俺たちに明日はないのレビュー・感想・評価
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これまた
母親から自分へ
独特のペースで進むので覚悟が必要
1930年代にアメリカ中西部であった連続武装銀行強盗。その強盗ギャングのボニーとクライドを中心に、クライドの兄夫婦ともう1人も合わせた仲間との逃避行を描く。
内容は過激で、アクションも豊富なわりに話は坦々とスローペースで進む印象。この時代から始まる、「アメリカン・ニューシネマ」の先駆けの映画らしい。反社会的な主人公達の心情を描き、ラストは結局社会に屈するか暗い結末に落ちる映画のこと。確かにそれまで、めでたしのエンディングがメジャーだったとすれば、この映画はハリウッドに新風を巻き込んだし、その後の映画の流れも変えたことになる。そう思って観てみれば、面白いかもしれない。
ブランシュというキャラクターが叫んだり足をひっぱったり観ていてイライラするのだが、そういう役柄なんだろう。でもやりすぎだと思う。しかも彼女がアカデミー主演女優賞を取っているというんだから驚きだ。あのやりすぎ演技が受けたのか!
波乱万丈の強盗人生が淡々と描かれている
タイトルなし(ネタバレ)
衝撃的過ぎるラスト。愚かな若者を描いた映画だから、前半はずっと共感をもてない主人公たちにイラつくが、後半から一気に叩きのめされる。犯罪を軽快に描くとこと、追い詰められた末に受ける罰の描写の生々しさの対比が強い。大衆のための正義を問う映画。
よかった
ジーン・ハックマンの嫁がおばさんな上にいちいち甲高い声で叫ぶし、更に強盗に役に立ってないのに分け前を要求するのですごくイライラした。はやくぶち殺されねえかなと思っていたのだが、結局生き残っていた。
ウォーレン・ビーティがイケメンで強盗なのにインポというハンディキャップを負っているところがよかった。フェイ・ダナウェイも悶々とするばかりで、安心して応援できる。しかし彼女の詩には全くセンスがなくて聴いててつらかった。
フェイ・ダナウェイのお母さんが冷静に現実を見つめていて、それを彼らに突き付けるのが、とてもやり場のない気持ちにさせられた。
また、彼らがそれほど景気よく暮らしているわけではないのもリアルだった。どっちかというと苦しそうな場面が多かった。しかし、車を盗まれた人はもっとつらかったに違いない。
この映画は見るのが2回目で午前十時の映画館で見た。スクリーンで見れてよかった。結末の蜂の巣にされる場面はけっこうしつこく撃たれていて怖かった。
映画観たな~って気持ちになれる。
希望の映画
これまで見た中では、一番、フェイ・ダナウェイが綺麗に見えましたね。なんていうか、もっとタフな女性のイメージがありましたけど、こうやって可愛らしさも出せるんだなって、ちょっと惹かれましたね。
ニューシネマってだけあって、単純な終わり方はしないんだろうなぁって思いながら観てましたけど、なんだか不思議とハッピーな気持ちになりましたね、この作品。なんでしょ、これ。やっぱり、ボニーがそれでも幸せだったのではないかって感じさせるものがあるからですかね。そしてクライドもやっぱり幸せだったんだろうって感じるからですかね。
無茶苦茶だし、人も殺してますけど、こうやってしか生きられないし、これが彼らの生き方で良いんだって感じさせてくれました。これはある意味、希望の映画なんだろうって思いました。
自由の代償
偶然出会った男女と彼らの仲間が繰り広げる逃走劇を描いた作品です。
たくさんのことを本作から学びました。自由奔放に生きることの素晴らしさとその代償、人の温かさ…
世間が彼らを非難する中、最期まで闘い続ける姿に心を動かされました。
本当にこんな時代だったの?
強盗にいきなり恋するって、どーいう女なんだ。頭ぶっ飛んでるに違いない。二人で犯罪の旅を続けるうち、マフィアのようにファミリー(仲間)が増えていく。ただ、彼らの本当の家族は誰も喜ばないし、心配かけるだけ大迷惑。
そんな中でも、それぞれのキャラが極悪人には思えなく、それぞれ人間としての弱さや愛情が描かれている。ただの恋愛青春映画じゃありきたりだから突拍子もない設定にしたら、こんなのになりました、って感じ。
ラストも、まー、そーなると思ったよという結末で、あらぁやっぱり死んじゃった、以上のものは無し。
▼他レビュー読み後
世界恐慌くらいのアメリカの実話がもととのことだった。なるほど。彼らを英雄扱いしたのも当時の世相を反映していると。そーなんだー、だからただの極悪人みたいな描き方ではなかったのね、納得。それが表現されていることに凄いなとシンプルに思った。
俺達に明日はないモノの原点!
言わずとしれたアメリカンニューシネマの傑作である。
何回見ても面白い。
これ以降、俺達に明日はないのような男女のギャングモノがでてくるが、これを私は俺達に明日はないモノと呼んでいる。
俺達に明日はないモノは、男女がコンビを組んでワルさをして愛に生きながら最後は凄絶な死を遂げるみたいなヤツだ。
悪い連中なのになぜかとてもスッキリする。
こんなに素晴らしい悪人がいるものだろうか。
そんな風に思ったのを覚えている。
ウォーレン・ビーティとフェイ・ダナウェイだっけ?
実に清々しい若者だった。
若者がどういう風に生きるべきなのかという事をいかにもアメリカらしく描いた作品だと思った。
最後のシーンで出てくるのは途中で出会ったジーン・ハックマンだったと思うのだが、その老け役がまたよかった。
最初に見たのはNHKのテレビだったろう。
それから、DVDで数回見たのを覚えている。
セクシーなフェイ・ダナウェイにハートを撃ち抜かれます。
こんな凶悪犯罪者が英雄なのか
総合:45点
ストーリー: 35
キャスト: 70
演出: 70
ビジュアル: 70
音楽: 60
建国からまだ間がなく歴史上の英雄が少ないアメリカでは、何か大きなことをしたものは英雄視される傾向がある。たとえそれが犯罪者であっても、あるいは体制に逆らう犯罪者であるからこそ。
でも私はこういう考えが嫌いです。ボニーとクライドは欲望の赴くまま好き勝手に犯罪をしている一方で、その被害者たちがどんなに苦しんだかについてまともに取り上げられることはない。「明日にむかって撃て」とかもそうなんですけれど、人の痛みもわかろうとしないままに無軌道に暴走する人殺しの犯罪者連中を、アメリカはなんでこんなに持て囃すのかなという疑問がずっと付きまとう。まして彼らが活躍したときには、西部開拓の無法時代はとっくに終焉を迎えているのに。犯罪が行われた当時のマスコミが新聞を売るための話題作りのために、彼らを面白おかしく利用して英雄にしたというのもあるのかもしれません。または映画公開当時はベトナム戦争や学生運動があったりして、政府に逆らう反体制派というのに特に支持が得られやすい時代というのもあったんでしょう。
この映画が好きになれないもう一つの理由は、登場人物がただのその日暮らしのチンピラにすぎないというのもあります。彼らは特別有能だったり自らを鍛えたり計画的に大犯罪をしているわけでもなく、単に低知能で罪の意識が欠けているだけの自堕落でくだらない人物たちです。彼らの生き様にちっとも共感も出来ないし格好がいいとも思えない。「いつまでもこんな危険なことやってられないので、景気が良くなればこんなことはやめて幸せに暮らす」などと能天気に言っているのを聞くといらいらしてくる。
劇的な最後の印象が強いのもあって、映画としては名作に分類されるのかもしれません。しかしそれでも私の価値観に合うものではありませんでした。むしろもっと早く彼らが死ねば、被害者が減って良かったのにとすら思いました。このような凶悪な犯罪者が人気が出てしまうのは、麻薬やヒッピー文化も全盛でアメリカが病んでいたのかと感じます。
壮絶なラスト。
世の中平和で何でも手に入る時代。そりゃあ、レギュラーガソリンがリッター150円になったり、他国の事情でいろいろ不都合もあるけれど。でも総じて幸せな国であり時代でもある。これは1930年代の大不況のアメリカで実際にあった事件を題材にした物語。先の見えない若者達。何を目的に生きれば良いのか?そんな世の中にあって、メンタルな悩みを持つ男と自由に生きる女が出会う。始めは冗談のように行った行為だったが、次第にエスカレートし、いつしか本物の悪党のように手馴れた銀行強盗を続けていく。世間は騒ぎ、世の中へのウップン晴らしの材料に彼らをヒーロー扱いする新聞まで出る始末。だが、面子のある警察は黙っていない。躍起となって捜査して彼らを手助けする仲間に、罪を見逃す条件に取引を持ちかける。
ウォーレン・ビーティとフェイ・ダナウェイのぎこちない愛の表現と、哀しい最後。映画史に残ると云われる壮絶なラスト。一見の価値ある作品です。
これで終わり?
実話に基づいてつくられた映画とのこと。
おどろくほど簡単に銀行強盗が出来てしまい、またつかまらない。
昔のアメリカでは、州境を超えての逮捕とかは出来なかったのですね。
最終的には題名が示すとおり、破滅に向かっていくのだろうなと思いながら見ていました。
最後のシーンが当時の若者たちに大いにインパクトを与えたということですので、あのラストも衝撃的だったのでしょう。
でも、いまだと、これで終わり?と思ってしまいました。
若き日のジーンハックマンが登場。髪型に予兆を感じました。
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