1984のレビュー・感想・評価
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有名小説が遺した特殊な空気感を、丁寧に翻案し映像化した逸品
ジョージ・オーウェルが著した伝説的なディストピア小説を、物語の舞台「1984年」に映画化した作品。冒頭から劇場のような場所でプロパガンダ映像が映し出され、あの伝説的な「二分間憎悪」も描かれる。かくしてボルテージが一気に上昇した後、物語は主人公のの淡々とした個の視点へと移ろい、彼が抱く日々の違和感や、体制に隠れて「日記をつける」「愛し合う」といった行為を描いていくのだが・・・。
よくある「原作もの」のようにストーリーラインを丁寧に辿るのではなく、あくまで主人公の意識の流れに即して進んでいくので、原作を知らないとやや難解に思える向きもあるかも。その代わり、これほど原作の空気感を周到に表現し得たことは評価に値する。とりわけ主人公が彷彿する少年の日の原風景が胸に突き刺さってやまない。暗雲たる世界観や小道具の作り込み、そしてジョン・ハートのみならず、名優バートンの最期の演技が拝めることも感慨深い。
退屈な作品だけど現代社会を予言が的中させた作品
中国や北朝鮮は、映画「1984年」を遥かに悪くした社会であり、唯一、実現していないのは言語改造だけなんだと思います。北朝鮮は自民党がめざす政治家の理想郷であり、国民の顔を泥が付いた靴で踏みにじる社会なんです。自分の利権にしか目がない政治家のバイブル、目指す世界なんです。
自分たちは投票という手段で自民党を弱体化させる義務があると思います。
日本も北朝鮮みたいになる危険性が高いのです。「無知は力なり」でマスコミは、政治に無知無関心な国民をいかにしたら増やせるか。「3S」政策で国民を政治に無関心へと。そのことに躍起になっているのです。
「無知は力」それで政治家は力強く、社会の弱体化をはかり「生かさず殺さず」の政策を行うのですから、自民党に対抗する政治勢力が必要になってきているからです。
ひとつの政党が強くなりすぎると、日本は北朝鮮みたいな国になるので、野党を応援して、自民党の力を少しでも弱くすることが国民の義務なんです。
作品の感想ですが、派手な格闘シーンもなく、最後はバッドエンドで終わり、見て憂鬱な気分になります。でも、中東諸国(イスラム国やタリバン)や中国や北朝鮮は、1984年の描写以上に遥かに悪化した社会を構築しているので、原作者の予見以上に悪化しているとおもいます。
共産主義社会主義全体主義
この映画の原作が書かれた頃、イギリスで労働党という共産主義社会主義の政党が政権を握って、イギリスも資本主義を捨てるのか、という時代だった。
今でこそ共産主義は結局は全体主義となり失敗に終わる事を皆知っているが、日本でも1960年代は多くの若者が共産主義に傾倒し共産革命を目指しテロ事件を起こしていた。
つまり、この原作はまだ共産主義が失敗とは思われていない時代にその本質を見抜き書かれたもので、かなり正確に共産主義の行き着く先を推測しており、その先見性は素晴らしい。
映画しか観ていない人は是非原作も読んでみてほしい。
コロナ全体主義にも通じる発掘良品
『1Q84』といえば村上春樹だがこれは『1984』
原作未読
小説は1948年大東亜戦争終結後間もない頃に発表された作品あり映画は1984年に制作
なぜ1984なのか初めはわからなかった
どうやら「48」をひっくり返して「84」にしただけの単純なことのようだ
原作のタイトルに因んで映画化されたプロジェクトなんだろう
イギリス作品
陰謀論好きな職場の上司が勧めてくれた知る人ぞ知るカルト作品
扱っているレンタルビデオ屋さんは少数派かもしれない
チャーリーズエンジェルのような万人受けするような娯楽作品ではない
ニヒルなインテリ向きの作品である
当然のことながら馬鹿には向いていない
カラー作品だが話の内容だけでなく映像も全体的に暗い
そのためかたまに出てくる緑の風景が目に映えて美しい
主演のおっさんはどこかで観たことあるなと思ったが数年前に亡くなったジョン・ハートだった
平凡な男性諸君には朗報
若い女性のヌードがバンバン出る
ジュリア演じるスーザン・ハミルトンの全裸
アンダーが剛毛すぎることについて事情は理解しているつもりだがやっぱり不自然だ
プレイメイトみたいな馬鹿馬鹿しい豊胸と違い特別何も加えない自然な裸婦は美しい
ロボコンのようなおばさんの後ろ姿に主人公は「1メートルの尻は美しい」
女子にとっても朗報である
難しい内容かもしれないが不思議と眠くならない
作品そのものにパワーがあるからだ
畜群が「裏切り者」とか「殺せ」などと罵声を浴びせるシーンは迫力がある
結局職場?で主人公がやっている仕事内容がよくわからなかった
自分好みの作品ではないので評価は低い
だが高評価する人がたくさんいても不思議ではない
インテリなら理解できるだろう
生きていることより人間らしさが大事
近未来像は悲観的
政治思想や社会様式とは無関係に強者による独裁と隷属、反乱と革命はまさに人類史そのもの。
映画は情緒的脚色なのでジョージ・オーウェルの原作もしくはネット解説を読む方が虚構の統治制度が整理されている分かりやすいだろう。冷戦下の1948年に1984年の恐怖を描いたようだが同様なテーマは時代が進んでも繰り返し映画に取り上げられている根源的なもの、総じて近未来像は悲観的なものが多いのは残念、束の間でも希望を与えてくれる映画の方が観てみたい。
「貧困と無知、そして常に戦争」が民衆を統制するのに役立つ。
どこにいても監視は続けられ、民衆はいつも同じ話題で面白みがない無味な生活。国家リーダーであるビッグ・ブラザーの顔が常に描かれ、交戦国の捕虜の処刑は日常茶飯事だ。食糧や日用品もすべて配給制。誰も国家に対して文句が言えない。言おうものなら思想犯として投獄されるのだ。
・戦争は平和である
・自由は屈従である
・無知は力である
どことなくスターリン主義のソ連を描いたような作品であり、背景に巨大なビル群が立ち並ぶにもかかわらず、スラム街のような荒んだ町が舞台となっているほどわざとらしい。洗脳や拷問なども恐怖に感じるほど社会主義批判のような中にあって、戦争しているということはイーステジア国にしろユーラシア国にしても全体主義なのだろう。ストーリーも設定もツッコミどころがありそうなほどかなり雑な作品・・・ただ、印象的なセリフがいっぱい。2+2=5だとか、党が5と言えば5であり、3にも4にもなるのだ・・・とか。
そんな中、ジュリア役のハミルトンの立派なわき毛も記憶に残る。調べてみると、アンダーヘアが初めて日本上映された作品らしい。面白いけど、冷戦のさなかに作られてるから、遠慮したり雑なところが多いのが欠点。
本作で描かれたデイストピア社会は既にそれ以上の酷さで実在している それが我々の生きている21世紀だ
原作は1949年に刊行された35年後の世界を描く小説
本作はその35年後の題名通りの1984年に製作された
あり得ない空想の中のデイストピア社会
当時の共産圏の政治状況を誇張して皮肉り非難するものであった
現実の1984年はソ連がこのような社会であり、その数年後に崩壊した
そして今私達はそこから更に35年後の21世紀の世界に生きている
北朝鮮はこれ以上のデイストピアだ
本作に描かれたそれを上回るものが地上に存在してしまっている
そして核兵器まで手にしているのだ
そして中国はどうか?
本作の描く社会以上の高度な技術を用いたデイストピア社会が出来つつある
ネットでの発言は厳しくチェックされ外国からの異なる考えは遮断されているのだ
さらにはテクノロジーを駆使した信用スコアなるものを作り出し十数億もの人民の思想統制を現実化しているのだ
もはや現実に中国共産党に逆らう思想を書籍やマスコミやネットで発表する自由はない
それどころか人知れず逮捕され社会から抹殺されているのだ
現実に無数の人々が本作の主人公のような末路を辿っている
本作の終盤長く続く思考警察の拷問はチベットやウイグルにおける「職業訓練所」そのものだ
日本はどうなのか?
我々は隣国でそのような恐ろしい事が進行しているにもかかわらず、それを食い止めることも出来ずにマスコミという思考警察に支配されいる
彼らの操るニュースピークのニュースでのみ彼らの都合の良い内容で知らされ、我々は無知のままにおかれている
2+2は4ではないと言う報道ばかり、我々は聞かされているのではないだろうか?
本作の冒頭に文言がでる
過去を支配するものは未来を支配する
デイストピアが世界を制する未来は、現実に今そこまで来ている
空想でも誇張でもない
それ以上にITを駆使したシステムとして我々を呑み込もうしている
本作以上のデイストピアは現実に実在して我々の自由に挑戦しようとしているのだ
それもすぐ隣国で
つまり本作は文字通り今現在起こっている事なのだ
本作は1956年製作の同名映画のリメイクだ
そちらは日本では劇場未公開のため本サイトではエントリがないが、合わせて観ておきたい
白黒ではあるがより暗澹たる雰囲気が強調されている
特にラストシーンの洗脳された主人公がビッグブラザー万歳を叫ぶシーンは記憶に残るものだ
また1956年版のテレスクリーンの家庭版は壁に取り付けられているが、その形状や機能はスマートスピーカーそのものでり戦慄を覚えた
「洗脳教育」とはこういうこと。
思想の自由を奪い、規律の中で生かされている人間たちの姿がリアルでした。
労働は時間で管理され、セックスの自由も奪われ、与えられた環境の中で生かされている人々。
戦争は洗脳の道具として人々に恐怖を植え付けます。
国に支配される生活に疑問を感じていた男でしたが、反抗的な態度が悪目立ちしとうとう逮捕されてしまいます…。
そこからの拷問がえげつないほど酷かったです。
人間をとことん追い詰め、極限状態に追いやった政府の姿に恐怖しました。
1949年からみた1984年
ジョージ・オーウェルが1949年に発表したSF、「1984」を1984年に映画化した作品。
すべての情報が管理され、家族も否定され、子供は人工授精で政府が管理する社会、主人公はニュースや歴史を歪曲する部署にいた。
50年ほど前に読み、難しい内容ではあるがとても怖かった記憶がある。
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