
- 編曲
- ニール・ダイアモンド
- リー・ホルドリッジ
- アニマルトレーナー
- ゲイリー・ジェロ
- レイ・バーウィック
- マシュウ・プレイス
- ジェームズ・キャラハン
- ブライアン・カラハン
- 字幕
- 高瀬鎮夫
受賞歴
第46回 アカデミー賞(1974年)
ノミネート
撮影賞 | ジャック・コーファー |
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編集賞 | フランク・P・ケラー |