劇場公開日 1985年11月5日

「コロナ全体主義にも通じる発掘良品」1984 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5コロナ全体主義にも通じる発掘良品

2021年5月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

知的

難しい

『1Q84』といえば村上春樹だがこれは『1984』
原作未読
小説は1948年大東亜戦争終結後間もない頃に発表された作品あり映画は1984年に制作
なぜ1984なのか初めはわからなかった
どうやら「48」をひっくり返して「84」にしただけの単純なことのようだ
原作のタイトルに因んで映画化されたプロジェクトなんだろう
イギリス作品

陰謀論好きな職場の上司が勧めてくれた知る人ぞ知るカルト作品
扱っているレンタルビデオ屋さんは少数派かもしれない
チャーリーズエンジェルのような万人受けするような娯楽作品ではない
ニヒルなインテリ向きの作品である
当然のことながら馬鹿には向いていない

カラー作品だが話の内容だけでなく映像も全体的に暗い
そのためかたまに出てくる緑の風景が目に映えて美しい

主演のおっさんはどこかで観たことあるなと思ったが数年前に亡くなったジョン・ハートだった

平凡な男性諸君には朗報
若い女性のヌードがバンバン出る
ジュリア演じるスーザン・ハミルトンの全裸
アンダーが剛毛すぎることについて事情は理解しているつもりだがやっぱり不自然だ
プレイメイトみたいな馬鹿馬鹿しい豊胸と違い特別何も加えない自然な裸婦は美しい

ロボコンのようなおばさんの後ろ姿に主人公は「1メートルの尻は美しい」
女子にとっても朗報である

難しい内容かもしれないが不思議と眠くならない
作品そのものにパワーがあるからだ
畜群が「裏切り者」とか「殺せ」などと罵声を浴びせるシーンは迫力がある

結局職場?で主人公がやっている仕事内容がよくわからなかった

自分好みの作品ではないので評価は低い
だが高評価する人がたくさんいても不思議ではない
インテリなら理解できるだろう

生きていることより人間らしさが大事

野川新栄