依頼人(1994)

劇場公開日:

解説

偶然自殺の現場を目撃し、ある事件について″知りすぎた″少年が過去に傷を持つ女弁護士とともに様々な利害の渦巻く社会の中で戦っていくヒューマン・サスペンス。原作は最近立て続けに「ザ・ファーム 法律事務所」「ペリカン文書」が映画化されているジョン・グリシャム。今回も製作のアーノン・ミルチャンがゲラ刷りの段階で原作を読み、すぐさま監督に話を持ちかけた。監督は「セント・エルモス・ファイアー」「フォーリング・ダウン」のジョエル・シューマカー。製作は「キング・オブ・コメディ」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」「JFK」などを手がけているアーノン・ミルチャンとスティーヴン・ルーサー。共同製作はメリー・マクラグレン。脚本はアキヴァ・ゴールズマン、ロバート・ゲッチェル。撮影はトニー・ピアース・ロバーツ。音楽はハワード・ショアが担当している。主演は「知りすぎた少年」にオーディションで5000人の中から選ばれた新人ブラッド・レンフロ、「アトランティック・シティ」「テルマ&ルイーズ」「僕の美しい人だから」などのスーザン・サランドン。ほかに、「ある愛の詩」「JFK」「逃亡者(1993)」のトミー・リー・ジョーンズ、「ラブリー・オールドメン」「モ'・ベター・ブルース」のオシー・デイヴィスなどが共演。

1994年製作/アメリカ
原題または英題:The Client
配給:ワーナー・ブラザース
劇場公開日:1994年10月8日

ストーリー

11歳の少年マーク・スウェイ(ブラッド・レンフロ)は、ある午後、8歳の弟リッキーと一緒に近くの森に隠れてタバコを吸いに行く。そこで2人は偶然車の排気筒にホースをつなぎ自殺しようとしている男を目撃する。恐怖でパニック状態になっているリッキーが引き留めているのもよそに自殺を防ぐためホースを排気筒から引き抜こうとしたマークは男に気づかれてしまい自殺の道連れを強いられる。男はマークにマフィアに殺された上院議員の死体の隠し場所を告げる。男の隙をついて車外に逃げ、泣きじゃくるリッキーを抱えて陰に隠れるが2人を追ってきた男がピストル自殺を遂げるのを見てしまう。リッキーは精神的ショックから植物人間状態になり入院してしまう。マークは警察の事情聴取に口をつぐんでいた。しゃべったら殺されると思ったからだ。マフィアはすでに彼をマークし出す。一方知事を目指す野心家の連邦検、察官ロイ・ファルトリッグ(トミー・リー・ジョーンズ)もFBIとともにマークを追求する。自殺したのは上院議員殺しの容疑者マルダーノ(アンソニー・ラパグリア)だった。マークは自分と家族を守るために弁護士を雇うことを思いつく。全財産の1ドルで彼が依頼人となったのはやり手の女弁護士レジー・ラブ(スーザン・サランドン)だった。レージーはファルトリッグとFBIを向こうに回して一歩もひけを取らず、マークの安産のために次々と意外な方策を考え出す。彼女は辛い過去を持つだけに人の痛みを人一倍感じるのだ。焦りを感じ始めたフォルトリッグはマークに召喚状を出して法廷で証言させようとする。真実を話せば命が危うく、証言を拒めば拘留されてしまうという状況に追い込まれたマークは自殺した男から聞いた死体の隠し場所を確かめに行く。レジーも彼の決心の固さに負け、一緒に現場に乗り込む。マフィアに見つかってしまうが2人はうまく彼らをまく。レージーはフォルトリッグに死体の隠し場所を教える代わりにマークの家族を証人保護プログラムを適用して新しい生活を営めるように取り計らうことを頼む。マークはレージーの見守る中、家族とともに新たな人生に向けて飛び立っていく。

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映画レビュー

4.0【”真理は自由を与える。ヨハネによる福音書”偶然、或る殺人事件の遺体の場所を知った少年を追うマフィア、検事、彼を守る女弁護士のスリリングな遣り取りが秀逸で、ラストも爽快なる逸品。】

2025年1月4日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

興奮

幸せ

■自殺しようとしている太った男クリフォード(ウォルター・オルケウィック)に偶然森の中で出会った少年マーク・スウェイ(ブラッド・レンフロー:今作の演技で一気に名子役として名を上げるが・・。)と幼い弟。
 男はある事件で殺された上院議員の遺体の隠し場所を自分の車内で打ち明けて死んでいく。
 マークの口をふさごうとするマフィアのアンクル・ジョニーの指示で動く殺害実行犯の剃刀バリー(アンソニー・ラパリア)とグロンキーとボノ、ルイジアナ州知事を目指す野心家の連邦検事ロイ・フォルトリッグ(トミー・リー・ジョーンズ)とFBIに追われることになったマークは、弁護士を雇うことを決心し、過去に夫の裏切りで子供達を失った女弁護士レジー・ラヴ(スーザン・サランドン)を雇う。一ドルで。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・或る殺害事件の真相を偶々知ってしまったマーク・スウェイを演じるブラッド・レンフローの、名子役ぶりがこの作品を際立たせている。

・更に、夫の裏切りで子供達を失った女弁護士レジー・ラヴを演じるスーザン・サランドンの確かなる演技が、少年と心を通わせていく過程を鮮やかに描いている事を支えている。

・法廷シーンは一度だけ描かれるが、毅然として審理を進めるハリー・ルーズベルト判事
(オシー・デイヴィス)の姿勢も良い。

・女弁護士レジー・ラヴが、最初は舐めてかかっていた切れ者の連邦検事ロイ・フォルトリッグを、マークと共に次々に出し抜いて行く様も、ハラハラしながらも爽快である。
 特に、二人が剃刀バリーにより殺された議員の死骸を掘り起こすシーン。

<司法取引により、女弁護士レジー・ラヴの粋な計らいで、マークが母と弟と共に新しい土地のウオーク・イン・クローゼットのある新しい白い家で新しい生活を始めるために、小型ジェットに乗る際に、マークが女弁護士レジーに”もう会えないの。”と言った際に彼女が彼に渡した大切なネックレス。
 そして、捜査を全て終えた、切れ者の連邦検事ロイ・フォルトリッグが、今や一目置いている彼女に”州知事になったら、一緒に働かないか。”と声を掛けるシーンも爽やかである。
 今作は、偶然、或る殺人事件の遺体の場所を知った少年を追うマフィア、検事、彼を守る女弁護士のスリリングな遣り取りが秀逸で、ラストも爽快なる逸品である。>

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NOBU

3.0若き日の宇宙人ジョーンズ

2024年11月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

主人公の子供に大人が振りまわされてグダグダになるストーリー。個人的に子供わがまま系が好きではないんですよね…
キャストはウィル・パットンやウィリアム・メイシーなどが何気に出演している。

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Iwarenkon

4.0子役が良い映画は良い

2024年11月4日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
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ダビ

3.5よく出来た娯楽サスペンスだと思う。

2024年10月8日
PCから投稿

11歳の少年マークは、マフィアの弁護士から、マフィアが上院議員を殺害し、死体を隠していることを知らされる。

その弁護士は拳銃自殺を図り、ともにいた弟は、精神的なショックで入院。マフィアとFBIに追われる身となったマークは、女性弁護士レジーと出会う、、、。

スーザン・サランドン(弁護士)とトミー・リー・ジョーンズ(検事。「逃亡者」を連想させる役柄だね)が丁々発止のやりとり。本作の見どころでもあるが、ややオーバーな演技(特にサランドン)を、面倒に感じる観客もいたかと思う。
(私自身は、スーザン・サランドンが大好きなので、そこは他の皆さんの見方次第かな)

マフィア絡みにありがちな話だし、失策を続けるマフィア側はツッコミどころ多数。それでも、とてもよく出来た話だし、ジョエル・シュマッカー監督らしい、最後まで見れる娯楽サスペンスだと思う。

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瀬戸口仁