嵐の中で輝いて

劇場公開日:

解説

自らスパイを志願した女性が、ナチの台頭するドイツで愛する者のために生き抜く大河ロマン。監督・脚本は『パンチライン』(V)のデイヴィッド・セルツァー、エグゼクティヴ・プロデューサーはセルツァーとサンディ・ガリン、製作はハワード・ローゼンマン、キャロル・バウム、原作はスーザン・アイザックス、撮影は「氷の微笑」のヤン・デ・ボン、音楽は「レネゲイズ」のマイケル・ケイメンが担当。

1992年製作/アメリカ
原題または英題:Shining Through
配給:20世紀フォックス
劇場公開日:1992年4月11日

ストーリー

ドキュメント番組『戦時下の女性たち』収録のためBBCテレビのスタジオにやってきたリンダ・ボス(メラニー・グリフィス)は司会者の質問に答えながら当時を振り返っていた。時は1940年、ナチス・ドイツの嵐はすでにヨーロッパ中を駆け巡っていたが、孤立主義のアメリカにとってそれは対岸の火事であり、リンダも映画での知識やベルリンに住むユダヤ人の叔母の窮状を知ったことで、親戚をベルリンから救出することを漠然と考えていたにすぎなかった。ある日リンダはウォール街にある弁護士事務所の秘書面接試験を受けに行き、ドイツ語を話せることから運良く採用された。その弁護士エドワード・リーランド(マイケル・ダグラス)は面接前に建物の外で参戦反対の街頭演説を黙らせ、リンダが好感を抱いた男だった。リーランドの口述をタイプしていたリンダは、その文面から暗号ではないかとの疑問を抱いたが、リーランドは一笑に付した。次第に愛を深める2人、しかし41年12月、日本軍の真珠湾攻撃によりその仲は終わった。リーランドは実は戦略事務局OSSの大佐であり、彼はヨーロッパの秘密の任地へと旅立つのだった。半年後、何の連絡もなく傷心のリンダの前に現れたリーランドは、ドイツで製造中のロケット爆弾の設計図の一部を持ち帰っていた。さらに情報を得るためナチス高官に近寄る必要があったが、適任者が見つからないため、ベルリン訛りを持つリンダがスパイに名乗り出た。反対するリーランドを押し切り、暗号名サンフラワーの秘密情報部員コンラッド・フリードリッヒ(ジョン・ギールグッド)の協力により2週間の期限付でリンダはスイスからベルリンへ潜入、スパイ協力者マルグリット(ジョーリー・リチャードソン)らの手助けもあり任務を遂行するが失敗の連続であった。しかし偶然にも、妻を亡くした将校フランツ・ディートリッヒ(リーアム・ニーソン)に2人の子供の子守りを頼まれ、ポツダムのフランツの屋敷で暮らすことになる。期限を過ぎ行方不明になったリンダを心配するリーランドはニュース映画の中に彼女を発見、単身敵地に乗り込み脱出を促すが、親戚を助け、機密書類を探すためにリンダはとどまった。しかし親戚の姿はすでになく、機密書類を発見するもののゲシュタポの追跡、マルグリットの裏切りに遭う。九死に一生を得た彼女はリーランドを発見、サンフラワーの手助けでスイスへ向け脱出を試みるが、国境で身分が発覚し、リンダを抱えたリーランドは銃弾を浴びてしまう。しかし、倒れ込んだのはスイス領内であった。そして収録スタジオには息子とともに見守るリーランドの老いた姿があった。

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映画レビュー

3.0 前半は映画オタクぶりを発揮するグリフィス、映画を全く観た事のない...

2018年10月26日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 前半は映画オタクぶりを発揮するグリフィス、映画を全く観た事のないダグラスのかけひきが面白かった。ベルリンに入ってからは英語とドイツ語の使い分けがチンプンカンプンになりました。魚屋でいきなり憲兵に尋問されるシチュエーションも意味不明だし、いきなり料理人として採用されるプロセスも意味不明。大まかな筋はスリリングで面白いんですけどね。。。全てを理解しようなんて無駄な努力なのか。最も疑問な点は、マイケル・ダグラスはドイツ語が全くわからないのにドイツに潜入したことかもしれない(無鉄砲すぎる)。

 ラジー賞を総なめする勢いだったみたいですが、疑問だらけのディテールと緊張感の問題ですね。「ああ、主人公は死んじゃうの?どうなるの?」って展開のはずなのに、最初からBBCのインタビュー受けてるんだから、死ぬはずないでしょ・・・ってな感じの。

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kossy