オスロ国際空港 ダブル・ハイジャック

劇場公開日:

解説

オスロ空港を舞台に、ハイジャックと対決する保安部長の活躍を描く。製作はピーター・ローリー、監督は「イワン・デニーソヴィチの一日」のキャスパー・リード、脚本はポール・ホイーラー、撮影はスヴェン・ニクヴィスト、音楽はジェリー・ゴールドスミス、編集はセルマ・コネルが各々担当。出演はショーン・コネリー、イアン・マクシェーン、ノーマン・ブリストー、ジョン・コーディング、イザベル・ディーン、ロバート・ハリス、ウィリアム・フォックスなど。

1974年製作/イギリス
原題または英題:The Terrorists
配給:20世紀フォックス
劇場公開日:1976年6月19日

ストーリー

ノルウェーの首都オスロ。シェパード(ジョン・クェンティン)の指揮する過激アナーキストの一味が、イギリス大使館邸を乗っとり、パーマー大使(ロバート・ハリス)と二人の家政婦を人質にし、ロンドンの刑務所に収容されている過激派一味の引渡しを要求してから既に四八時間が経過した。これらの過激派一味は、数々のビル無差別爆破により多くの人を殺傷した罪に問われていた。オスロ保安庁の保安部長ニルス・タールビク(ショーン・コネリー)は、イギリス大使館付武官フランク・バーンズ大尉同道でイギリス大使館を訪れ、過激派グループと交渉することになった。過激派一味は覆面し、大使と二人の家政婦は応接室の椅子に縛りつけられていた。彼らの要求は、まずロンドンで釈放した同志を飛行機でオスロ空港に運ぶこと、テロリスト一味をオスロから脱出させる飛行機を用意することで、この条件が受け入れられなければ三人を殺すといった。やがてバーンズ大尉は、シェパードにイギリス側が要求を受け入れたことを伝えた。ロンドン刑務所から釈放されたテロリストたちを乗せた飛行機は既にアムステルダムに向け飛び立ったが、シェパードは釈放されたテロリストたちの安全が確認されるまでは大使館から出ないと主張した。タールビクとバーンズ大尉が大使館を出ると、バーンズ大尉はタールビクにイギリスの保安庁が、シェパードたちが飛行機からパラシュートで降下する場所を知っていると語った。間もなく旅客機がオスロ空港に到着した。デンバー機長(ノーマン・ブリストー)が操縦するその飛行機を三人組のガンマンが現われ、乗っとった。その中の一人、ペトリ(イアン・マクシェーン)は管制塔を通じてイギリス大使館と電話連絡させろと強要した。ペトリは大使館にたてこもるシェパードに、落下傘降下地点が警察側に知られていると、さらに旅客機乗っ取りに成功したことを伝え、新事態に直面して狼狽したノルウェー政府は、タールビクにテロリストに協力して彼らの要求通りに出発させるよう命令した。病弱の夫の身を気づかう大使夫人(イザベル・ディーン)も、穏便に事態を収拾してほしいと訴えた。だが、流血の惨事を引き起こさないでテロリスト一味をあくまで逮捕しようとするタールビクの決心は固かった。かくて、パーマー大使を人質として脱出しようとするテロリストとタールビクの間に虚々実々の戦いが展開していった。やがてシェパードは、飛行機に乗り込み、大使の他にもう一人の人質、バーンズ大尉を要求したが、これはイギリスの陰謀であることに気づいたタールビクは自ら機内に乗り込んだ。いち速くタールビクに気づいたペトリは発砲、しかし逆にシェパードと共にタールビクに射殺されてしまう。

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映画レビュー

5.0パニック映画ではありません 本格サスペンス映画です

2021年1月16日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

これは凄い!傑作中の傑作!
どうせ70年代のパニック映画でしょ
ショーン・コネリーが主演だからまあ観てみようかと舐めてました
パニック映画ではありません
本格サスペンス映画です

余分なものは何もなく、過剰なものもなく、冗長なシーンは皆無
体脂肪率ゼロみたいな作品です

のっけの英国大使を人質にした大使館立てこもりシーンからして、襲撃シーンを絶対撮りたくなるものですが、不要とバッサリ一切省かれているほどです

銃撃シーンは最後の最後に一瞬で終わるまで一切ないのです
それでもサスペンスの緊張感はかなり高いまま全編維持しつづけます
それできっちり90分以下にまとめています

かといって不足もない
主要登場人物は敵も味方も全てプロフェッショナル
アマチュアは誰もいません
淡々とやるべきことをやるのです
ド派手な撃ち合い、爆発、怒鳴りあい、パニックシーン といったものを期待していたなら肩透かしだろうと思います
しかし大人向けの本格サスペンス好きの方ならば、ハラハラドキドキしどうし、大満足できる90分間をお約束します

うおおっ~!そうだったのか!と、のけ反るようなどんでん返し
というかハイジャックの真相!

しかも主人公がハイジャックの真相に気付くのも、そのヒントを観客にも、ん?と思わせるように平等に見せており、後だしジャンケンみたいな卑怯なことはしないのです

それがわかってからも、逆に一体これこらどうなるんだろう?とラストシーンまで手に汗握って食い入るように観ることになるです

サスペンスものを沢山観てきてる多少スレているような観客でも、いやそういう人こそ却って展開には度肝を抜かれるはず

何故オスロ国際空港なのか?
それはノルウェーのフィヨルドの深い谷が織り成す多くて長くトンネルがストーリーに不可欠だったわけです

ジェリー・ゴールドスミスの劇伴も洋画らしい格調があり気分が高まります

何気に配役もよく、コネリー以外の脇役陣も無名の役者が多いわりにみな良い仕事をしてます
そして主要登場人物だけだなく端役に至るまで徹底して英国人は英国人らしい顔つき、ノルウェー人は北欧人らしい顔つきで選ばれています

傑作です!

「人命は地球より重い」という福田首相の迷台詞でテロリストの要求に屈し、世界中から批判されたダッカ空港日航機ハイジャック事件は本作の3年後の1977年9月のことでした

日本には本作の主人公のようなガッツも、英国のような狡猾さも無かったのです
本作のノルウェー内務省の役人のように、安易なこと無かれ主義でしかなかったのです

映画のようにはいかないよということでしょうが、しかしその翌月に発生したルフトハンザ航空181便ハイジャック事件ではソマリアのモガディシオ空港で西ドイツ対テロ特殊部隊が強硬突入して制圧しているのです

日本の情けさなさが 世界にさらされたのです

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あき240

0.5「イギリス発、S・コネリーが

2014年8月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

単純

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kisumix

3.5ないげに面白いサスペンス力作❗️

2014年2月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

興奮

タイトル見るとパニック映画っぽいけど、原題は「テロリスト」みたいな感じのシンプルなもの。
正直このタイトルにあまり期待はしなかったが、次から次へと畳み掛けるトラブルをショーン・コネリー扮する軍人が時間が無く緊迫した状況の中でメシ食ったり風呂入ったりしながら対応するドラマ。
対応とはテロリストとのネゴシエーター役。
そこへ「カサンドラ・クロス」を彷彿させるジェリー・ゴールドスミスのやたら高音が響く哀愁感たっぷりのスコアで映画を埋めてる。90分弱の短い尺でよくまとめてあると思う。
これは期待してなかっただけに高得点ゲットです。

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colt45SAA

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